◆第108回全国高校野球選手権大会第6日 ▽1回戦 日南学園2X―1明徳義塾(10日・甲子園

 スポーツ報知では、今夏も球児たちの戦いのサイドストーリーを「熱闘ウラ」と題してお届けします。

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 日南学園の背番号「10」、図師叶(かなる)投手(3年)の野球人生は困難の連続だった。

高校入学前から、右肘の疲労骨折を繰り返し、2年の宮崎大会前には内側側副靱帯損傷と診断された。「何番でもいいから背番号がほしい」。息子の思いを知り、支え続けたのが、スタンドで見守った母・二葉さん(43)だった。

 治療のため、2週間に1回、リハビリのために佐賀県にある病院まで往復7時間かけて通った。「唯一本音を言い合える。(その時間が)好きだった」。母にとっては、普段は寮生活を送る息子とのかけがえのない時間だった。図師も「気持ちが休まる時間」と振り返る、大切な時間だった。

 最後の夏に間に合う手術法を選び、昨秋にメスを入れた。名前の由来である「自分の夢を叶えるために努力する子に育ってほしい」との願い通り、懸命なリハビリの結果、背番号をつかみ聖地までたどり着いた。この日、チームはサヨナラ勝ち。出番はなかったが母の「投げているところが見たい」という願いに応えるチャンスは、まだ残されている。

(松浦 楓)

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