◆JERA セ・リーグ 巨人4―3広島(10日・東京ドーム)
巨人・坂本勇人内野手(36)が技ありの一打を放って試合を決めた。8回1死満塁から代打で登場し、広島・島内の低めチェンジアップをすくい上げて決勝の左犠飛。
森田はほっと息を吐き、グラブをたたいてマウンドを降りた。同点の5回2死二塁。小園を内角のツーシームで詰まらせ一ゴロ。5回6安打3失点と、なんとかゲームを作った。
62勝62敗3分で2位の巨人は、試合前時点で3位・DeNAと1・5ゲーム差。2位死守へ負けられない試合が続く。9日の広島戦(東京D)は、リチャードの満塁弾が飛び出すなど初回に6点を奪う猛攻。先発・戸郷が5回4失点と苦しみながらも5投手の継投でリードを守り切り、3連勝で借金を完済した。
4連勝をかけ、先発を託されたのは2年目左腕の森田。
初回、先頭の中村奨に初球を右前に運ばれると、ファビアン、小園にも連打を浴びて5球で先取点を献上。さらに1死二、三塁から末包の中犠飛で2点目を失った。反撃したい打線は直後、8月27日の同戦で6回まで4安打2得点と抑えられ、6勝目を献上した広島の先発・大瀬良から、キャベッジが右中間席中段に運ぶ16号ソロを放ち1点を返した。
波に乗りたい森田は2、3回と3人で抑える好投。しかし4回1死から菊池に4号ソロを浴びて3点目を失った。それでもまたも直後の攻撃で、2死一塁から岸田が左中間席に同点の7号2ラン。女房役の一発で試合を振り出しに戻した。
6回は2番手・ケラーが登板。
7回は3番手・田中瑛が登板。代打・秋山を二ゴロ、中村奨、ファビアンを連続三振に斬って取り3者凡退。連続無失点を13試合に伸ばした。打線はその裏、リチャード、吉川の連打などで2死満塁の好機を作ったが、キャベッジが中飛に倒れ勝ち越すことはできなかった。
大勢が無失点で切り抜けた後の8回裏、巨人は島内を攻め、岡本和の安打などで無死一、二塁とした。岸田の右打ちで走者を進め、中山は申告敬遠。ここで代打・坂本が左犠飛を放ち、決勝点をもぎとった。巨人は4連勝で大勢は8勝目。マルティネスは球団記録に王手をかける41セーブ目をマークした。