◆JERAセ・リーグ 阪神3―4巨人(16日・甲子園

 またしても緊迫した接戦になった。ベンチの阿部監督は動じず冷静だった。

初回に3点先制し、追い上げられるも4―3で勝利。昨年から甲子園での阪神戦は異例の10試合連続1点差となり「いやもう、想定内ですね」と、涼しい顔で振り返った。先発・田中将から継投した7回以降は田中瑛、大勢、マルティネスの勝利の方程式で無失点リレー。敵地で2連勝を飾った。

 14日の初戦は4―3で逆転勝利。前日15日が雨天中止になったが、勢いは続いていた。初回に今季初1番の松本と2番・佐々木の帝京コンビが四球で出塁。今季2登板とも初回に失点していた初対戦の左腕・ルーカスから好機を作ると、4番ダルベックが先制3ランを放った。阿部監督は「すごく貴重な本塁打でした」とウィーラー打撃コーチらと、ベンチで拍手で出迎えた。チーム11試合ぶりの初回得点で主導権を握った。

 ベンチの雰囲気が良い。一塁走者の佐々木がルーカスのけん制球で飛び出して盗塁死。

二塁・浦田も守備でミスがあった。それでも暗くならず「次、次!」という前向きな空気が充満している。阿部監督は「無難にやろうとしたら動けなくなる」と、失敗を恐れず背中を押す方針を掲げている。甲子園の独特の空気で若手が躍動し、紙一重の接戦を2試合連続で勝てたのと無関係ではないだろう。

 昨年は阪神戦8勝17敗で東京Dも含めて8敗が1点差だった。その悔しさを胸に甲子園で2勝。17日からのヤクルト3連戦(神宮)へ弾みをつけた。「すごく大きいですけど(東京に)帰ってからも、また大事な試合があるので。もう一回、気を引き締めて。チームとして締めていきたい」。超満員の甲子園で巨人は変わったという印象を植えつけた。(片岡 優帆)

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