[任天堂HP] 「社長が訊く『ファイアーエムブレムif』」を掲載しました。 http://t.co/XdFBXBozep pic.twitter.com/P4O98sykEO 任天堂株式会社 (@Nintendo) 2015, 6月 24
白夜王国と暗夜王国の対立を描く本作では、どちらの国に属するかをパッケージ購入の段階で決定するスタイルとなっています。選ばなかった国に関しては、2,000円の有料追加DLCという形でプレイが可能。またダウンロード版は、属する国をゲームプレイ中に決定する形になりますが、もうひとつのルートを楽しむには追加DLCの購入が必須となります。
描かれる物語はもちろんのこと、戦場となるマップや育成の自由度も大きく異なる『白夜王国』と『暗夜王国』。どちらをプレイするか、その判断だけでも悩ましいばかりですが、第3のルートとなる「どちらにも属さない道」も後日配信予定。3つの「if」が、本作を多面的に描いていきます。
文字通り「if」が楽しめる本作ですが、そのストーリー原案を担当したのが樹林伸氏。「金田一少年の事件簿」や「サイコメトラーEIJI」などの漫画原作を手がけており、数多くの代表作を持つクリエイターです。これまで漫画や映像などを主な活躍の場としてきた樹林氏が、どのような流れで本作に関わったのか、その経緯が「社長が訊く」で明かされました。
まず『ファイアーエムブレムif』を制作するにあたって、前作に当たる『覚醒』の反省点を見つめるとこから始まりました。初めて『ファイアーエムブレム』を遊んだユーザーには好評を博した反面、より複雑で重厚な物語を求めるシリーズファンからは、物足りなさがあったとの声が寄せられました。
そのためシナリオの質を高めるべく、原作をしっかり書ける方を探したところ、樹林氏の名前が挙がりました。そして樹林氏とコンタクトを取る方法を模索していたところ、本作や『覚醒』でキャラデザを手がけたコザキユースケ氏と樹林氏の担当編集者がたまたま同一人物だったという偶然に助けられ、本作への参加を打診することができました……が、この話はまだすんなりと終わりません。
樹林氏は当時も多くの仕事を抱えており、「そのときの僕は、100パーセント断る気持ちだったんです」と明かします。ですが打ち合わせに臨んだ前田氏が樹林氏の作品に幅広く精通していたため、「この出会い自体にとても意味があるかもしれないな」と考え、まず『覚醒』を遊んでから答えを出そうと思い直しました。
とはいえ、この段階でも「断ることが前提にあった」と打ち明けています。しかし、忙しい状態ながらもたまたま年末進行と重なり、『覚醒』に触れる余裕があったこと。プレイした『覚醒』が面白かったこと。そして、当時高校生だった樹林氏の娘も『覚醒』を遊び、「これ、すごくおもしろいから、この仕事、やったほうがいいよ」と熱烈な後押しがあったため、「じゃあ、やってみるかな」と決意したそうです。
スケジュール的には厳しかったものの、先に延ばせそうな仕事があったため、『ファイアーエムブレムif』のストーリー原案に着手した樹林氏。しかし3本も原案をまとめなければならないため、「それぞれ、原稿用紙に換算して10枚くらい書けばいいという話だったんですよね」と、当時の制作事情を告白する場面も飛び出します。
ですが実際に書き始めると筆が走り、結果500枚ほどに達してしまうことに。しかもこれは、1本目となる『白夜王国』だけの量。
ゲーム関連の仕事をここまで本格的に行うのは、今回が初となる樹林氏。「これは、おもしろくなるな」と実感し、その手応えが自分でも予想しなかった分量を仕上げた結果に繋がったと、赤裸々に明かしてくれます。
単純な善悪による対立ではない、葛藤と決断が紡いでいく「if」が描かれる『ファイアーエムブレムif』。明日の発売日が待ちきれない方も多いことと思いますが、「結婚システム」や本作からの新要素、また開発陣の想いなども語られている「社長が訊く『ファイアーエムブレムif』」を読みながら、あと少しだけご辛抱ください。
■社長が訊く『ファイアーエムブレムif』
URL:http://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/bfwj/vol1/index.html
『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』は、2015年6月25日発売予定。価格はそれぞれ、パッケージ版・ダウンロード版が4,700円(税抜)、「ファイアーエムブレムif SPECIAL EDITION」が9,250円(税抜)です。
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