◆東京六大学野球春季リーグ戦最終週第2日▽早大5×―4慶大(31日・神宮)
東京六大学野球春季リーグ戦最終週の早慶2回戦は、早大が1点ビハインドの9回に逆転サヨナラ勝ち。勝てば勝ち点5の完全優勝となる慶大のVを阻止した。
早大は9回裏、無死二、三塁とすると、代打・高橋海翔内野手(3年=山梨学院)の中犠飛で同点に追いついた。さらに2死一、三塁とし、5番・徳丸快晴外野手(2年=大阪桐蔭)が中前にサヨナラ打を放った。
この日の試合は、天皇陛下と長女の愛子さまが神宮球場に来場された中で行われた。今年創設101周年を迎えた同リーグでは、1994年春の早慶戦を当時の天皇、皇后両陛下(現上皇、上皇后両陛下)が観戦して以来、32年ぶりの天覧試合となった。
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早大に流れを呼び込んだのは、「秘密兵器」の霜(しも)結太外野手(2年=マクレーン)だった。
2点を追う7回1死、1番・阿部葉太外野手(1年=横浜)の代打で登場。1ボールから高めの直球を振り抜くと、打球は一直線に伸び左翼フェンスを越えた。ベンチの小宮山悟監督(60)も手をたたいて、喜びをあらわにした。
30日の早慶1回戦に「1番・左翼」でリーグ戦初出場初先発を果たし、初本塁打となる初回先頭打者アーチを放ったばかり。初打席本塁打から、2試合連続アーチの離れ業を演じた。
霜は米国のバージニア州マクレーンで生まれ育ち、AO入試で早大の国際教養学部に入学した異色の経歴の持ち主。身長167センチと小柄ながら、持ち味の豪快なスイングで起用に応えた。
小宮山監督は「昨日、秘密兵器がベールを脱いでしまったので、もう秘密兵器じゃなくなったんですけど、まだ神通力があった。大したもんだなと思います」と笑みを浮かべ、こう続けた。
「偶然この春、アメリカ遠征だったので。彼は日本語が苦手で、英語の方が得意。通訳兼で連れて行ったら、母国に帰って水が合ったんでしょうね。伸び伸びとしてるさまを見て、『ちょっと面白いな』と思ったのが今回、試合に使うきっかけにもなっている。巡り合わせですかね。米国遠征がなければ、彼を1軍メンバーに入れるということはなかった。これも野球の神様の差配だと思います」
「秘密兵器」から「早慶戦男」へ-。夢の大舞台は、大きく人を成長させる場所でもある。(加藤 弘士)










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