サッカー日本代表は6~7月の北中米W杯で米テネシー州ナッシュビルをベースキャンプ地とする。カントリー音楽の中心地として有名な街。

日系企業が進出し、親日的な都市としても知られる。世界一を目指す森保ジャパンにとって、快適に過ごせる環境の上、地元の応援も味方に試合に備える。また、6月上旬からの事前キャンプと、1次リーグ(L)第2戦のチュニジア戦を行うメキシコ・モンテレイも、親日家が多く“ホームアドバンテージ”が期待できそうだ。

 6月の最高気温が40度を記録することもあるモンテレイ。記念すべきW杯1000試合目となるチュニジア戦は、暑さを考慮して試合開始は現地時間の午後10時だが、事前キャンプでの暑熱対策や気候面での適応は、W杯を勝ち抜く上で重要な鍵を握るだろう。

 ただ、気候面以外では日本を後押しする雰囲気が期待できる。人口約530万人でメキシコの第2の都市圏でもある同地には50~60近い日本企業があり、700人近い日本人が暮らしている。動画配信サービスの普及により「ワンピース」、「鬼滅の刃」などの日本アニメの人気も高く、日本へ旅行する人も多い。16年近くモンテレイで暮らし、東北部日墨協会会長の平井伸治さん(51)も「映画館で鬼滅の刃が上映された時は満員になりましたし、親日の若者、子どもたちがいっぱいいます」と明かす。

 また、W杯開幕まで100日を前にした2月27日には試合会場のBBVAスタジアム内で「日墨スポーツ交流シンポジウム」が開催され、日本代表の長谷部誠コーチや、在メキシコ日本大使館の本清(ほんせい)耕造大使が、ガルシア知事らと交流。同28日には長谷部コーチが現地の日本人とメキシコ人の子どもたちにサッカー教室を行うなど友好的関係も築いている。

 W杯に向けて、モンテレイのあるヌエボ・レオン州のガルシア知事は治安強化に全力を注ぐと宣言しており、大通りの角には何台もパトカーが常時停車し、ヘリコプターでの巡回も行われるなど不安も少ない。

チュニジア戦では東北部日墨協会が中心となり、日系企業と協力して青色のTシャツを配布する「サムライブルー計画」も予定されており、“ホームアドバンテージ”も期待できる。親日の地で万全の準備を整え、森保ジャパンが掲げる「W杯優勝」への挑戦が始まる。(後藤 亮太)

 ◆モンテレイ メキシコ北東部に位置するヌエボ・レオン州の州都。シエラ・マドレ山脈などに囲まれており、山脈に当たった熱風がたまることから6月でも平均最高気温は34度を記録する。日本が事前合宿を行うのは、チームホテルから車で約30分の「ティグレストレーニングセンター」。同施設には天然芝ピッチが2面あるほか、選手・スタッフそれぞれのロッカールーム、ジム、メディカルルーム、ミーティングルームなどが完備されている。

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