元サッカー日本代表監督(2002~06年)で、J1鹿島のクラブアドバイザーを務めるジーコ氏(73)が北中米W杯(日本時間6月12日開幕)に臨む日本代表の躍進に太鼓判を押した。茨城・鹿嶋市内で8日、4月下旬の来日後初めて取材に応じ「4強入りは揺るぎない」と言及。

「4強入りの可能性がある」とコメントした昨年11月から“上方修正”した。今年3月の親善試合でイングランドを撃破した森保ジャパンを絶賛し、過去16強が最高成績だった日本の本大会での快進撃を願った。

 ジーコ氏の「自信」は「確信」に変わっていた。Jリーグ草創期に日本サッカー発展の礎を築き、06年ドイツ大会を指揮した世界的レジェンドは言い切った。

 「日本はベスト4まで進むだろう。これは自分の中で揺るぎない評価だ」

 昨年10月、日本は親善試合でジーコ氏の母国ブラジルから勝利(3○2)。これを受け「4強入りの可能性がある」と言及していたジーコ氏だったが、3月の英国遠征でイングランドを破った(1○0)ことで、日本の到達予想点を“上方修正”した。

 日本は1次リーグでオランダ、チュニジア、スウェーデンと対戦する。ジーコ氏は「オランダは必ずいいところまで勝ち進む」、「チュニジアは前回大会でフランスに勝った」、「スウェーデンには欧州CL制覇王手のアーセナルのFW(ギェケレシュ)がいる」などと言及。「簡単な組ではない」と総括したが「難しい組を突破することで、全員の自信が盤石なものになるだろう」とうなずいた。

 さらにジーコ氏は“教え子”のエースFW上田綺世(27)=フェイエノールト=にも期待を寄せた。2人の初めての出会いは、上田が鹿島の下部組織に所属していた15歳の頃に「日伯友好杯」参加のためブラジルへと渡り、強豪Aミネイロからゴールを決めた時から。

鹿島学園高、法大を経て再び鹿島入りしてからは、アドバイザーと選手という関係で接してきた。

 「ゴール前での予備動作、準備力が彼のFWとしての長所。W杯でもゴールを求める」と語り「彼がブラジルから得点して以降、会っていないんだ。『おめでとう』を言わないと」と親心をのぞかせた。

 チームは15日にメンバー発表が行われ、31日の強化試合・アイスランド(MUFG国立)後に決戦の地へ移動する。ジーコ氏は「W杯は強いチームではなく、やるべきことを怠ることなくやり続け、突き詰めたチームが勝つ。日本はそういうチームだ」と目を細めた。(岡島 智哉)

 ◆ジーコ(本名アルトゥール・アントゥネス・コインブラ)1953年3月3日、ブラジル・リオデジャネイロ生まれ。73歳。ブラジル代表のレジェンドで、W杯3大会に出場。代表通算71試合48得点。91年に住友金属(現鹿島)で現役復帰し、94年までプレー。

2002~06年に日本代表監督を務め、監督通算37勝は森保一監督に次ぐ歴代2位。18年から鹿島のテクニカルディレクター、22年から現職。家族は夫人と3男。

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