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「dele」ツンデレの山田孝之が菅田将暉を「相棒」と呼んだ。デジタルとアナログの両輪でバディに6話

『dele』(テレビ朝日系)の第6話が放送されたのは8月31日。多くの学生にとって夏休み最後の日だ。放送前、坂上圭司役を演じる山田孝之は以下のツイートを発信した。



「dele」ツンデレの山田孝之が菅田将暉を「相棒」と呼んだ。デジタルとアナログの両輪でバディに6話
イラスト/Morimori no moRi

夏休み最後の日に選ばれたテーマ


長野の別荘地で、雪に覆われ眠るように死んでいる家出少女・石森純子(山田愛奈)が見つかった。遺書はなかったが、警察は自殺と判断。しかし、純子の両親・石森俊一(横田栄司)と石森美穂(霧島れいか)の気持ちは収まらない。愛娘の自殺原因を知りたいと切望する石森夫妻は、弁護士・坂上舞(麻生久美子)の元へ。圭司と真柴祐太郎(菅田将暉)に引き合わされた夫妻は、純子が日記をつけていたパソコンのパスワード解除を依頼した。依頼者の死後にデータを消去するのが本来のdele.LIFEの業務。データを見ずに消去するのが通常で、今回の依頼内容は変則だ。

圭司は純子のスマホからデータを復元。祐太郎は動画に映っていた同級生の小川優奈(中田青渚)らに接触した。
祐太郎が隙を突いて優奈から奪ったスマホには、屋上から飛び降りるよう優奈らが同級生を囃し立てる動画が残っていた。ある者は少女に罵声を浴びせている。
「ブスのくせに私の彼氏に色目使いやがって!」

調べると、この女の子は3日前から学校を休んでいた。祐太郎と圭司が少女の家へ向かうと、女の子はマンションの屋上から飛び降りる寸前だった。彼女は制服を着ている。休みがちだが、内心は「学校へ行かなければ」と思っていたということ。だが、いじめへの恐怖心が上回ってしまっていた。

「君がいじめられてること知ってる。誰にいじめられているのかも知ってる! だから、助けにきた。あんな奴らのために死ぬことなんかないよ!」
祐太郎が制止するも、聞く耳を持たない。足を滑らせ落下しそうになり、すんでで手すりを掴んだ女の子。そして、再び飛び降りようと彼女は歩を進めた。

「じゃあ、なんでさっき落ちなかったんだよ。なんで、手すり掴んだ。まだ、生きてたいんだろ? やり残したこといっぱいあるから、お前の心が止めたんだよ。だから、死ねなかった。そのやり残したことが何なのか、突き詰めて考えろ。死ぬのはそれからでいいよ。今の自分の心を裏切るな」
圭司の止め方は荒療治だ。だけど、少女の心には確実に染みている。
「とりあえず、俺たちが問題解決してやるから。約束する。お兄さんたちを信じろ」
言い方は淡々としているが、見たことないくらいに表情が優しげだ。圭司の持つ、そっけない優しさ。

祐太郎に抱えられ救出された女の子は泣きじゃくった。
「ブスでごめんなさい! ごめんなさい。ごめんなさい……。ブスでごめんなさい!」
なぜ、いじめられる側が謝らなきゃならないのか。

いじめの言い訳を聞く2人の目


祐太郎と圭司は優奈を呼び出し、純子のことを聞き出した。
「いじめてなんかいない。いじめるわけない! 純子のこと大好きだったんだから」

純子と付き合っていた元カレは、純子と別れてすぐに優奈と交際を始めた。直後、純子は優奈らのグループを抜けたという。

優奈 ジュンは男の子にふられたくらいで絶対死ぬような子じゃない。小学生の頃から知ってるから私にはわかる。ジュンが自殺したのは、もっと違う他のことのためだと思う。
圭司 他に何か気になったことはないのか?
優奈 ジュンが自殺する2週間くらい前に、仲直りがしたくて勇気出して話しかけてみたらこう言われた。「あんたたちが私のこと、陰でどう言ってるか全部知ってるんだから」。

帰り際、「あの子には二度とちょっかい出すなよ」と圭司に念を押された優奈は返答した。
「わかってる。信じてもらえないかもしれないけど、私たち本当はいじめをするような人間じゃなかった。でも、ジュンが自殺して私たちの中から何かがなくなっちゃったような気がして、いつもイライラして……気が付いたらあの子のこといじめてた」

言葉が入ってこない。優奈の話を聞く祐太郎の目は冷たい。「ブスでごめんなさい」と泣きじゃくった少女を見た後で、加害者の言い訳を聞く鬱陶しさ。

悪意にマインドコントロールされた女子中学生


純子のパソコンを開けられぬままの圭司に、祐太郎は迫った。
「これ、本当は簡単に開けられるんでしょ? 純子ちゃんが死んだことでこの世界のバランスがおかしくなっちゃったんだ。そのせいでいじめが起きて、人が一人死にかけた」
前話で妹を亡くした過去を告白した祐太郎。「大切な人がいなくなったはずなのに、世界は何も変わらない。昨日と同じ顔してる」と言っていた。辻褄が合ってない。自分より他人を優先する性格が、圭司への言葉に表れている。

圭司が純子のパソコンに入り込むと、データは全消去されていた。
「根こそぎさらってやるよ。全部復元して謎を解いてやる」(圭司)
夜通しでパソコンと格闘した圭司は、純子の日記を発見。そこには優奈と元カレが付き合い始めたショックが綴られていた。純子は翌日からSNSで親友と元カレの悪口を書き始めた。そんな彼女にTapir(バク)なるアカウントが返信する。
「きみの気持ち、よくわかるよ。この世界は本当に汚い」

良き理解者として近付いてきたバクは「この世界の本当の汚さを見せてあげる」と純子に迫り、彼女は両親や親友たちのメールアドレスを教えてしまった。バクは親友らのパソコンに侵入、奪ったものを純子に差し出した。友人らが陰で交わす自分への悪口、両親それぞれが残した浮気の証拠……。
「汚いんじゃないよ、弱いだけなんだ! 弱いから、時々悪意に囚われたり間違ったりしてしまう。ただ、それだけのことじゃないか」(祐太郎)
“人間の裏側”を見せられた純子は深く傷つき、「生きてたくない。綺麗なまま死にたい」と吐露。バクは「綺麗なまま死ぬ方法を教えてあげる」と、純子に凍死を勧めた。

祐太郎のことを「相棒」と呼んだ圭司


バクのパソコンに圭司は潜入した。SNSを通じ「この世界の本当の汚さを見せてあげる」と接触してきたバクに、圭司は「見飽きてるよ」と返答。直後、バクのパソコンは真っ暗な画面になり、「“dele” end」の文字が表示された。珍しく復元作業に没頭していた圭司が、敵にdeleteを食らわせたのだ。
バクが住むアパートの名前は「カロン石神井」。ギリシャ神話に登場するカロンは“冥界の川の渡し守”である。死者から渡し賃を取って船に乗せる、三途の川の船頭のような存在だ。

遂にバクと直接対決する圭司。バクの正体は、あまりにも冴えない中年の男だった。
「あんたについて色々調べさせてもらったよ。なかなか辛い人生送ってるみたいだね。でも、だからってネットに毒撒き散らしていいってもんじゃないでしょ」
「未来のある若い子ばかりをターゲットにしてるのは、不甲斐ない父親を見限って会ってくれなくなった娘さんへの復讐のつもり?」

バランスを崩していじめに走った中学生と、辛い人生の憂さ晴らしで若者を自死へと導く中年男。ともに、原因は“弱さ”だった。「弱いから、時々悪意に囚われたり間違ったりしてしまう」という祐太郎の言葉通りだ。

キレて手を出してきたバクを逆に絞め落とし、圭司は言い放った。
圭司 お前のパソコンを押収しに、すぐに警察が訪ねてくるはずだ。
バク 5〜6年も経てば出てこられるだろう。出てきたらまたやってやる……!
圭司 バカか、お前? 俺がお前みたいな奴、見逃すわけないだろ。お前が死ぬまで見張り続けてやる。二度とキーボードに触れないアナログな人生送らせてやる。

去り際に、圭司は一言付け加えた。
「お前が汚そうとしてた子どもたちに、今、俺の相棒が向かってるよ。犠牲者を一人だけで食い止めようと、昔ながらのやり方で必死に頑張ってるはずだ」

それぞれの子どもたちの家へ訪れ、悩みを聞き心を開かせようと奮闘する祐太郎。圭司は「アナログな人生送らせてやる」と釘を差し、祐太郎はとことんアナログな方法で若者の人生を救おうとしている。お互いのやり方を尊重しながら、自他ともに認めるバディになる2人。本人のいない場所で、圭司は祐太郎のことを迷いなく「相棒」と呼んでいた。

綺麗なまま死んだ少女


祐太郎 どうする?
圭司 決まってるだろ。彼女の意思を尊重する。

案件の依頼時に、純子の母親は言った。
「もし、あの子が何かを訴えるために死を選んだとするなら、それにきちんと応えてあげたいんです。それが、私たちが親としてあの子に与えることのできる最後の愛情なんです」
自分たちにではなく、学校に原因があると信じて疑わなかった両親。親友もそうだった。全員が「自分のせいではない」と思っている。だが、純子は全ての人間の裏側に絶望し、自死を選んでいた。「綺麗なまま死にたい」と願った純子は、悪意を垂れ流した形跡を消し、遺書も残さずに逝った。

祐太郎 謎を抱えて生きていくほうが、ちょっとだけでも強くなれるのかも。
圭司 もしかしたら、それが彼女が残したかったメッセージなのかもな。

人は弱い。だからこそ、全てを知る必要はない。“裏側”を知らぬままのほうが幸せ。「純真な子に育つように」と名付けられた純子は、両親に気付かせず、イメージの中で死ぬことを望んだ。綺麗なままで死んだ彼女のパソコンのデータは、両親が見る前に圭司の手で綺麗に消し去られた。
(寺西ジャジューカ)

【配信サイト】
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AbemaTV
テレ朝動画

金曜ナイトドラマ『dele』
原案・パイロット脚本:本多孝好
脚本:本多孝好、金城一紀、瀧本智行、青島武、渡辺雄介、徳永富彦
音楽:岩崎太整、DJ MITSU THE BEATS
ゼネラルプロデューサー:黒田徹也(テレビ朝日)
プロデューサー:山田兼司(テレビ朝日)、太田雅晴(5年D組)
監督:常廣丈太(テレビ朝日)、瀧本智行
撮影:今村圭佑、榊原直記
制作協力:5年D組
制作著作:テレビ朝日

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