◆JERA セ・リーグ ヤクルト4―4巨人=延長12回=(28日・神宮)

 巨人はヤクルトと引き分けた。3度リードされながら追いつく執念をみせたが勝ち越せず、試合中に2位・DeNAが勝利したため3位が確定。

10月11日からのクライマックスシリーズ第1ステージは、2位DeNAの本拠・横浜スタジアムに乗り込んで戦う。

 先発・横川は踏ん張りきれなかった。同点に追いついた直後の4回2死二塁。横川が投じた真ん中高め直球を中村悠に捉えられた。左翼席へ2ランを被弾。手痛い一発で勝ち越しを許し、肩を落とした。4回7安打4失点で降板。先発の役割を果たせなかった。

 シーズンは残り3試合で、2位のDeNAとは2・5ゲーム差。クライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(S)が本拠開催となる2位奪取の条件はDeNAが残り3戦全敗、巨人3戦全勝だ。負けることが許されない重要な一戦の先発マウンドを任されたのは横川。今季は試合前時点で、24試合に登板して2勝0敗、防御率2・32と安定した投球を続けてきた。

「バッターにしっかり向かっていく気持ち、思い切って大胆にいけるような投球をしたい」と気合を入れていた。

 熱い気持ちとは裏腹に苦しい立ち上がりだった。初回、先頭の並木に右前安打、続く長岡にも右前に運ばれ、無死一、二塁のピンチを背負う。山田の右犠飛で先制点を献上すると、なおも1死二塁から村上に右翼線への適時打を浴びた。チームとして課題となっている初回にまたしても失点した。

 好調の打線は前日27日のDeNA戦(横浜)で途中出場して、決勝打を放った佐々木を「1番・中堅」でスタメン起用。リチャードが5月15日の広島戦(マツダ)以来となる5番に入った。組み替えた中で臨むも序盤は沈黙。先発した高橋の力のある直球に手を焼き、3回まで完全投球を許した。

 2点を追う4回に反撃を開始した。この回から登板した2番手の奥川に対して、先頭の佐々木が左中間を破る二塁打で出塁。チーム初安打で勢いをもたらすと、1死二塁から泉口が右翼席へ同点2ランを放った。

 2点を追う6回は泉口の中前安打と岸田の右前安打で2死一、三塁の好機を演出。中山が奥川のフォークに泳ぎながらも右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、1点差に迫った。

 3―4の8回に試合を動かした。岡本の左翼線への二塁打と岸田の左前安打で2死一、三塁とすると、中山が中前適時打。同点となり、なおも2死一、二塁で代打・大城卓は見逃し三振に倒れた。

 同点の9回は代打のオコエが粘り強く対応して、四球で出塁。続く佐々木の投犠打で1死二塁の好機をつくった。しかし、キャベッジが三ゴロ、泉口が投ゴロに倒れて、得点は奪えなかった。延長に入っても互いに得点は奪えず、引き分けた。

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