東南アジア系セラピストによる店舗が急増
女性セラピストによるマッサージを提供する、いわゆるメンズエステ業界では、この1~2年で、ある変化が生じている。そもそもセラピストが日本人か外国人かによって店舗の性質は大きく異なり、後者については実質的に本番行為を伴う違法店が大半を占めるとされ、これまで繰り返し摘発が行われてきた。そこに昨今では、東南アジア系セラピストによる店舗が急増している。働いているのは、主にタイ人とベトナム人女性だ。実際に“ベトちゃん”“ベトっ娘”など東南アジア女性の在籍をにおわせる店名も増えている。メンズエステ業界関係者が話す。
「こうした店舗で働く女性は、観光ビザで日本に入国して数週間働き、80万~100万円を稼いで帰国することを繰り返すケースや、技能実習生として入国後、実習先の職場から逃げ出して不法滞在となった女性が働くケースが多いです。経営者は主に中国人で、日本人協力者の名義で借りた賃貸マンションでメンズエステと謳い、東南アジアの女性に本番行為を行わせています。最近ではラブホテルと連携し、フロアごと“ちょんの間”として貸し切るケースもあります」
料金相場は60分1万2000~1万5000円
中国系通信アプリであるWeChatのグループチャットには東南アジアの女性の求人を専門に手配するブローカーが跋扈しており、数万円の紹介料を支払えば求人は簡単に行えるという。店の料金相場は60分1万2000~1万5000円で、前半は指圧やオイルマッサージ、後半に口腔性交や本番行為などを提供している。
「売り上げは40~50%をセラピストが、50~60%を経営者が手にすることが多い。人気店となると、一日あたり20人ほどの来客があり、延長料金やコスプレオプション、指名料なども含めれば月に1000万円近くの売り上げを手にする店舗も少なくありません」(前出の業界関係者)
記者が潜入すると、違法出稼ぎを告白
電話をかけると、外国なまりの日本語で「最寄り駅に着いたらまた電話してくれ」と言われ、マンションの住所がSMSで送られてきた。そして「マンションの下に着いたらまた電話してください。部屋番号、直接教えます」と慣れた口ぶりで伝えられた。
たどり着いた店舗は築40年ほどの10階建てマンションの一室だった。指定された部屋のインターホンを押すと、セクシーなワンピースを着た20代半ばくらいの女性が扉を開けてくれた。褐色で目鼻立ちがはっきりしており、一目で東南アジア系女性であることが窺えた。
裏メニューの説明を始められ…
1DKの部屋にはテレビなどはなく、部屋の真ん中に簡易マットレスベッドが無造作にあり、ベッドのすぐ脇には避妊具やローションが置かれている。女性は紙のメニュー表を見せながらアプリを立ち上げ、店長と思われる先ほどの男と通話を繫げた。「ウチはAコース、Bコースあります。Aコースは本当に簡単なマッサージだけで、Bコースは気持ちいいサービスあります。
突然ホームぺージにはない裏メニューの説明を始められ、記者はその勢いに押され、Bコースを選択することとなった。女性はタイ出身で、年齢は24歳だと言った。日本語はほとんど話すことができないため、お互い簡単な英語でコミュニケーションを取ることとなった。女性は当初、「日本には留学生として来ていて、この店で時々アルバイトをしている」と説明した。
会話が進むと話が変わり始めて…
また、“店長”については、「中国人だけど今まで一度も会ったことはない。やりとりは全部アプリ」だと言う。
働く日本人はパクられ要員のみ
前出の業界関係者は、こうした違法エステ店の尻尾を摑むことは非常に困難だと話す。「これまで違法エステ店の元締は暴力団であることが多かったのですが、この15年ほどで暴対法の強化や暴力団排除条例などの制定により、中国人が参入するケースが増え、より実態がわかりにくくなっています。さらに、摘発に至った場合でも逮捕されるのは女性スタッフはもちろんマンション名義人の日本人、またはパクられ要員として雇われている日本人店長のみ。実際の経営者にまで捜査の手が及ぶことは少ないのです」
さらに、中国系も含め違法エステ店は定期的に店名やホームページ、電話番号を変えたり、マンションを移転するため、捜査の手はなかなか及ばない。また、WeChatが主な連絡ツールとして利用されているので、会話記録を閲覧できても経営者の個人情報を取得するには、日本の現行法だと非常にハードルが高いのが現実だという。
日本社会の“浄化”によって開いた穴に目ざとく滑り込む動きは、今後も止まる気配はなさそうだ。
※2026年4月28日号より
取材・文/週刊SPA!編集部
女性紹介ページには「シックスナイン、一緒にシャワー、生フェラ、本番などリクエストには柔軟に対応します」と記載されている
―[[悪い外国人]の錬金術]―
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