◆JERA セ・リーグ 巨人6―4広島(9日・東京ドーム)
完璧ではなかったが、中山はバットを思い切り振り抜いた。試合前まで今季巨人戦で2戦2勝、防御率0・50の床田を捉えた。
流れに乗った。初回1死一、三塁で岡本が中前適時打。同点に追いつくと、なお一、二塁で岸田も中前安打で続いた。「何とか先輩がつないでくださったチャンスだったので、初球からどんどん打とうと決めて打席に立ちました」。中山のひと振りで勝ち越すと、続くリチャードの満塁弾でこの回一挙6得点。不安定だった戸郷を救う大きな1点になった。
“秋男”に名乗りを上げつつある。
優勝は逃したが、「悔しい思いはもちろんありますけど、まだまだ終わったわけじゃない。全員で一日一日全力で戦って、2位をしっかり確保できるように」と目をギラつかせた23歳。最後まで、100%で走り切る。(臼井 恭香)