第4話に出て来た人たち

 
今日のなつかしの人々
久坂早苗(シシド・カフカ)…恋人とともにアメリカに行っていたが、戻って来た。
片岡龍二(古市コータロー)…元治に「宗男のかっこいい版?」と呼ばれる。

最終回もふたり登場して、これでほぼオールスターズ。

全4話、2時間で主要な登場人物の2年後を描いただけでなく、「幸せ」とはなにかを考えさせる物語になっていた。
また会いたい!「ひよっこ2」最終回「私たちは幸せになるために生きてんの」

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時子の道

 
仕事に挫折して奥茨城に帰郷した時子(佐久間由衣)に、みね子(有村架純)が幼馴染で親友だからこそできる手厳しいアドバイス。俳優業に躓いたからといって田舎や農業を顧みることは失礼な気がするとみね子は言う。そんな時子は「あんまり好きじゃない」と。
自称・地味なみね子が、ハケン占い師アタルのように、時子の心をずばり読み、時子はもう一度、頑張ることにする。

すずふり亭の道

 
東京に戻ってきたみね子と秀(磯村勇斗)。
牧野家は熱海旅行に行ってきて、鈴子(宮本信子)はすっかり元気になった。温泉効果かと思ったら、それ以上に家族で旅行に行ったことが精神的に良かったようだ。
また行きたいという希望が鈴子を元気にさせ、これからは、年一回、慰安旅行に行こうという話に進展。よし、これで「ひよっこ 熱海慰安旅行編」に期待が持てた。
「よかった〜」と泣き出す元治(やついいちろう)に、今度は自分も旅行に行けると思ったのかと思いきや、
鈴子が元気になったことを喜んでいて、よけいにほっこり。
慰安旅行の宴会芸で漫才しようと秀を誘う元治。「ひよっこ 熱海慰安旅行編」実現化の際は、秀とエレキコミック的なことをやってほしい。

ヤスハルの場合

 
早苗と一緒に日本に戻って来た龍二(古市コータロー)が、ヤスハル(古舘佑太郎)に「音楽はなんとでも両立できる」「音楽は人生そのものなんで」「和菓子屋のブルースを歌えばいい」とかっこいいことを言い、一郎(三宅裕司)とヤスハルとセッションをはじめる。なかなかいかしていた。


歌といえば、実家(三男の)に帰った米子(伊藤沙莉)がバスのなかで歌った歌がすごく巧かった。

ちよ子の道

 
家のために就職しようとするちよ子(宮原和)を家族全員心配している。みね子はちよ子にお父さんもお母さんもみね子も「ありがとう」と言われたいとのだと言う。この視点はとてもおもしろい。子供が親のために頑張るのも麗しいけれど、親だってやっぱり子供のためになにかしたい。頼りにしてほしい。それが心の支えなのだ。鈴子さんと同じ考えである。そしてそれを「いいこと言った」と自画自賛するみね子も良い。
そんなおり、ちよ子はバス通学で、憧れの天下井先輩(金子大地)から、茨大で待ってると言われ、「あーーー」と舞い上がり、進学を決意。
理由は恋だとは知らずに家族は大喜び。「おまえは茨城の宮沢賢治になれ」と宗男(峯田和伸)は話を大きくする。ちょっと困ってしまったちよ子だったが、美代子(木村佳乃)もみね子も応援。

みね子は言う。「私たちは幸せになるために生きてんの 頑張んの」。ここでもみね子は助言係を立派につとめた。
誰だって幸せになりたい。少なくとも、健康で文化的な最低限度の生活を得る資格があるのだということを
噛み締めさせてくれるドラマだった。泣ける。

「ひよっこ2」は主人公もその夫も地味でふつうで、まわりの人々も地味で…という設定で、キャスト自体が、この2年、竹内涼真をのぞくと、ものすご〜くブレイクしたといえる人がいない。泉澤祐希も伊藤沙莉も井之脇海も竜星涼も着々とやっている感じがむしろ好ましい。沢村一樹も記憶喪失刑事という役を得たが、エロ男爵時代よりはおとなしめ。佐久間由衣のポジションもじつにいい。このドラマの雰囲気に合っている。もちろん芸能人なんだから一般人より派手な生活を送っているわけだが、なぜかみんな浮ついたところなくコツコツと地に足つけて生きている印象に見えるところがいい。

朝ドラは、女の大河ドラマ化ーー成功者のお話が人気だが、こういう生活者のドラマが再評価されてきているようにも思う。

さて、予告編のいいカットはそのまま本編のいいシーンであったことがわかった。みね子と時子と三男が
「頑張っペ!」とポーズをとるカットはラストカットの締めだった。ある意味、予告で大事なネタバレしていたのだ。
幸せ過ぎて「こわい」と微笑むみね子と三人がポーズをとると、「若い広場」が流れて、みんなのスケッチが出てきて、みね子が「またねっ」と挨拶。
ほんとうにまた会いたい。ときどき「がんばろうね」とやさしく言ってほしい。

登場人物とキャスト

 

◯奥茨城
谷田部みね子→前田みね子(有村架純)…奥茨城村出身。東京に出稼ぎに来て、前田秀俊と結婚。すずふり亭で働いている。
あかね荘にまだ住んでいる。目玉焼きを失敗したり成功したり(「ひよっこ2」1話)

谷田部実(沢村一樹)…みね子の父。
東京に出稼ぎに出て、泥棒に殴られ記憶喪失になり、女優・世津子に世話になっていた。記憶はまだ戻ってないが、奥茨城に戻った。

谷田部美代子(木村佳乃)…みね子の母。帰らぬ実をじっと耐えて待っていた。

谷田部茂(古谷一行)…みね子の祖父。頼りがいのある人。農業をやっていたが、現在は実とともに花も作っている。

谷田部ちよ子(宮原和)…みね子の妹。歌合戦に応募して、家族で参加。
バス通学で一緒になる天下井先輩(金子大地)にほのかな恋?(「ひよっこ2」1話) 
進路に関して、なにか決意が…(「ひよっこ2」2話)
就職すると宣言(「ひよっこ2」3話)
大学に行くことにする。(「ひよっこ2」4話)

谷田部進(高橋來)…みね子の弟。
背が伸びないのが悩み(「ひよっこ2」3話)

小祝宗男(峯田和伸)…みね子の叔父。
インパール作戦に参加しトラウマを抱えながら、ビートルズを愛し、笑顔で生きている。
すずふり亭のハヤシライスが食べたくなってプチ家出(「ひよっこ2」2話)

小祝滋子(南海キャンディーズ 山崎静代)…宗男の妻。こわそうに見えるが夫を愛している。男子3人の母。

前田秀俊(磯村勇斗)…みね子の夫。すずふり亭の料理人。
去年からときどきコンロを使わせてもらえるようになった。(「ひよっこ2」1話)

助川時子(佐久間由衣)…みね子の親友。女優になる夢をみごとに叶えた。
期待される役柄が同じで悩み中(「ひよっこ2」2話)
共演俳優に暴力を振るい、スキャンダルに。(「ひよっこ2」3話)
もう一度、俳優として頑張ることにする。(「ひよっこ2」4話)

助川君子(羽田美智子)…時子の母。
ものすごく娘思い。「ツイッギーそっくりコンテスト」に娘に内緒で勝手に応募していた。

助川正二(遠山俊也)…時子の父。母に比べておとなしめ。
時子のスキャンダル記事の載った雑誌を買い占める。(「ひよっこ2」3話)

助川豊作(渋谷謙人)…時子の兄。奥茨城青年団副団長。

角谷三男(泉澤祐希)→安部三男…みね子の親友。時子に恋していたが、就職先の米屋の娘に慕われる。
米子と結婚したが、相変わらず妻と義父の間で板挟み状態。(「ひよっこ2」1話)

角谷きよ(柴田理恵)…三男の母。バイタリティー旺盛。美代子と君子と「母の会」を結成、おしゃべりに花を咲かせる。

角谷征雄(朝倉伸二)…三男の父。

角谷太郎(尾上寛之)…三男の兄。東京に出たくても長男として家のリンゴ農家を継いでいる。奥茨城青年団団長。

角谷高子(佐藤仁美)…元・朝倉高子。すずふり亭で働いていたが、ひょんなことから角谷家に嫁入する。
脚立が壊れたことをきっかけに痩せて輝いている。(「ひよっこ2」1話)

綿引正義(竜星涼)…茨城出身の警官。故郷が同じだったことから、実探しに協力する。
雄大に会いに東京に(「ひよっこ2」2話)

田神学(津田寛治)…みね子たちの高校の先生。集団就職を斡旋する。

益子次郎(松尾諭)…元バスの車掌、いまは村長候補。

小太郎(城戸光晴)…バスの運転手。

天下井先輩(金子大地)…ちよ子の初恋の相手。茨城大学に進学予定。先に行って待ってるとちよ子に言う。(「ひよっこ2」4話)

◯赤坂・すずふり亭 
牧野鈴子(宮本信子)…赤坂に古くからある洋食屋の店主。愛情にあふれた人。
ちょっと仕事にお疲れ気味で、みんなを心配させる。(「ひよっこ2」1話)
熱海温泉旅行に行って元気になる。(「ひよっこ2」4話)

牧野省吾(佐々木蔵之介)…鈴子の息子。妻を亡くしてひとり、洋食屋の料理長としてがんばっていたが、愛子と再婚する。
鈴子を心配し、愛子に仕事を辞めて店に専念してほしいと考えるが…。(「ひよっこ2」1話)

牧野愛子(和久井映見)…乙女寮の舎監だった。戦争で亡くした恋人を忘れられず独身だったが、省吾と結婚する。
自分が店に入ったら鈴子さんががっかりすると心配。(「ひよっこ2」1話)  
憧れの石原裕次郎のサインを時子からもらった。(「ひよっこ2」2話) 
福引で熱海旅行ペアを当てる。(「ひよっこ2」3話)

牧野由香(島崎遥香)…省吾の娘。母が過労死したのは鈴子と省吾のせいと思って、家を出ていた。
素直じゃない性格。 
すずふり亭の手伝いに駆り出される。(「ひよっこ2」1話)
 
井川元治(やついいちろう)…すずふり亭コック。ひょうきん者。
「戦災孤児」だったことを明かす(「ひよっこ2」2話)

安部さおり(伊藤沙莉)…本名・米子だが勝手に「さおり」と名乗っている。三男がとても好き。
結婚したが、父とは相変わらず喧嘩している。(「ひよっこ2」1話)
三男が結婚後も時子を気にしているので、実家に帰ると、奥茨城に出かける。(「ひよっこ2」4話)

安部善三(斉藤暁)…米子の父で、米屋の店主。娘と仲が悪い。
パン食になった。(「ひよっこ2」1話)

◯赤坂・あかね荘とその近所
立花富(白石加代子)…あかね荘の大家さん。元赤坂の芸者で、客から恋人になった人物を思い続けていた。
どんどん元気になっている。(「ひよっこ2」1話)

島谷純一郎(竹内涼真)…みね子の初恋の相手。佐賀の製薬会社を継ぐため故郷に帰る。
テレビで学生時代の体験を語る。(「ひよっこ2」3話)

久坂早苗(シシド・カフカ)…おしゃれなOL。恋人とともにアメリカに行く。
日本に戻って来た。アメリカにいたら、ちょっとしたことでも笑うようになった。(「ひよっこ2」4話)

龍二(古市コータロー)…早苗の恋人。アメリカから彼女を呼びに来た。
早苗と共に日本に帰って来た。元治に「宗男のかっこいい版?」と呼ばれる。ヤスハルと一郎とセッションする。(「ひよっこ2」4話)


坪内祐二(浅香航大)…漫画家。貧乏だったが、やがて売れっ子に。
まだあかね荘に住んでいる。(「ひよっこ2」1話)
ピークの前にスランプが来てしまった(「ひよっこ2」2話)

新田啓輔(岡山天音)…坪内とコンビで漫画を描いている。
まだあかね荘に住んでいる。(「ひよっこ2」1話)
泣かず飛ばすの状況が続いている(「ひよっこ2」2話)

竹内邦子(白石美帆)…バー月時計のママ。お客さんの出身地に合わせた方言で話すことを心がけている。

河本世津子(菅野美穂)…人気女優。記憶を失った実を家に住まわせていた。
パリで撮影中(「ひよっこ2」2話)
アラン・ドロンにプロポーズされた。(「ひよっこ2」4話)

福田五郎(光石研)…あかね荘の近所。福翠楼の店主。

福田安江(生田智子)…五郎の妻。

福田茜(上杉美風)…五郎と安江の養女。
養女になったばかりのときははにかみ屋だったがすっかり元気な小学生に。(「ひよっこ2」1話)

柏木一郎(三宅裕司)…あかね荘の近所。和菓子屋・柏木堂の店主。

柏木ヤスハル(古舘佑太郎)…一郎の息子。アンコが嫌いで、歌が好き。
相変わらず、犬と一緒にギターを弾いている。(「ひよっこ2」1話)
コンクールに応募してフォークシンガーになろうと考えている。(「ひよっこ2」2話)
コンクールに落ちた。(「ひよっこ2」4話)

イチコ…薬局のマスコットキャラ。リニューアルしたすずふり亭の制服はイチコのボディカラー。17年紅白歌合戦にも登場した。

◯向島電機 乙女寮
青天目澄子(松本穂香)…福島から集団就職して来た。のんびりしたメガネっ子。食いしん坊。おばあちゃんっ子。
あかね荘に住んでいる。(「ひよっこ2」1話)

兼平豊子(藤野涼子)…青森から集団就職して来た。学業優秀で、クイズ大会で優勝する。
あかね荘に住んでいる。(「ひよっこ2」1話)

秋葉幸子(小島藤子)…乙女寮のリーダー格でちょっぴり不良なところも。結婚して高島幸子に。

夏井優子(八木優希)…体が弱く、秋田に戻って結婚。仙葉優子に。

高島雄大(井之脇海)…乙女寮の歌の先生。幸子の恋人(のちに結婚)。音楽家をめざし、ウイーンに留学する。綿引とは思想は違うが、屋台でラーメンを食べる仲に。

松下明(奥田洋平)…向島電機、工場の主任。倒産後は電気修理の仕事をしている。
乙女寮同窓会に顔を出す。(「ひよっこ2」2話)

森和夫(陰山泰)…乙女寮の料理人。のちにレストランでみね子と再会する。
カレーのCMに出演。(「ひよっこ2」3話)

「ひよっこ2」
制作統括:菓子浩
演出:黒崎博 堀内裕介
音楽:宮川彬良
主題歌:桑田佳祐(「若い広場」)
タイトルミニチュア制作:田中達也
タイトル映像制作:森江康太
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