中国メディアの上観新聞はこのほど、ノルウェー沖合で2025年に発見された18世紀の沈没船から、中国製磁器が大量に見つかった話題を紹介する記事を発表した。発掘調査作業はさらに数年間続く見通しという。
沈没船が発見されたのは、ノルウェーの最南端と、さらにその南のユトランド半島に挟まれたスカゲラク海峡の水深約600メートルの海底だった。船の年代は18世紀中葉にまでさかのぼることができるという。発見された磁器は中国で作られた、主に青花磁器だ。考古学者は沈没船から、大量の磁器のほかにもシャンデリア、ワイングラス、織物、穀物などの貨物や、茶葉や中国の生薬が入った木箱を引き揚げた。シャンデリアはドイツ式あるいは英国式の工芸だった。沈没船は磁器を極めて多く積んでいたために「磁器沈没船」と呼ばれるようになった。
考古学者の見解によると、北欧地域ではこれに匹敵する積み荷を伴う沈没船が発見されたことがこれまでなく、「磁器沈没船」ノルウェーおよび北欧の航海歴史を研究するために貴重な視座を提供することになる。
「磁器沈没船」は2025年にノルウェー人のエスペン・サスタッド氏によって発見された。サスタッド氏は水中探査を手掛ける会社の経営もしている。サスタッド氏は磁器沈没船の発見状況について、「遠隔操作ロボットが海底に下りてから、私たちはソナーのスイッチを入れ、ソナー画面に表示された目標に向かって移動させました。すぐに(光学カメラによって)文化財の遺物、小さな皮革、小さな木材が見え始めました。1隻の沈没船に近づいていると意識しました。
サスタッド氏はさらに、「私たちは突然に、磁器かもしれないと意識しました。そのように思えたのです。水中ロボットがさらに近づくと、(白い物体の)上の模様の装飾がはっきりと見えました。中国の磁器とすぐに分かりました。船上のすべての人が沸き返りました。実に不可思議でした」と述べた。
今年4月になり、考古学者は水中ドローンを使って沈没船を撮影し、さらに画像に基づいて3Dモデルを作成した。5月になり、考古学者は吸盤付きのロボットアームを利用して、約40件の文化財の引き揚げに成功した。
もう一つ重要なことは、積み荷の種類が極めて豊富であり、当時の北欧地域の複雑な貿易ネットワークを反映していることだ。また、保存状態が極めて良好なので、非常にまれにしか保存されない有機材料を研究することもできる。有機材料には、穀物や織物がある。鑑定が完了していない有機材料も大量にあり、茶葉、コーヒー、ココア、薬材の可能性があると推定されている。また、積み荷が現在に至るまで船体内部の元の場所に留められているので、当時の海運での船への積載方式を研究させることもできる。このことは、海洋考古において極めて珍しい。
研究者を大いに喜ばせ驚かせたのは、沈没船の厨房エリアから引き上げられた1個のレンガだった。このレンガにはメーカーのマークが残っていた。そのことで、このレンガがドイツ北部の都市のリューベックで製造されたものであり、製造時期は1772年より早いと断定された。
考古学者兼「磁器沈没船」プロジェクトマネージャーのフローデ・クバロ氏は、現在までに取得できたのは海底の表層に散乱した積み荷にとどまると説明した。海底には依然としていくつかの完全な箱がある。そのため、多くの文化財がさらに発見されて引き揚げられる可能性が極めて高い。例えば、いくつかの精巧で美しいハスの花の造形の磁器が依然として海底に留まっている。考古学専門家は、これらの磁器は遠洋商船によって中国から北欧へ直接運ばれたのではなく、東インドの貿易ネットワークを通じてまず欧州の主要港湾に到着し、再び地域貿易船舶によって北欧に向けて積み替えられたと考えている。考古チームは現在までに初歩的な調査を完了しただけであり、発掘作業はさらに数年続く見通しだ。(翻訳・編集/如月隼人)











