コーチェラ出演の藤井風、世界に響いたグローバルミュージックの可能性と現在地

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先日、アメリカ・カリフォルニア州で開催の世界最大級の音楽フェス『Coachella Valley Music & Arts Festival(コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル)2026』に出演を果たし、大きな反響を呼んだ藤井風。2週目となる今週末にも同フェスへの出演が控えており、期待が集まっている。



本記事では、近年海外での活動に力を入れ、世界に羽ばたいている藤井に注目。コーチェラ1週目のステージや、これまでの歩みなどを振り返りながら、その現在地を見据えたい。



【コーチェラのステージで示した現在地】

藤井風は、幼少期より父の影響でクラシックピアノを始め、ジャズ・クラシック・R&B・ソウル・ポップなど多様なジャンルの音楽を聴いて育ったシンガーソングライターだ。1人1人の中に、愛そのものの自分が存在しているという“ハイヤーセルフ”の精神を胸に、2020年に「何なんw」でデビュー。洗練されたサウンドと地元の岡山弁を交えた歌詞で一躍注目を集め、その後も「きらり」「死ぬのがいいわ」「満ちてゆく」など数多くのヒット曲を世に送り出し、日本の音楽シーンを瞬く間に駆け上がっていった。





先週末、満を持してコーチェラのステージに立った藤井。「何なんw」「まつり」「死ぬのがいいわ」といった日本語詞のヒット曲を織り交ぜながらも、セットリストの中心となったのは、昨年9月にアメリカのレーベル「Republic Records」よりリリースした全曲英語詞のアルバム『Prema』の収録曲だ。コーチェラの公式YouTubeチャンネルでは、『Prema』に収録の楽曲「Okay, Goodbye」のパフォーマンスが公開されている。軽やかなバンドサウンドを携え、自由に、それでいて伸びやかに歌唱する姿には多くの反響が寄せられているほか、英語でのコメントも見られ、コーチェラでのパフォーマンスが日本のみならず海外のリスナーの心にも響いていることがうかがえる。





【全編英語詞のアルバム「Prema」で突き詰めたもの】

制作に3年以上を費やしたというアルバム『Prema』は、藤井が葛藤した上に辿り着いた挑戦と成長が映し出された作品だと言えるだろう。昨年10月に放送された、『Prema』制作期間に密着したNHK MUSIC SPECIAL「藤井 風 いま、世界で」 のインタビューにて、藤井は自身が2022年に発表した楽曲「grace」について、「もう全部表現できること表現しきったわいみたいな気持ちになった」といい、やりきったという思いがあったからこそ、以降の活動に迷いが生じた時期があると語っている。シンガーソングライターとして、自分がこれから何を表現していくべきなのか。

それを掴む糸口となったのが英語のオリジナル曲への挑戦だった。





藤井自身が「このアルバムのエネルギーを決定づけてくれた」と語る、内に秘めた情熱を感じさせる楽曲「I Need U Back」。デビュー当時から掲げてきた、自分自身を愛そうというハイヤーセルフのメッセージを体現し、影響を受けてきたピアノやクラシックなどの要素を詰め込んだタイトルトラック「Prema」。アルバム『Prema』には、自身の内面や表現したい音楽と徹底的に向き合い、魂の成長にも繋がったという楽曲の数々が収録されている。藤井という1人のシンガーソングライターの真髄が詰まっているからこそ、これらの楽曲はコーチェラのステージでも一際輝きを放っていたのではないだろうか。





【世界中に広がるグローバルな音楽性】

藤井はここ数年グローバルな活動を展開してきたが、そのきっかけとなったのは、2022年に「死ぬのがいいわ」が突如タイを中心にバイラルヒットしたことだろう。この爆発的なヒットにより、藤井はSpotify月間リスナー数1000万人を超えた初の国内アーティストとなった。その後、2023年に初のアジアツアーを開催すると、ヨーロッパツアーや北米ツアーなども次々と成功させ、海外にもその存在感を示していく。今年1月に世界的音楽フェス『Lollapalooza India』に出演したことも、藤井の作り出す楽曲が多くのリスナーに支持されていることを証明していると言える。





自身のライブという枠組み以外でも、藤井は世界的人気を誇るBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)のライブの日本公演にスペシャルゲストとして出演したり、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の公式ミュージック・プロデューサーからオファーを受けて公式サントラに参加したりと、ボーダーレスなトピックが絶えない。藤井が音楽を通じて伝えたいメッセージはいま、さまざまな方向から着実に広がり続けている。



【コーチェラ2週目のステージに期待】

今後の藤井は、7月から日本国内3箇所のアリーナを巡る『Pre: Prema Tour』、11月からはアジア6箇所を巡るドーム&スタジアムツアー『Prema World Tour』を開催予定で、グローバルな勢いを加速させていく。



藤井のコーチェラ2週目の出演時間は現地時間4月18日(土)4時55分(日本時間4月19日(日)8時55分~)からで、フェスの模様はYouTubeにてライブ配信され、日本からも視聴が可能となっている。世界から熱い注目を浴びる藤井が、2週目も素晴らしいステージを見せてくれることを期待したい。

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