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「いだてん」ベルリンオリンピックを好きになれないまーちゃん、ハリマヤ足袋の快挙に歓喜する四三35話

       

ハリマヤの足袋が世界一の選手を輩出


競技においても、政治の問題が浮き彫りとなる。マラソンでは、先述の孫基禎が1位、南昇竜が3位となり、表彰台に立ったものの、彼らはそこで日本の国旗が掲揚されることを知らされていなかった。このとき、ハリマヤ製作所の若い職人たちが、ラジオで表彰式の様子を聴きながらふと、「どんな気持ちだろうねえ」「二人とも朝鮮の人ですもんね」と口にする。だが、それに対し店主の辛作は、「俺はうれしいよ。日本人だろうが朝鮮人だろうがアメリカ人だろうがドイツ人だろうが、俺のつくった足袋を履いて走った選手はちゃんと応援するし、勝ったらうれしい」と率直な思いを語り、「それじゃだめかね、金栗さん?」と四三に訊ねた。四三もそれに「そっでよかです。ハリマヤの金メダルたい」と同意する。りくはそんな辛作の貢献を讃えるため「胴上げしましょう」と提案、辛作は店の前でみんなに担ぎ上げられ、宙に舞った。

ここへ来ても、四三と周囲の人たちは、国や民族、人種に関係なくスポーツは誰にも楽しめるものだと信じて疑わなかったことが、こうした場面からうかがえる。それに対し、ベルリンにいる田畑は、スポーツに政治が介入するさまを目の当たりにしてすっかり嫌気が刺していた。スポーツと政治の関係は「いだてん」における重要なテーマだが、今回はそれを新旧2人の主人公の対照的な反応を通して、あらためて示唆したといえる。

すっかり憂鬱になった田畑は、夜中のプールで一人たたずんでいると、水のなかから前畑秀子(上白石萌歌)が現れる。レースを控えた彼女は、眠れないのでこっそり練習していたのだ。このとき田畑は「何だか好きじゃない、このオリンピック」と心中を打ち明けると、前畑は「私は好きになる。いまは好きじゃないけど、金メダルとったら好きになると思う」と力強く宣言するのだった。きょう放送の第36話では、ついにその前畑が金メダルに向けて本番を迎える。

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「「いだてん」ベルリンオリンピックを好きになれないまーちゃん、ハリマヤ足袋の快挙に歓喜する四三35話」の みんなの反応 5
  • 匿名さん 通報

    >ヨーロッパ各国の選手団に対して、シベリア鉄道の運賃の割引や遠征費の補助も約束する。  ここまでしたのかと、驚きました。

    3
  • 匿名さん 通報

    >前畑は「私は好きになる。いまは好きじゃないけど、金メダルとったら好きになると思う」と力強く宣言するのだった  いよいよ、前畑がんばれですね。

    3
  • 匿名さん 通報

    >マラソンも生放送だったのは最初だけで、あとは朝から放送されたことは、「いだてん」で描かれていたとおりである。   今考えると、かえって不親切に感じる。

    3
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