東京六大学野球秋季リーグ戦第3週第2日▽早大8-4立大(28日・神宮)

 22年ぶり2度目の4連覇を目指す早大が立大に雪辱し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。3回から2番手救援した最速150キロ右腕・高橋煌稀(2年=仙台育英)が6イニングを6安打2失点のロング救援で今季2勝目を挙げた。

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 高橋煌が立大の左腕・田中優飛との“仙台育英同級生対決”を制した。ともに2番手救援。1点リードで迎えた4回2死一、二塁。3ボール1ストライクからの5球目直球を振り抜き、左越え2点二塁打を放った。

 「打てるとは思っていなかったんですけど、たまたま打てるコースに来たので、振り抜いたらたまたま当たりました。率直にめちゃくちゃうれしかったです」

 最後の夏は高橋煌が背番号1、田中が11。冬場は寒風吹きすさぶ多賀城校舎のグラウンドで、ともに青春を過ごした。学生野球の聖地・神宮球場の18・44メートル間で繰り広げられた“再会”。互いの顔を見合わせ、笑う一幕もあった。

 「初対戦だったので、田中が意識したのかなと思います。まさかここで、2年生で対決できると思わなかったので、率直に楽しかったですし、うれしい気持ちもありました」

 小宮山悟監督(60)も「いろいろ思い出すこと、あるんじゃないの? 2人とも頭の中を駆け巡ったと思いますよ。(監督の)須江(航)さんによく叱られたなあとか」と笑った。

 高橋煌は2023年9月、台湾で行われたU-18ワールドカップに侍ジャパン高校日本代表の一員として出場し、初の世界一に貢献。チームメートだったロッテの木村優人は24日の西武戦(ZOZOマリン)でプロ初完封の快投を演じた。

 「木村の完封を見ていて、自分も負けてられないなっていう気持ちになりました」

 同世代の仲間との切磋琢磨(せっさたくま)をエネルギーにして、神宮の杜で勝ちまくる。(加藤 弘士)

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