
東京五輪組織委員会や各都道府県は17日、東京五輪の聖火リレーの走者を発表した。最初のランナーは、11年ドイツW杯で優勝したサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバーが務める。
「本当にお前さんたちはねえ! 強い侍になった!」から10年。日本代表の指揮官として、この名言で09年WBC優勝祝賀会の音頭を取った原監督が、東京五輪の大役に指名された。この日、東京都が聖火リレー走者として正式発表。昨年まで市民マラソン「目黒シティラン」でスターターを務めるなど、縁の深い目黒区内を走ることが決まった。
「東京五輪・パラリンピックというスポーツの祭典で、聖火ランナーを務めさせていただくことを大変、うれしく思っています」
原監督にとっても自国開催の五輪は特別だ。前回東京五輪の1964年は6歳で小学校入学前。日本中が熱狂した当時を振り返りながら「やっぱり50年に一度ですから。非常に楽しみ。新しいスタジアムもできてね」と心待ちにしている。
その国立競技場がゴールとなる聖火リレーの走者に決定。「本番では、日の丸を背負った選手たちが世界を相手に、熱い戦いを繰り広げてくれることでしょう。熱戦を期待して、聖火をつなぎたいと思います」と全競技の日本勢の活躍を願う。世界一を知る名将から世界の頂点を目指すアスリートへのエールとして、大和魂を込めて務める。
球界としては稲葉ジャパンの金メダルという大目標がある。今年はラグビー日本代表が自国開催のW杯で8強入りの大躍進。「ONE TEAM」が流行語大賞になるほどの社会現象について、原監督は「日本に機運が、日の丸を背負ったスポーツ選手というのがいい感じで来ている。ぜひ、日本の野球も」と話していた。東京五輪では侍ジャパンに全面協力の方針だ。
注目の原監督の聖火ランは、自身の62歳の誕生日翌日となる7月23日に決まった。ニッポンのメダルラッシュを願い「TOKYO」を走る。(片岡 優帆)