昭和の歌姫・美空ひばりさん(享年52)の未発表音源が見つかったことを15日、レコード会社の日本コロムビアが発表した。没後に発見されたオリジナル楽曲としては2009年以来17年ぶりの発掘。
今年は、美空さんが1946年に神奈川・杉田劇場で初舞台を踏んでから芸能生活80周年の節目の年。同社では保管している約11万本のマスターテープのアーカイブ化を進めている中、過去に使用された実績がない不明音源が見つかったという。過去の発売データなどと照合しながら精査したところ、未発表音源であることが確認された。
今回見つかった楽曲は録音台帳上に「二人きりで」と記載され、作詩:藤浦洸/作曲:原六朗/編曲:松尾健司となっていた。作詞の藤浦氏は美空さんが12歳時の初主演映画『悲しき口笛』と、大ヒットとなった『東京キッド』両作品の同名タイトル主題歌を手掛け、美空さんをスターに押し上げた楽曲の生みの親。作曲を担当した原氏は美空ひばりの大ヒット曲「お祭りマンボ」の作曲家だ。
56年2月10日に録音され、当時18歳の美空さんの若き日の歌声が収録されており、揺れる少女の恋心を歌っている。
「二人きりで」は21日に、神奈川・大和市文化創造拠点シリウスやまと芸術文化ホールにて収録されるNHK「新・BS日本のうた」(6月7日放送)にて披露されることも決定した。
美空さんの長男でひばりプロダクション社長の加藤和也氏は「本年で、母が存命でしたら芸能生活を開始して80年になります。そのような記念の年、母の未発表曲が発見されました」とコメント。「新発見の『二人きりで』は昭和31年、母が18歳の時にレコーディングしたもので、作詞はデビュー曲『河童ブギウギ』からお世話になった藤浦洸先生、作曲は『お祭りマンボ』などを提供いただいた原六朗先生による作品です」と紹介している。
レコーディングされた昭和31年は、戦後間もないことから「戦争の傷跡からようやく立ち直り始めた時代、母の歌声からは平和な青春の輝きを感じ取ることができます。レコーディングから70年の時を超えて、このような楽曲をファンの皆様にお届けできることを大変嬉(うれ)しく思います」とつづった。

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