オオグソクムシは深海に生息している甲殻類動物で、世界最長となる5年以上の絶食記録を持つ深海のダンゴムシとして知られています。このほど、中国の研究者がこの生物が極度の飢餓に耐えるための生理的適応特性とエネルギー消費を調節する分子メカニズムを明らかにし、深海生物が極限環境に適応する仕組みを理解するための新たな視点を提供しました。
中国科学院海洋研究所は香港中文大学や西北工業大学などと共同で、多層的なオミクスデータ解析および生物学的機能検証を組み合わせた研究を実施し、オオグソクムシが「エネルギーを蓄える」戦略と「消費を抑える」戦略を併用する二重の適応メカニズムによって、巨大な体が必要とする高いエネルギー需要と深海の食糧不足という矛盾を解消していることを突き止めました。
研究によるとオオグソクムシは胃の体積が体の約3分の2を占め、一度に大量の食物を取り込み、ゆっくり消化することができる一方で、摂取した食物を消化・吸収した後は、極めて低い基礎代謝率によってエネルギー消費を抑え、栄養の利用期間を大幅に延ばすことが可能になるとのことです。
この研究は、深海生物が「水平遺伝子移動(HGT)+エピジェネティック最適化」によってエネルギー代謝を調節するという進化戦略を初めて明らかにしました。これはオオグソクムシの驚異的な飢餓耐性の謎を解く新たな証拠となるだけでなく、極限環境下で生命が「成長」と「生存」のバランスをどのように取るのかを理解する上でも重要な手がかりとなります。(提供/CGTN Japanese)











