連続テレビ小説「なつぞら」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
薪割り原画を担当した佐藤好春インタビューもあわせて「となりのトトロ」作画監督佐藤好春が朝ドラ「なつぞら」で薪割り原画を描いたわけ、聞いてきた

第5週「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」 30話(5月4日・土 放送 演出・)視聴記録


山口智子、登場
なつ(広瀬すず)と再会をはたした兄・咲太郎(岡田将生)は世話になった川村屋に、月曜日に挨拶に来ると約束したにもかかわらず、現れなかった。
なんだか挙動不審なところがあった咲太郎、芝居小屋の出入りの芸人・松井(有薗芳記)から譲られた盗品の時計を質屋にもっていってまんまと警察に捕まってしまっていた。
咲太郎は潰れたムーラン・ルージュを買い戻そうとして十万円の借金を背負ってしまったのだ。
それを貸したのが川村屋の光子(比嘉愛未)で、彼女が咲太郎を捕まえようとしていたわけもわかった。
なんとなく不穏な空気を匂わせつつ、結局、咲太郎も光子も悪人ではなかった。

さて。十万円の価値が1955年頃どうだったかというと、大相撲の観覧料が千円と、朝ドラ視聴の友として私が頼っている週刊朝日編「戦後値段史年表」に書いてあり、大相撲が100回見られる値段ということである。100回見たいかはともかく。ちなみに、ストリップ発祥の場・浅草ロック座の入場料金は、1947年のオープン時に70円、1960年で120円だそう。
浅草のストリップといえば浅草ロック座。29話のレビューで浅草フランス座について書いたけれど、咲太郎についてなつに語ってきかせた親分・藤田を貫禄たっぷりに演じている辻萬長は、そこの座付き作家だった井上ひさし主宰の「こまつ座」の唯一の所属俳優だ。
咲太郎が世話になっていたというムーラン・ルージュの踊り子・亜矢美を演じるのは山口智子。松嶋菜々子(ひまわり)、岩崎ひろみ(ふたりっ子)、小林綾子(おしん)、比嘉愛未(どんど晴れ)に続いてかつての朝ドラヒロインの登場と話題になった。今後の活躍にも期待。

なつに結婚話が
山口智子演じる亜矢美の今後も気になるが、にわかにヒロインすずの結婚話が持ち上がって、それも、
相手は家族として育ってきた照男(清原翔)であることに驚愕。
泰樹(草刈正雄)がなつを手放したくないあまり、柴田家の嫁にすればいいと考えたのだ。戦国時代じゃあるまいしそんな無理やりな……頼れるおじいちゃんとして人気の泰樹株が一気に下降した土曜日。なかにはここまで愛情ダダ漏れなとこも魅力と思う人もいるだろう。予告では再び北海道。それも雪景色。絵的にも見応えありそうだ。

それにしても、広瀬すず。「ひとり…」「どだったの?」「えっ どういうこと?」「うそだ」というような短いセリフにいろいろ感情が乗っかっていて、繊細な楽器のようである。

第6週 「なつよ、雪原に愛を叫べ」(5月6日・月〜 )あらすじ


兄・咲太郎(岡田将生)を探すため、東京を訪れていたなつ(広瀬すず)と富士子(松嶋菜々子)。ふたりは偶然、天陽(吉沢亮)の兄・陽平(犬飼貴丈)と再会する。陽平は東京の美大に通いながら、漫画映画を作る会社で働いていた。なつは陽平に誘われて会社を見学、漫画映画の制作現場を目の当たりにし、心を奪われる。一方、十勝では、照男(清原翔)が大事な話があると天陽を呼び出していた。
なつへの思いを確かめようとしていたのだ。そんな二人は青年団のスキー大会で対決することになり、それを見つめるなつは……。
「なつぞら」30話。なつと照男を結婚させようと考えるなんて! 泰樹株急落?

第32回(5月7日・火 放送)あらすじ


東京でなつ(広瀬すず)は、一度は兄の咲太郎(岡田将生)と再会するも、再び行方がわからなくなってしまう。北海道に戻り、再び酪農の仕事に精を出すなつ。そんなある日、なつは照男(清原翔)から呼び出され、帯広で上映するディズニー映画のチケットを2枚渡される。大喜びするなつに、なぜか天陽(吉沢亮)とふたりで行ってこいと促す照男。そんなふたりのやり取りを泰樹(草刈正雄)が遠くから見ていた…。
「なつぞら」30話。なつと照男を結婚させようと考えるなんて! 泰樹株急落?

「なつぞら」30話。なつと照男を結婚させようと考えるなんて! 泰樹株急落?

登場人物とキャスト 登場順


奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。生きるために感情を押し殺してきたが、柴田家、とりわけ泰樹と触れ合うことで、素直に感情を出せるようになっていく。これからは酪農の時代だと考え、十勝農業高校で学んでいる。
演劇部に入る。
佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。1955年時点では音問別農協組合で働いている。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 清原翔(13 回から) 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 福地桃子(13回から)幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。牛乳嫌い。
同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。勉強ばかりして家の手伝いを全然しない。
柴田明美 平尾菜々花(13回から) 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。甘いものが好き。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院にいる。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。


2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。貧しい開拓団の八男に生まれ、幼い頃に奉公に出され、泰樹に世話になった恩を感じて尽している。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。

4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。

小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。
小畑雪次郎 山田裕貴(13回から登場) 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。十勝農業高校に通っている。演劇部。

5回
山田天陽 吉沢亮 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。馬が好き。農業をしながら絵を描いている。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。泰樹の協力を得て、土地を蘇らせる。

8回
山田陽平 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。

9回
なつの父 内村光良…日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。

10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。 
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生。
山田タミ 小林綾子…天陽の母。

13回
居村良子 富田望生…十勝農業高校の生徒。演劇部に入り衣裳を担当する。
村松 近江谷太朗…柴田牧場と長い付き合いのあるメーカーの人物。奥様封筒をもってくる。

倉田隆一 柄本佑…十勝農業高校の国語の先生。

14回
田辺政人 宇梶剛士…音問別農協組合組合長。農協で一手に酪農事業をとりまとめ十勝を酪農王国にしたいと考えている。 

19回
門倉努 板橋駿谷 …十勝農業高校の番長。クマとサケを争った逸話をもつ。演劇部に入り、村長役を略奪する。
高木勇二 重岡漠 …十勝農業高校演劇部。メガネ。門倉に役をとられてしまう。
石川和男 長友郁真…十勝農業高校演劇部。
橋上孝三 山下真人…十勝農業高校演劇部。

21回
太田繁吉 ノブ(千鳥)…十勝農業高校の教師。ヤギのチーズは牛より「クセがすごい」と言う。

27回
前島光子 比嘉愛未… 川村屋のマダム
野上健也 近藤芳正… 川村屋のギャルソン
茂木一貞 リリー・フランキー… 角筈屋社長
煙カスミ 戸田恵子… 歌手。ムーラン・ルージュにいた。
三橋佐知子 水谷果穂…川村屋の店員
土間レミ子 藤本沙紀…カスミのいるクラブの店員

28回
島貫健太  岩谷健司
ローズマリー  エリザベス・マリー…浅草の踊り子

30回
藤田正士 辻萬長  親分
松井新平 有薗芳記 …浅草の芸人
岸川亜矢美 山口智子 …

脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美  舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一 
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション

制作統括:磯智明 福岡利武
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