100周年記念大会となる卓球の世界選手権団体戦(4月28日~5月10日)で、日本代表は男女ともに2日に英・ロンドンで初戦に臨む。5大会連続で銀メダルの日本女子は、世界ランク5位のエース・張本美和(17)=木下グループ=、11位の早田ひな(25)=日本生命=を軸に、6連覇中の中国を倒して1971年大会以来、55年ぶりの金メダル獲得に挑む。

(取材・構成=林 直史、宮下 京香)

 悔し涙から2年。エースに成長した17歳の張本美が、頂点だけを見つめた。「前回24年大会は銀メダルだったので、今回は金メダルしか目指していない。起用していただけるなら、どこでも自信を持って頑張りたい。絶対に1点を取ってきます」と覚悟を口にした。

 リベンジに燃える。15歳で初出場した前回大会では宿敵・中国との決勝で2試合に抜てきされた。先輩がいる中での起用に『何で私?』とネガティブな思考になっていた」と精神面に未熟さがあった。1番手で主軸の孫穎莎に敗れ、早田と平野美宇が勝って2―2で迎えた第5試合では21年東京五輪女王・陳夢から第1ゲームを先取。しかし「挽回されるんじゃないか」と弱気になって得点を取り切れずに逆転負け。打倒・中国を果たせず、敗戦後は悔し涙が止まらなかった。

 同年夏にパリ五輪に初出場し、団体銀メダルを獲得。

この2年で中国のトップ選手との対戦機会も増え、メキメキと成長。今年3月には格付けの高いWTTチャンピオンズ重慶で初優勝を飾った。「2年前の大会の決勝戦は、私の中で忘れられない貴重な経験になった。それを絶対に生かさなければいけない。同じことは二度繰り返さない」と強い決意がにじんだ。

 2月の世界ツアーで痛めた右脚も順調に回復し、トレーニングを積んで「いい状態」とうなずく。1次リーグ初戦は日本時間5月2日にイングランドと激突。17歳の若きエースが、日本女子の55年ぶりの金メダル獲得に導く。(宮下 京香)

 ◆張本 美和(はりもと・みわ)2008年6月16日、仙台市生まれ。17歳。星槎国際高横浜在学中。24年に世界選手権、パリ五輪で団体銀。

アジア選手権は団体金、女子ダブルス銀。26年全日本選手権で史上初の4冠。右シェークドライブ型。家族は両親と兄。身長166センチ。

 ◆世界卓球選手権 第1回大会は1926年ロンドンで開催。2003年から個人戦(奇数年)と団体戦(偶数年)が交互に行われ、団体戦の今大会は100周年記念大会。

 ◆団体戦の大会方式 

 男女とも64の国・地域が2つに分かれ、日本を含む世界ランク上位7チームと開催国の英国の計8チームは、ステージ1A(総当たりの1次リーグ=L)でシード順を決め、全チームがステージ2(決勝トーナメント=T)に進出。残りの56チームが1組4チーム14組に分かれて1次Lを戦い、各組1位などの計32チームが決勝Tへ。

編集部おすすめ