週明け11日前場の香港マーケットは、主要90銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比75.34ポイント(0.29%)安の26318.37ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.79ポイント(0.30%)安の8862.28ポイントと続落した。売買代金は1570億3060万香港ドルに拡大している(8日前場は1455億4120万香港ドル)。

 中東情勢の不透明感が重しとなる流れ。米イランの和平交渉が暗礁に乗り上げている。トランプ米大統領は10日、戦争終結に向けた米側の提案に対するイランの回答について、「全く受け入れられない」と自身のSNSに投稿した。日本時間11日のWTI原油先物は続伸し、一時100米ドル/バレルを突破している(8日は前日比0.6%高の95.42米ドルで取引終了)。
 ただ、下値は限定的。中国経済の持ち直し期待が支えとなっている。9日に公表された4月の貿易統計では、米ドル建て輸出が前年同月比14.1%増(予想は20.0%増)、輸入が25.3%増(予想は20.0%増)と好調な内容だった。ハンセン指数などは前引けにかけて下げ幅を縮小している。
 一方、寄り付き直後に公表された4月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がそれぞれ予想を上回って加速した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民営教育サービス事業者の新東方教育科技集団(9901/HK)が4.8%安、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.4%安、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が3.5%安と下げが目立った。
 セクター別では、エアラインや海上輸送など運輸関連が安い。中国東方航空(670/HK)が3.9%、中国国際航空(753/HK)が3.8%、中国南方航空(1055/HK)が3.2%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が6.9%、太平洋航運集団(2343/HK)が2.1%ずつ下落した。

 産金セクターも急落。霊宝黄金(3330/HK)が10.2%安、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が7.9%安、招金鉱業(1818/HK)が3.7%安、山東黄金鉱業(1787/HK)が3.5%安で前場取引を終えた。
 医薬セクターもさえない。艾美疫苗(6660/HK)が6.2%安、勁方医薬科技(上海)(2595/HK)が5.6%安、康希諾生物(6185/HK)が4.6%安、三生製薬(1530/HK)が4.2%安で引けた。
 半面、半導体セクターは物色される。瀾起科技(6809/HK)が20.6%高、蘇州納芯微電子(2676/HK)が16.5%高、兆易創新科技集団(3986/HK)が12.2%高、峰チョウ科技深セン(1304/HK)が9.6%高と値を上げた。米半導体株高が追い風。8日の米株市場では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が5%高と急反発し、史上最高値を塗り替えた。
 中国不動産セクターも高い。広州富力地産(2777/HK)が8.0%、遠洋集団HD(3377/HK)が5.7%、龍湖集団HD(960/HK)が5.2%、中国金茂HD(817/HK)が3.1%ずつ上昇した。
 本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.94%高の4219.13ポイントで取引を終了した。
ハイテクが高い。不動産、公益、インフラ関連、素材、医薬なども買われた。半面、運輸は安い。銀行、消費関連も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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