2024年最初となる花澤香菜のライブ「HANAZAWA KANA Live 2024 “Intaglio”」が、1月21日に神奈川県相模原市の相模女子大学グリーンホールにて開催。チケット完売となった会場には大勢のファンが詰めかけた。


ここ最近の花澤はシングルのリリースに合わせて表題曲をタイトルに冠したライブを行うのが恒例になっているが、今回のライブでフィーチャリングされているシングルはTVアニメ「ダークギャザリング」のEDテーマである「インタリオ」。ホラー作品のテーマソングだけに楽曲自体もミステリアスな雰囲気に包まれており、それをどうライブに落とし込むのかも注目ポイントだった。そして、花澤が導き出した答えは朗読をライブの中に取り入れること。「インタリオ」の作詞を手掛け、花澤のアーティスト活動初期から数々の楽曲で関わりのある宮川弾の書き下ろしによる台本で、独特の不思議な世界観が展開されていった。

開演と同時に真っ暗なステージへと姿を見せた花澤は、朗読の第一幕を読み始める。「インタリオの夜 帰れないふたり」と題されたその物語では、とある都会の夜に信号待ちの車内で繰り広げられる男女の会話が描かれる。
どういう話の流れからか、東京タワーをバベルの塔だと言い出した“彼”と、耳を傾ける“彼女”。あまりにも長い赤信号に不安を覚え始める“彼女”の「灰色が支配権を求めている」という言葉を受けて、「インタリオ」のカップリング曲であり「ダークギャザリング」前期EDテーマの「灰色」からライブパートへと移行していった。

このように、前半のステージは朗読の内容と歌がリンクするような構成となっていた。会場のファンは最初の朗読から花澤の語りと宮川が描く世界観に引き込まれていき、ペンライトの明かりもつけずにじっと聴き入っていた様子。「灰色」を歌い始めてからはだんだんと光が灯り出し、2曲目の「Miss You」からは通常のライブと同じように立ち上がり、「新年初のライブ、盛り上がっていけますかー?」という花澤の呼びかけに大きく腕を振って応えていた。「Don’t Know Why」「Moonlight Magic」と続けてファンと一緒に盛り上がった後、朗読劇の第二幕「彼の事情」では先ほどとは反対に“彼”の目線から都市伝説のような嘘をついた理由が語られる。
ここでは“彼女”の「雪が降ってきた」というセリフから「Silent Snow」につながり、美しく幻想的な雰囲気で会場を魅了した。

続く「SHINOBI-NAI」では花澤のテンションがガラッと変わり、客席を煽る。突然の温度差にファンも少々戸惑い気味ではあったが、そこはやはりさすがの順応の速さを見せて、1曲歌い終わる頃には大きな歓声が沸き起こるようになっていった。そのままの勢いで「Circle」まで突っ走り、「青い夜だけの」では再びしっとりとした雰囲気に。そのまま花澤はステージからフェードアウトしていって、朗読の第三幕「イシュマルと神」が流れ出す。他愛もない嘘から始まった都市伝説がさも実際にある伝承のように語られて、朗読はここでいったんお休みとなる。


明るい緑の衣装に着替えて登場した後半は全編がライブパートとなり、前半で封印されていたMCの時間も開演から1時間近く経って、ようやく解禁された。衣装チェンジ明けの「Night and Day」「運命の扉」まで含めて10曲を歌い終えた時点での初MCということもあり、花澤も「歌ったねえ!」と清々しい表情を浮かべていた。次の曲の「ギミギミ♡ラヴ」に向けては「せっかくなので、サビの部分を一緒に踊ってみませんか?」と言って振付けを簡単にレクチャーし、ファンと共に楽しいひと時を過ごす。同じくファンと一緒に盛り上がれる「Groovy Mystery Train」「Young Oh! Oh!」、ロマンティックな時間に浸れる「恋する惑星」「ドラマチックじゃなくても」と4曲でラストスパートを駆け抜け、本編ラストはもちろんライブタイトルにもなっている「インタリオ」で締めくくった。

アンコールを受けてステージに戻ってきた花澤はまず「We Are So in Love」「雲に歌えば」の2曲を歌い、心からライブを楽しんでいる様子が表情からも歌声からも伝わってきた。ここでニューアルバム「追憶と指先」の発売やZeppツアーの開催決定、さらにはサンリオピューロランドでのコラボイベント開催などうれしい発表が次々と繰り出され、会場の空気は喜びと興奮で満ちあふれる。
さらに「アルバムから1曲、新曲を歌ってもいいですか?」と、宮川弾が楽曲提供した「ないものねだりのGreeDy」を本邦初披露。最後はおなじみの「星空☆ディスティネーション」でファンとしばしの別れを告げた。

ここで本日のステージはすべて終了……と思いきや、花澤とバンドメンバーが去った後、おもむろに朗読の最終幕「彼女の事情」が流れ出す。どこか不思議で不器用な二人の物語も無事に幕を下ろし、今日この場所に集まったファンは心地よい余韻に浸りながら会場を後にした。

「HANAZAWA KANA Live 2024 “Intaglio”」セットリスト
M.01 灰色
M.02 Miss You
M.03 Don’t Know Why
M.04 Moonlight Magic
M.05 Silent Snow
M.06 SHINOBI-NAI
M.07 Circle
M.08 青い夜だけの
M.09 Night and Day
M.10 運命の扉
M.11 ギミギミ♡ラブ
M.12 Groovy Mystery Train
M.13 Young Oh! Oh!
M.14 恋する惑星
M.15 ドラマチックじゃなくても
M.16 インタリオ
EN.1 We Are So in Love
EN.2 雲に歌えば
EN.3 ないものねだりのGreeDy(新曲)
EN.4 星空☆ディスティネーション

●リリース情報
『追憶と指先』
4月10日発売

【通常盤(CD Only)】

品番:PCCG-02349
価格:¥3,300(税込)

【初回限定盤(CD+BD+PHOTO BOOK)】

品番:PCCG-02348
価格:¥5,280(税込)

封入特典
撮り下ろしフルカラーフォトブック

<Blu-ray>
・「It’s My Thing」MV
・「It’s My Thing」MVメイキング
・「インタリオ」MV
・「Circle」MV
・「ドラマチックじゃなくても」MV
・「駆け引きはポーカーフェイス」MV

※スリーブケース仕様

【きゃにめ限定盤(CD+2BD+PHOTO BOOK)】

品番:SCCG-00159
価格:¥7,700(税込)
封入特典
撮り下ろしフルカラーフォトブック

<Blu-ray DISC1>
・「It’s My Thing」MV
・「It’s My Thing」MVメイキング
・「インタリオ」MV
・「Circle」MV
・「ドラマチックじゃなくても」MV
・「駆け引きはポーカーフェイス」MV

<Blu-ray DISC2>
・『HANAZAWA KANA Billboard Live 2023』ライブ映像

※スリーブケース仕様

共通特典(初回製造分のみ)
2024年9月8日(日)~2024年10月19日(土)開催『HANAZAWA KANA Zepp Tour 2024 “Memoirs and Fingertips”』チケット優先販売申込券封入。

<CD>※全形態共通
1. あしたの向こう
作詞・作曲・編曲:沖井礼二
2. It’s My Thing
作詞・作曲・編曲:矢野博康
3. 駆け引きはポーカーフェイス
作詞:宮川 弾 作曲・編曲:KOH
4. タイムマシーンは突然に
作詞:Q.i・Hair Kid 作曲・編曲:Hair Kid
5. ドラマチックじゃなくても
作詞:藤村鼓乃美・北川勝利 作曲:北川勝利 編曲:北川勝利・Tansa・宮川 弾
6. ないものねだりのGreeDy
作詞・作曲・編曲:宮川 弾
7. Circle
作詞・作曲:菅原圭 編曲:tepe(Veill)
8. VENUS REVOLUTION
作詞・作曲:真部脩一 編曲:tepe(Veill)・北川勝利
9. インタリオ
作詞:宮川 弾 作曲・編曲:北川勝利
10. Love Me
作詞・作曲・編曲:Guiano

【きゃにめ限定盤(LP) 】
品番:SCJG-00004
価格:¥6,050(税込)
※180g重量盤1枚組LP
※A式ジャケット

こちらの商品(LP盤)は2022年6月中旬ごろお届け予定です。

こちらの商品はきゃにめ・PCSC SHOP・マサドラ・ぽにレコ+で数量限定販売となります。上限に達し次第販売終了となります。

※きゃにめ限定盤(LP)には優先販売申込券の封入はございません。

●ライブ情報
『HANAZAWA KANA Zepp Tour 2024 “Memoirs and Fingertips”』

[Memoirs]
2024年9月8日(日)  KT Zepp Yokohama(横浜)
2024年9月22日(日) Zepp Osaka Bayside(大阪)
2024年9月29日(日) Zepp Nagoya(名古屋)

[Fingertips]
2024年10月5日(土) Zepp Fukuoka(福岡)
2024年10月13日(日) Zepp Sapporo(札幌)
2024年10月19日(土) Zepp DiverCity (東京)

関連リンク
花澤香菜オフィシャルサイト
http://hanazawa-kana.com/