ドイツ代表をコントロールするクロース photo/Getty Images
中盤を確実にコントロール
格下のハンガリーと引き分けるなど、ドイツ代表はEURO2020でもバタバタしているところがある。
しかし、死のF組でもブレることのないパスワークを披露している者がいる。
フランス、ポルトガルと同居する厄介なグループだったものの、クロースはグループステージだけで280本のパスを記録。これは出場選手中最多の数字だ。しかもパス成功率は94%と極めて高い。優勝候補のフランスやポルトガルと対戦しながら、この数字を残してくるのはさすがと言うしかない。
一応ドイツはすべてのゲームでポゼッション率が相手を上回っており、大会前の予想通りクロースを中心にボールを支配することは出来ている。ゲーム全体のコントロールは上手くいっていないところもあるが、やはりクロースが中盤にいる意味は大きい。
さらにクロースは安全なパスばかり出しているわけではなく、ファイナルサードでのパス成功数も98本と大会最多なのだ。2位のスペイン代表MFぺドリ(97本)、3位のスペイン代表DFジョルディ・アルバ(93本)を抑えての1位で、死のF組でこれだけパスを成功させているのは見事だ(数字は『Squawka』より)。
チームは初戦のフランス戦こそ無得点だったが、第2戦のポルトガル戦では4点、第3戦のハンガリー戦でも2点を挙げるなど攻撃の調子も上向いてきている。ベスト16の相手はイングランドだが、ここでもボールを支配したところからリズムを掴めるのか。中盤のマエストロ・クロースは大きなカギを握る。

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