◆春季近畿大会 ▽決勝 報徳学園11―10智弁和歌山(31日・わかさスタジアム京都)

 誰もあきらめていなかった。9回に満塁弾を浴びて6点差に広げられたが、智弁和歌山の強力打線が反撃した。

無死一塁から主将・松本虎太郎左翼手(3年)の左翼フェンス直撃の適時二塁打で1点を返すと、1死からの3連打で3点差に。2死満塁で、3回に左中間へ3ランを放った荒井優聖(ゆうき)一塁手(3年)の右前適時打で2点差にした。その後、押し出し四球で1点差に詰め寄った。なおも満塁。一打逆転サヨナラの場面をつくったが、この回打者11人の猛攻は、あと一歩及ばなかった。

 2番打者の荒井は、1回戦の滋賀学園戦で逆転3ラン、準決勝の立命館宇治戦では先制適時打を放ち、この日も3安打5打点と暴れた。3戦で15打数8安打9打点の打率5割3分3厘と大活躍した荒井は試合直後、「最後の最後に自分たちの弱さが出た」と、目に涙を浮かべた。

 報徳学園の13安打を上回る15安打の猛追に、中谷仁監督は「想定していた展開ではあった。最後まで食らいついていけた攻撃陣は良かった」と、ねぎらった。

 昨秋は県大会準々決勝で近大新宮に敗れた。くしくも同じ9月27日の兵庫県大会準々決勝で報徳学園も敗退。ともにセンバツ出場が絶望的となり、報徳学園・大角健二監督から練習試合を申し込まれた。

「練習試合はお互いに四球や失策の連続で散々な試合だった。両校ともしんどいチーム状態から(近畿大会の)決勝で戦えたというのは選手の成長もあった」と評価した。

 夏の和歌山大会は7月11日に開幕する。「土壇場での一本が出るようにチームとして厳しくやっていきたい」と荒井。悔しさを糧に、最後の夏もバットでチームをけん引する。

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