かつてフランスの名門マルセイユで酒井宏樹とともにプレーした元フランス代表GKステーヴ・マンダンダ。
2018年ワールドカップ優勝メンバーである彼は、マルセイユでクラブ史上最多となる通算613試合に出場したレジェンドだ(酒井とは118試合ともにプレー)。
2025年に引退したマンダンダは41歳になったが、プロとしての競技生活から離れたことで、精神的な落ち込みを経験したようだ。
『L'Équipe』によれば、彼は自伝でこのように綴っていたそう。
「何もかも味気ない。日々は果てしなく空虚だ。エネルギーも意味も失っている。
これが小さな死なのか…うまくいっていない。何もしていない、本当に何もしていない。
友達は自分とは違って仕事をしている。自分はこれからどうなるのだろう。人生、日々をどう過ごせばいいのだろう。
今の自分の舞台はどこなのか、ソファ? 家の中をうろうろ歩き回っているだけ?
自分は何者なのか。 25年間、最高レベルでキャリアを積んできた末に一体何ができるのだろう。
もうスケジュールも、リズムも、約束も、何もない。今の自分の人生で、何もかも好きになれない」
「ゴールポストも試合ももうない。
ロッカールームも、キャプテンマークも、視線も、言葉も、冗談も、チームメイトも、コーヒーも、チームミーティングも、試合前の合宿も、飛行機も、特別なトレーニングも、ビデオ分析も、ハーフタイムも、もう何もかもなくなってしまった。
体重が3~4キロ増えてしまって、もう許容範囲を超えている。
何もしていない時は、つい食べ過ぎて、炭酸飲料を飲んでしまう。最悪の組み合わせだ。
本当に悪循環。こんな姿を人に見られたくないから、外出も減る。引きこもりがちになる…。
25年間、綿密に計画された日々の生活を送ってきたのに今は何もない。スケジュールもリズムもない。虚無感に襲われる日もある」
プロ生活から解放されたことで、虚無感に陥ってしまったようだ。
その後、「気持ちが落ち着いてきた。不安や無力感は徐々に消えつつある」としつつ、「組織のダイナミクスだけが恋しい。それはこれからもずっと変わらないだろう。ショックは和らいだかもしれないが、それでも、ピッチ、ロッカールーム、試合、アドレナリン、スタジアムの歓声に勝るものはないという事実は変わらない」とも綴っていたという。
筆者:井上大輔(編集部)

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