在日韓国人3世の全辰隆(チョン・ジニュン)監督による長編商業デビュー作『3ミリの恋』が、11月6日に公開されることが決定した。主演は『怪物』『国宝』など話題作への出演が続く黒川想矢。ヒロイン役には、韓国で大ヒットしたホラー映画『破墓/パミョ』で注目を集めたキム・ジアンが起用された。

 「山形国際ムービーフェスティバル2022」グランプリを受賞した短編映画『ミヌとりえ』、「第46回青龍映画賞最優秀短編映画賞」にノミネートされた『国道7号線』で、日本と韓国の歴史的背景が現代を生きる私たちにも決して無関係ではないことを描いてきたジニュン監督。商業デビュー作となる本作では、日本と韓国の高校生を主人公に、両国の関係性にも触れながら、歴史や文化、国境を越えてひかれ合う若者たちの瑞々しい青春を描き出す。

 舞台は佐賀県唐津市。釣りに明け暮れる高校生・タツヒコ(黒川)のクラスに、韓国・釜山からの留学生ユンスル(キム)がやってくる。交流を重ねる中で距離を縮めていく2人だったが、タツヒコの何気ない言葉がユンスルを傷つけ、翌日、彼女は韓国へ帰ってしまう。そんな中、タツヒコは歴史の教科書に載っていた地図を見つけ、唐津と釜山の距離を定規で測ってみると、“たった3ミリ”しか離れていないことに気づく――。

 2025年7月から8月にかけて、佐賀・唐津と韓国・釜山で撮影が行われ、日本から釜山までフェリーで移動しながらのロケも敢行。音楽、撮影、照明、録音などに韓国のスタッフも多数参加し、日韓合作ならではの作品作りが行われた。

 解禁されたティザービジュアルも、韓国のデザイン会社「PROPAGANDA」が担当。棚田を背景に、海の向こう側に釜山を感じさせる印象的なビジュアルとなっている。「あの日、世界が変わった」というコピーとともに、ふたりの出会いが大きな転機となることを予感させる仕上がりだ。

 この度解禁された特報映像では、ふたりの出会いから距離を縮めていく様子、タツヒコがフェリーに乗って海を渡っていく様子が美しい映像で映し出され、軽やかながらも情緒的な音楽とともにこのふたりに何が起こっていくのか期待が膨らむ内容となっている。

 さらに、釜山での撮影の合間を捉えたメイキングオフショットも解禁。韓国でも若者が集まる甘川文化村のカラフルな町並みで楽しそうに微笑む2人の様子に、撮影現場の雰囲気が伝わってくる。

■黒川想矢(タツヒコ役)のコメント
あの夏、僕たちは忘れられない旅をした。
日本と韓国のあいだには海があり、そして悲しい歴史もある。
そのあいだにあるものは、時に僕たちを引き付け合ったり、また引き離したりもする。
撮影を通して、僕たちは映画の素晴らしさを感じながら、そのキョリについて想いを巡らせた。
17歳の夏、忘れられないさまざまな想い。ぜひ見届けてほしい。

「3ミリの恋」、お楽しみに。

■キム・ジアン(ユンスル役)のコメント
 女優のキム・ジアンです。初めて脚本を手にした時、韓国の若者たちの姿に重なるユンスルの状況や感情に深く共感し、これまでお見せできなかった一面をお見せできると思い、出演を決意しました。普段から日本の作品に大きな関心を持っていただけに、日韓合作作品に参加できて大変感慨深いものがありました。また、素晴らしい俳優の皆さんと一緒に作品を作ることができ、とてもうれしく、さらに意義深い時間となりました。

 撮影中はずっと、初めて挑戦することが多い作品でしたが、ユンスルにとってもすべてが初めてだったのだろう、私のようにこうして順応していったのだろうと思いながら、キャラクターに近づこうと努めました。映画が伝えるメッセージやキャラクターたちの感情を理解し、その流れに沿ってご覧いただければ、より一層楽しんでいただけると思います。私にとって大切な時間だっただけに、映画をご覧になる観客の皆様にとっても、大切な時間になれば幸いです。

■監督・脚本:全辰隆(チョン・ジニュン)のコメント
 釜山は私の祖母が住んでいた街です。初めて釜山を訪れたとき、街の活気に圧倒された思い出があります。そして釜山から海を渡った先にある街が佐賀県の唐津です。唐津の歴史や文化を知れば知るほど、韓国との距離の近さを感じました。そんな唐津と釜山を背景に映画を撮りたいという想いが、日韓の俳優・スタッフ、そして多くの方々のご協力のおかげで、『3ミリの恋』という映画になりました。

 主演の黒川想矢さんとキム・ジアンさんの2人には感謝の気持ちでいっぱいです。この2人の努力と情熱のおかげで、タツヒコとユンスルというキャラクターに命が吹き込まれました。国境なんて簡単に飛び越えてしまう2人の純真で真っ直ぐな姿に、きっと皆さん勇気をもらえることでしょう。ちなみにタツヒコは太陽、ユンスルは海をイメージしながら映画を作りました。ユンスルという名前の韓国語の意味を知ってから観ると、映画をもっと楽しめるかもしれません。『3ミリの恋』、ぜひ劇場でご覧ください。

■企画・プロデュース:小杉宝のコメント
 3年前、とある映画祭で、ジニュン監督と出会いました。そこで上映されていた短編『ミヌとりえ』は、美しい映像の中で温かいストーリーが描かれていましたが、鑑賞後はなぜだか心にヒリヒリとした不思議な感覚を抱きました。いつかこの人と日韓を題材にした長編を作ってみたいと思い、昨年の夏にそれが実現し、ステキな合作映画が完成しました。

 撮影当時、黒川さんとジアンさんは、わずか15歳と16歳。初々しい2人の若者が、言葉や文化を超えてひたむきに演じる姿が、世代を超えて観る人の胸にきっと刺さるのではないかと思います。この年齢だからこそ生まれるリアリティあるお芝居を、ぜひスクリーンで観ていただけると幸いです。他にもまだまだ日韓の豪華なキャストが控えてますので、続報にご期待ください!

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