◆日本生命セ・パ交流戦 2026 楽天7―8ヤクルト(30日・楽天モバイル)

 様々な思いがこみ上げてくる。4回2死。

左翼線二塁打を放ったヤクルト・塩見泰隆外野手(32)は二塁上であふれ出そうなものをグッとこらえた。「本当にやっと帰ってきたというのもありますし、やっと始まったなと…」。24年5月11日の巨人戦(神宮)以来となる749日ぶりの安打に感慨もひとしおだった。

 21年、22年のリーグ連覇の主軸がこの2年間はけがとの闘いだった。24年5月11日の巨人戦で左膝を痛めて、左膝の前十字靱帯(じんたい)損傷と半月板損傷。手術を受けてその年のシーズンを棒に振った。復帰を目指した25年も3月22日の日本ハムとのオープン戦(エスコン)で左膝を痛め、再び手術を受けた。「かなり苦しかったですし、本当に心も折れそうになりました」と地道で苦しいリハビリを振り返る。

 そんな時、支えてくれたのが家族、チームメート、スタッフだった。「一番は家族ですし、こういう状態でも支えてくれた妻に本当に感謝したい。仲間たちから励ましの連絡をいただいて、何度も折れそうになったところをいろんな人に助けてもらってきたので、本当に感謝したいですね」。周囲の温かいサポートが何よりの力になった。

 ほぼ2年のブランクを心配して昇格には慎重だった池山監督だったが、テコ入れのために塩見の昇格を決断。29日に1軍登録するとこの日、「5番・右翼」で先発し2安打2打点の活躍。「試合勘のないところで打つのはさすが」とほめたたえた。31日は日本ダービーの日。その風貌(ぼう)もあって、本拠地では塩見の登場曲にG1ファンファーレがかかる。周囲からは「ダービーの前に上がってきたな」と笑顔で迎えられ「本当に最高のスタートが切れたと思います」。チームも阪神と並んで30勝に到達。完全復活へ、高らかにファンファーレが鳴り響いた。(秋本 正己)

 ◆塩見の故障との戦い

 ▽23年 下半身のコンディション不良のため2月のキャンプ途中で2軍に合流。1軍復帰も5月26日に出場選手登録を抹消されるなど、51試合出場にとどまった。

 ▽24年5月11日 巨人戦(神宮)の初回、遊撃内野安打を放って一塁を駆け抜けた際、左膝を痛めた。左膝前十字じん帯と半月板損傷と診断されて手術を受け、31試合出場に終わった。

 ▽25年3月22日 日本ハムとのオープン戦(エスコン)6回の守備時に左膝を痛め、左前十字じん帯の手術を受けた。出場は1試合のみ。

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