国民的アイドルグループ「嵐」が、5月末をもって活動を終了する。スポーツ報知では、グループのラストステージとなる「We are ARASHI」の東京ドーム公演(5月31日)まで原則毎週水曜に連載「嵐メモリアル」を掲載。
プライベートジェットでアジア4都市を巡る“弾丸行脚”に同行した。5人は約39時間、文字通り飛び回ってファンに感謝の思いを伝えた。2019年11月9日、天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」で奉祝曲を歌った5時間後に出発。機内のファーストクラスは4席だけ。搭乗前のジャンケンで松本潤が負けた。「国民的スター」たちのカメラが回っていない場所での無邪気な姿は、今も鮮明に残っている。
19年1月27日に活動休止を発表した2日前、「嵐が解散する」という情報に触れた。事実は20年末をもって活動休止するというもので「解散」という情報は誤りだった。当時の事務所幹部と数時間に及ぶやりとりは、今となっては懐かしい。「なぜ休止するのか?」という疑問で頭がいっぱいの状態で迎えた会見当日。約75分間にわたり、笑顔あふれる5人が語り続けた。
16年にSMAPが内部分裂した末に、5人そろった姿を見せることなく解散した。コロナ禍という予期せぬ出来事はあったが、たっぷり2年間を使って「活動休止」として幕を引いたのは、大先輩の経緯を踏まえてのこと。不祥事も一人の脱退もなく、5人全員で最後のときを迎えようとしているのは「奇跡」と言える。
大野は17年6月16日、メンバー4人に自身の思いをぶつけた。何度も話し合いを重ね、18年2月に5人は事務所に報告した。いま振り返ると、同年6月にインタビューしたときの二宮の言葉が胸にストンと落ちる。「人間に置き換えたとき、10歳で盛大に祝ったかというと、8歳、9歳、11歳と変わらない。15歳も同じ。でも“ハタチ”は成人式というものがある」。活動休止を発表したのは、20周年イヤー。成人を迎え、一歩先に踏み出した。
活動休止を2週間後に控えた20年12月、合同インタビューで5人の生の姿に触れた。約30分間、現場には笑い声が何度も響き渡った。その中心は大野。嵐を超えるグループについて「本当に現れないと思う」と真顔で発言し、他の4人から総ツッコミを受けた。再度の問いかけにも“嵐がNo.1”という姿勢をかたくなに貫いた。家族以上に時間を共にしてきた5人の絆が、そこには確かにあった。
活動継続を願うファンは多い。だが、絶頂期のまま幕を閉じることで、より神格化が増した。あのジャンケンで笑い合った5人の姿ごと、今後ずっと色あせることのない宝箱として輝き続けるだろう。(畑中 祐司)

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