東京六大学野球秋季リーグ戦第2週第3日▽立大2―0法大(22日・神宮)

 立大が勝利し、2勝1敗で今季初の勝ち点を挙げた。0-0の8回2死二塁、2番の小林隼翔遊撃手(2年=広陵)が今季2号、通算6号の先制2ランを放つ活躍。

先発した竹中勇登投手(4年=大阪桐蔭)が8回9安打無失点の粘投で、今季初勝利を挙げた。

 両手の感触が着弾点を教えてくれた。小林は打った瞬間、本塁打を確信した。1ボールからの2球目、ストレートをフルスイング。一塁を回ると、自然とガッツポーズが飛び出た。ベンチでは今季の立大名物「キツネポーズ」でナインが出迎えてくれた。

 「後ろの3、4番につなぐ意識でした。みんな喜んでくれていたので、うれしかったです。2番という後ろにつなぐ打順。欲は出さずにやっています」

 2023年のU-18野球ワールドカップ(台湾)では侍ジャパン高校日本代表の主将として、世界一に貢献した。チームメートだったロッテの寺地隆成はこの日の日本ハム戦(エスコン)で「4番・DH」に座るなど、躍動中だ。「プロの世界で活躍しているので、すごく刺激になっています」とエネルギーにしている。

今年の高校侍の奮闘に「2連覇して欲しいというのはありましたが、自分たちもギリギリで勝ったんで、勝つのはやっぱり難しいんだなと、あらためて思いました」とねぎらいを口にした。

 母校の広陵はこの夏、不祥事に揺れた。この日のチャンスは広陵で1学年下の後輩にあたる浜本遥大が先頭で左前安打を放ち、お膳立てしたもの。2ランで続けて本塁を踏み「後輩の浜本が作ってくれたので、しっかりつなぎたいと思っていきました。自分たちが何ができるのかと考えると、野球で結果を残してというところしか、できることはない。『やっぱり広陵の選手は』と言われるように、成績を残せるように頑張ろうと思います」と表情を引き締めた。

 法大3連戦は12打数6安打の打率5割、2本塁打5打点と最高のスタートを切った。17年春以来のリーグ制覇へ、そのバットで強いセントポール復活を現実にする。(加藤 弘士)

編集部おすすめ