米国のボクシング専門メディア「ボクシング・シーン.com」は9日、世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(33)=大橋=に、2日の東京ドーム決戦で敗れた前WBC&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)統一王者・中谷潤人(28)=M・T=を指導するルディ・エルナンデス・トレーナーのインタビュー記事を掲載。「もし再戦で井上選手に勝てなかったら、もう二度とボクサーの指導はしない」と同メディアに語ったという。

 ルディ氏は米国でも最も権威のあるボクシングメディア「THE RING」に、井上尚との再戦希望を持っていることを明かし、「12月にやろう」と呼びかけていた。今回はさらに一歩進み、再戦が実現して、返り討ちに遭った場合、すっぱりと指導者から退くという思いを口にしたのだ。

 だが、ルディ氏の言葉は、中谷への厚い信頼感の証しだった。「(負けたら)引退する。辞めるよ。なぜなら、再戦では必ず井上選手を打ち負かすと信じているからだ」。ただ、王者は井上で、中谷は挑戦者。中谷は依然としてWBA、WBC、WBOで1位の地位にあるが、“選択権”は王者側にある。井上には現スーパーフライ級(52・1キロ以下)の世界3団体統一王者ジェシー・“バム”・ロドリゲス(米国/帝拳)との対戦が国内外で期待されており、しばらく休養するとも言っており、次戦については明らかにされていない。

 それでもルディ氏は井上との再戦を諦めない。トレーナーはリング誌に「もっと早くプレッシャーをかけるよう指導しなかったことが最大の心残りだ」と話していたが、ボクシング・シーンに対しては、試合で特に印象に残った点を挙げた。「ジュントが井上選手のパンチはそれほど強くないと言ってくれた瞬間が、試合の流れを変えるきっかけになった」という。

それは7回だったそうで「2ラウンド目か3ラウンド目に言ってくれていたらよかったのに」。8回以降、中谷はこの試合で最も優勢に試合を進めたが、11回に井上の右アッパーで左眼窩(か)底を骨折させられた。「みんな頭突き(10回に起きた偶然のバッティング)について話しているけど、頭突きは試合とは全く関係なかった。11ラウンドの序盤、井上が右アッパーカットを放ったのが試合の流れを変えた瞬間で、そこで我々は負けたんだ」と話していた。

編集部おすすめ