内田有紀、吉岡秀隆との結婚で一度は引退…デビュー時の輝きを取り戻せるのか?
画像出典:Amazon.co.jp「内田有紀 パーフェクト・ベスト

今年の2月、内田有紀がNHKの情報番組『あさイチ』に生出演した際、ネットが沸きに沸いた。
「綺麗」「若い」「あの頃と変わらない」などなど、その美貌に注目が集まり、Twitterでは「内田有紀」がトレンドワード入りするほどだったのだ。
一時代を築いたアイドルもすでに42歳。だが、その変わらぬ美しさにファン層が拡大している印象だ。
もはや、全盛期を知らないファンも多いのではないか? ここで、その波乱万丈な芸能人生をあらためて振り返りたい。


女優デビューはキムタクとともに 主演を食う最高のスタート


幼いころから日本舞踊やクラシックバレエを習い、小学校から中学校にかけては器械体操と陸上に打ち込んでいたという内田有紀。高校ではフェンシングで都大会3位入賞を果たすなど、活発なスポーツ少女だったようだ。
中学2年生から始めたモデル活動を経て、92年に女優デビューを果たしている。
デビュー作は、一色紗英主演のフジテレビ系ドラマ『その時、ハートは盗まれた』。ティーンエイジャー向けの5話完結ドラマだ。
旬の若手女性タレントがプッシュされる枠だったが、主演の一色紗英を差し置いて、凛として大人びた女子高生役を演じた内田の方が話題をかっさらった印象。
後にパブリックイメージとなる“ボーイッシュ”な姿も、この時点ですでに披露。茶髪ショートヘアに小麦色の肌は、続々登場するアイドル女優の中ではひと際目を引く存在だった。
このドラマは木村拓哉の連ドラ本格デビュー作品でもあり話題性も十分。
女優として、最高のスタートを切ったといえるだろう。
この後、怒涛のフジテレビドラマ出演ラッシュが続き、一気にスターダムへと駆け上がって行く。
また、アクエリアスやロッテなど、大手企業のCMにも次々と出演。ユニチカのキャンペーンガールとして水着姿も惜しみなく披露している。

フジテレビドラマの歴代最高視聴率37.8%を記録した『ひとつ屋根の下』や、全盛期の観月ありさが主演の『じゃじゃ馬ならし』などを経て、94年の『時をかける少女』で満を持して連続ドラマ初主演を果たす。
ちなみに、このドラマには、SUPER MONKEY'S時代の安室奈美恵や、女優デビュー間もない菅野美穂も出演しているが、内田有紀の美少女ぶりが際立つ"かませ犬"的立ち回りとなっている。時代を感じずにはいられない。


記録的ヒットの歌手デビュー 人気は社会現象化


内田有紀は続く『17才 at seventeen』でも主演。
ひと言でまとめれば、幼なじみの高校生たちの青春群像劇。trfによる大ヒット主題歌『Survival dAnce ~no no cry more~』も世界観にマッチするナイスタイアップだった。
登場キャラクターが生き生きと描かれ、映像や音楽も美しく、特に同世代の視聴者から圧倒的支持を集めたのだが、高校生設定ながら喫煙・飲酒をすることが問題視されたようで、現在に至るまで再放送もソフト化もなしという今や幻のお宝ドラマだ。

同じく94年の『半熟卵』では主演と主題歌を務めることになる。
待望の歌手デビュータイトルは『TENCAを取ろう!-内田の野望-』。
正直、当時熱烈なファンだった筆者でも、ちょっと引くレベルのタイトルだが、ポジティブな歌詞をほがらかに歌う内田の天真爛漫な魅力が凝縮されたビタミンソングだ。
コミックソング一歩手前の雰囲気ながら、圧倒的な人気でオリコン史上初となる「女性ソロ歌手のデビュー曲初登場1位」を獲得。
読売ランドで開催されたCDデビューイベントは握手会もあって、2万人以上が大集結。うち1万人がどうにか入場できたほどのメガイベントだった。
この記録からもすでに社会現象レベルとなった人気が伺えよう。


あの『花より男子』初の実写化は内田有紀主演映画


95年8月には『花より男子』で映画デビュー。
その後何度も映像化されている大ヒット漫画の初実写化作品だ。
興業的には及第点だったのだが、井上真央主演のTBS系ドラマが大人気となったため、この映画の存在が語られることはほとんどないかもしれない。
しかし、いじめられまくるウルフカットの内田有紀を始め、藤木直人のデビュー作だったり、裸にベスト姿の谷原章介の姿が拝めたり、エンディングが trfメンバーも出演する『Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~』に合わせてのダンスパーティーだったりと、見どころは多い。
当時の内田はtrfとミュージカルで共演するなど、何かとコラボする機会が多かった。
ネットもなかった時代、内田とtrfのヴォーカルYU-KIを同一人物だと思っている人が意外といたのだが、これで別人であることが完全に証明されたなんて笑い話もあった。
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画像出典:Amazon.co.jp「花より男子 [DVD]

ともかく、この頃は歌手活動に専念しているのだが、喉を酷使しすぎたのか、意図的なのか、ドラマ復帰作となる96年のTBS系『キャンパスノート』ではハスキーヴォイスになっていたように記憶している。

ちなみに、内田が96年初頭に少年ジャンプのグラビアを飾ったことをご記憶だろうか?
前年に看板作品の『ドラゴンボール』が終了し、部数の激減が叫ばれていたジャンプがグラビアにチャレンジ。これ自体が非常に珍しいことだったのだが、その内容も凄かった。
パンツを下げた状態で洋式便器に腰掛けている姿や、幼稚園児の格好でウンコ座りをする姿など、やたらと挑発的だったのである。
アイドルとしてのピークを過ぎたなかで、次の展開を模索する実験だったのだろうか。


人気バラエティとのコラボをしても曲が売れない!?


その後も内田有紀は女優業と並行して歌手活動を続けていくのだが、どちらも徐々に話題の中心からフェードアウトしていったイメージ。
96年頃には同じボーイッシュ枠に広末涼子が登場し、完全にとって変わられた印象。
アイドル的イメージが抜けないアーティスト活動も縮小傾向に。CDのリリース間隔は長くなり、99年8月の10th『楽園』が実質的なラストシングルとなっている。

この曲は、90年代に一世を風靡した日本テレビ系バラエティ『進め!電波少年』の後継番組『進ぬ!電波少年』内での人気企画「スワンの旅」の応援ソングだった。
同じように、企画の応援ソングとして爆風スランプや久保田利伸がヒットを飛ばしていたのだが、残念ながら『楽園』はその流れには乗れたとは言い難い。
内田は、番組内でこの曲を届けに企画の主役であるお笑いコンビのロッコツマニアを探す旅に出るなど、今までにない仕事にもチャレンジ。
ヒッチハイク企画を終え、番組司会になっていたチューヤンがラップパートを担当するなど、話題は十分だったのだが、オリコン初登場28位と振るわなかったのである。
往時の勢いは衰え、この時点では過去の人になりつつあった。


舞台挑戦でアイドルからの脱皮を図った内田有紀


転機は2000年。
女優としてあらためて演技を追求したいとの思いから、年明け早々につかこうへい主宰「北区つかこうへい劇団」に入団。歌手業を休業し、テレビや映画もセーブ。舞台活動に専念したのである。
富田靖子や牧瀬里穂など、つかさんの厳しい稽古で演技を鍛えられ、演技派女優へと転身したアイドルは数多い。
内田もその例にもれず、アイドル女優からの脱却を目指したのである。
スラッと長い手足はもちろんだが、つかさんも太鼓判を押した大きな瞳の目力は最大の武器。舞台映えする素質は十分だ。
しかし、その才能を開花させる稽古はとにかくハード。
内田も、入門当初は日本舞踊、ジャズダンス、発生練習、アクションの4課目を1日6時間、週4回ペースでこなしたという。右膝を脱臼したこともあったそうだ。
その甲斐あって、出演した舞台の評価も上々。トレードマークのショートヘアからロングヘアになり、イメージも一新。
女優としての輝きを増した内田は、再びテレビや映画で活躍すると思ったのだが……。


吉岡秀隆との「ドラマ婚」で芸能活動を休止


しかし、内田有紀はこの修行期間に所属事務所の「バーニング」との関係が悪化。2002年11月28日をもって芸能界を引退することを示唆したのだ。
そこで、9月に放送されたフジテレビ系ドラマ『北の国から2002遺言』が最後のドラマ出演と思われたのだが、そこにはドラマ以上のドラマがあった。
ドラマ内で結婚した吉岡秀隆と実生活でも結婚することになったのである
この年の夏には、写真週刊誌が2人の熱愛をキャッチ。そして、12月7日に結婚式が行われている。
式はドラマの舞台になった富良野で行われ、プロデュースはドラマの脚本家である倉本聰。手作りのチャペルにロウソクが灯り、出席者は50人ほどという、こぢんまりとしたぬくもりあふれる式だった。
とりあえず、内田は結婚を機に芸能界を「休止」。主婦に専念する形で、表舞台から姿を消すことになる。
内田有紀、吉岡秀隆との結婚で一度は引退…デビュー時の輝きを取り戻せるのか?
画像出典:Amazon.co.jp「北の国から 2002遺言 [Blu-ray]

結婚後の2人にはスキャンダルはなく、吉岡の仕事も絶好調。『北の国から』の純役や、『男はつらいよ』シリーズでの満男役のイメージが強すぎ、良くも悪くも子役イメージを拭えなかったのだが、2003年のフジテレビ系ドラマ『Dr.コトー診療所』で新たな境地を開拓。高視聴率を獲得する人気シリーズで主演を張り続け、役者としてひと皮むけた印象だ。
出演映画の評価も高く、持ち前の演技力の高さは結婚後、さらにステップアップしたのではないか。
2004年には「私生活も順風満帆」など、夫婦生活が円満であることを強調する記事が多かった。
翌年も、食事やコンサートに一緒に出かけるなど、順調ぶりをアピールしていた感じだ。


気になる離婚の原因とは?


2005年12月、突然の離婚発表に世間は驚いた。
離婚理由については、多くの噂がささやかれている。
まずは、皮肉にも吉岡秀隆の多忙さゆえのすれ違い生活から、内田有紀が孤独に耐えられず離婚を切り出した説。
内田は幼い頃、両親が離婚。親族間をたらい回しにされた経験があるそうで、家族のぬくもりを人一倍大切に感じていたとも言われている。そう思うと、信ぴょう性は高いのかもしれない。

続いて、吉岡の性格の問題説。
結婚中、「内田が気難しい性格の吉岡をうまくコントロールしている」との声もあったが、その心配が表面化したというわけだ。
吉岡の過剰なまでの束縛に対し内田が嫌気をさした説や、吉岡の酒グセの悪さやDVが原因ではとする説もあった。
いずれにしても、本人たちから離婚理由が語られたことはない。
離婚もあって、内田は2006年のTBS系ドラマ『誰よりもママを愛す』で女優復帰を果たすことになった。


内田有紀は福山雅治や千原ジュニアと交際していた!?


内田有紀は、過去には福山雅治との交際がささやかれたこともある。
『ひとつ屋根の下』での共演がきっかけとされ、ドラマ内では内田が福山に心惹かれながらも実らなかった設定だったが、実生活で成就したという噂だ。
同じくこのドラマで共演したいしだ壱成が本命であり、福山との交際はダミーとの噂もあるが、こちらの信ぴょう性は低そう。
また、福山との間には隠し子までいるとの噂もあるが、それは内田に20歳離れた弟がいることや、吉岡秀隆との間に子供をもうけなかったことから広まった都市伝説と思われる。
福山との交際疑惑では、ダブルミリオンを記録した福山の最大のヒット『桜坂』が、過去に交際していた内田に贈った曲との説もあるが、こちらも面白おかしいデマのようだ。
ただ、交際自体は……皆さんはどうお考えですか?

一方、実際に熱愛報道があったのは、お笑い芸人の千原ジュニア。
離婚から2年後の2007年4月に発覚。同年1月の日本テレビ系スペシャルドラマ『松本清張スペシャル 地方紙を買う女』での共演をきっかけに、交際がスタートしたようだ。
吉岡との離婚ショックを千原がやさしく包み込んだとされている。
その後、継続的に熱愛報道があったが、2010年1月には千原がバラエティ番組で破局を示唆している。

2015年9月28日に、一般女性との結婚を発表した千原。しかし、わずか2時間後には福山が女優の吹石一恵との結婚を発表するまさかの展開に。
奇跡の“かぶり”は、芸人としてはおいしかったのだが、その報道を見た内田はどのような思いを抱いたのだろうか……。


現在の交際相手、俳優の柏原崇とは事実婚状態!?


内田有紀が芸能界復帰後の2010年には、俳優の柏原崇との熱愛報道が出始める。
現在は、あまりその名を聞くことがなくなったイケメン俳優。ドラマをメインに活躍中の柏原収史の兄である。
1993年、柏原崇は「第6回ジュノン・スーパーボーイコンテスト」グランプリ受賞をひっさげ、芸能界デビュー。ちなみに、この時の準グランプリは伊藤英明である。
柏原の端正なルックスは、90年代に活躍した若手俳優の中でも確実にトップクラス。
おまけに、1995年の映画デビュー作となる『Love Letter』で「日本アカデミー賞 新人賞」を受賞したほどに演技力も高い。
1996年のフジテレビ系ドラマ『白線流し』が出世作となり、その後、数多くのドラマや映画に出演。確かな存在感を示していたのだが、ある事件をきっかけに表舞台から消えてしまった。

それは、2004年に一般人を相手に起こした傷害事件。路上駐車をめぐる口論から相手を殴ってしまったのである。
結果、傷害罪で略式起訴。罰金20万円を言い渡されている。
クールな2枚目で売っていた柏原にとって、相当なイメージダウンだ。このトラブルもあって、私生活ではモデルの畑野ひろ子と2006年に離婚。
一度付いたイメージはぬぐえず、その後の活動が停滞してしまったのである。
また、柏原が売り出し中だった畑野と半ば強引に結婚した上に、1年8カ月で離婚したことに対し、畑野を可愛がっていた芸能界の大物が圧力をかけたという噂もある。
いずれにせよ、騒動の余波を受け、徐々に表舞台からフェードアウト。
現在は、主に中国で活動しているようだ。

内田と柏原は、その後もツーショット写真がたびたび撮られているため、お互い交際を隠すつもりはない模様。
「長年連れ添った夫婦のよう」「2人は同居中」など、事実婚状態と思われる情報が出るが、現時点での結婚発表はなし。
内田が復帰後に元サヤに収まった事務所「バーニング」が、イメージの悪い柏原との結婚を認めないとの報道もあるが、今後2人のゴールインはあるのだろうか……。


変わらぬ美貌で再ブレイクの兆し その美の秘訣は?


大人気のテレビ朝日系ドラマ『ドクターX』でも、主演を務める米倉涼子とともに「数字を持ってるアラフォー女優」と評価されるなど、ここに来て女優としての格がアップしてきた内田有紀。
今年2月のNHK BSプレミアムのスペシャルドラマ『荒神』では、2年ぶりに主演を果たし、NHK大河ドラマ『西郷どん』に2014年の『軍師官兵衛』以来の出演となるなど、再び最前線を走り始めた印象だ。

この際にも前述の『あさイチ』同様、ネット上では「若い」「美人」の声が続々と上がり、大きな反響を呼んだのだが、気になる美貌の秘訣はシンプルケアにあるようだ。
2015年の『まんたんウェブ』インタビューでは「朝は顔を水で洗って、ティッシュで軽く押さえて終わり。夜もクレンジングをして、すすぎをして、最後はティッシュ」と、美容習慣について答えている。
吹き出物とかのトラブルがよくなり、肌も丈夫になるという。
これは試してみる価値あるかも!?

また、同時期のスポニチのインタビューでは「ひたすら一生懸命生きること」が美しさの秘訣とも答えている。
昔から、インタビューでは常に「一生懸命」という言葉を口にしていた内田。
ひたむきに生きる中で積み重ねて来たさまざまな経験が、現在の女優としての輝きとなっていることは間違いない。
歳を重ねるごとに際立つ美貌と演技力。女優として「TENCAを取る」日は近いのかも知れない。
(バーグマン田形)
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