「トレース~科捜研の男~」(毎週月曜よる9時~)。
科捜研研究員として錦戸 亮、新木優子。
ベテラン刑事を船越英一郎が演じる。
リアリティある科捜研(錦戸亮パート)とコテコテ刑事ドラマ(船越英一郎パート)の温度差は初回と変わらず。しかしこの温度差、ちょっとずつクセになってきたかも(サウナか)。
錦戸亮VS船越英一郎「トレース 科捜研の男」癖になってきたエグい演技差、サウナを楽しむように観て2話
イラストと文/まつもとりえこ

第2話のあらすじ


第2話の事件。
外科医である父が転落死しているのを娘の有里(関めぐみ)が発見。
現場には血痕が残り、防犯カメラの映像から警察はすぐに宮永(篠原篤)を拘束した。しかしDNA鑑定が一致しない。

(無関係のDNA一致おじさんが虎丸(船越英一郎)に取調室で恫喝されていたのが気の毒……)
第1話で事件を解決に導いた「科学捜査の結果」が第2話では混乱を生むこととなる。

真野礼二 (錦戸 亮)たちの科学捜査、虎丸刑事らの現場捜査により犯人はやはり宮永であることが判明。
犯行理由は昔、恋人を外科医(有里の父)に殺されたから。恋人の心臓は 当時危篤状態だった娘の有里に移植された。
父を尊敬し、自身も医師でもある有里にとってあまりにも残酷な真実。
錦戸亮VS船越英一郎「トレース 科捜研の男」癖になってきたエグい演技差、サウナを楽しむように観て2話
イラストと文/まつもとりえこ

真実を知るということは良いこと?


「こんな悲しい真実を突き付けたくなかった。
これなら知らなかった方がマシです。なんの救いにもならない」
沢口ノンナ(新木優子)の呟きに真野が答える。

「どんな真実があったとしても知らなかった方が良いことなんてない。
進むべき方向が分からない闇の中で立ち止まってるのはなによりも辛い。
遺族は真実を知ることで初めて前に進むことができるんだ」


「科捜研の仕事の意義」として捉えることもできる言葉だが、よく考えてみるとちょっと怖い言葉だと感じた。
回想シーンによると真野には家族を何者かに殺されたという過去があり、真実は未だ不明。
真野は「進むべき方向が分からない闇の中」にいる。
今回の犯人・宮永も長年「闇の中」にいた。真実を知ることで、殺人を犯してしまったのだ。真実は救いになっているのだろうか。
真野が真実を知った時、宮永のように復讐心を持つ可能性もゼロパーセントではない。
(イラストと文/まつもとりえこ)

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FOD

トレース~科捜研の男~(フジテレビ系列)
原作: 古賀 慶『トレース~科捜研法医研究員の追想~』
脚本:相沢友子、岡田道尚
音楽:Ken Arai
主題歌:関ジャニ∞『crystal』 (INFINITY RECORDS)
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵(大映テレビ)
演出:松山博昭、相沢秀幸、三橋利行(FILM)
制作:フジテレビ