~2026年公表の都道府県別「赤字法人率」調査~

 ことし2月、国税庁が公表した「国税庁統計法人税表」によると、2024年度の赤字法人(欠損法人)は194万2,108社で、普通法人(302万5,599社)に対する赤字法人率は64.18%だった。

 年度集計に変更された2007年度以降、2023年度の64.73%を0.55ポイント下回り、最小を更新した。
 産業別では、ワーストは小売業の70.34%、最小は不動産業の56.92%だった。

都道府県別は、新潟県が61.72%で最小だった。一方、徳島県は70.82%で18年連続ワースト。四国はワースト5位までに高知県を除く3県が入った。

 赤字法人率は、リーマン・ショック後の2010年度に75.78%のワーストを記録した。その後、コロナ禍を挟んで緩やかに改善している。ただ、地域の二極化が進み、徳島県は70.82%(前年度70.92%)と18年連続ワーストで、四国は高知県を除き赤字法人率の高さが際立つ。
 一方、最小は新潟県の61.72%(同62.64%)で、3年連続で最小だった佐賀県を抜いた。
 産業別では、ワーストの小売業と最小の不動産業の差は、2023年度は13.20ポイントだったが、2024年度は13.42ポイントに拡大した。投資需要や地価高騰により好調な不動産業は、赤字法人率が改善した一方、物価高による値上げ、コスト上昇が影響した小売業は悪化した。
 昨年より悪化した産業は、情報通信業(同0.49ポイント増)のみだった。
※本調査の赤字法人率は、国税庁公表の「国税庁統計法人税表」のデータを元に、普通法人を対象に「赤字(欠損)法人数÷普通申告法人数」×100で算出した。
※普通法人は会社等(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、協業組合、特定目的会社、相互会社)、企業組合、医療法人などを含む。

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全国の赤字法人率64.18%

 2024年度の全国の普通法人302万5,599社のうち、赤字法人は194万2,108社(年2回の複数納税を含む)だった。

 赤字法人率は64.18%で、前年度を0.55ポイント下回り、2007年度以降の最小を更新した。普通法人数は2023年度の298万2,191社から1.45%増加した。赤字法人数は前年度(同193万650社)から0.59%増え、5年連続で増加した。
 赤字法人率は、リーマン・ショック後の2010年度に75.78%に上昇。その後、2019年度まで9年連続で低下した。  
 2020年度は、コロナ禍の深刻な影響で10年ぶりに赤字法人率が上昇したが、その後は、持続化給付金や雇用調整助成金などの支援、業績回復などで低下が続いている。

最新(2024年度)「赤字法人率」、過去最小の64.1% ワーストは18年連続の徳島県、最小は新潟県の61.7%
赤字法人率推移

都道府県別 ワーストは18年連続で徳島県、最小は新潟県が初のトップ

 都道府県別では、34都道府県で赤字法人率が前年度より改善、13県で悪化した。改善幅の最大は石川県(63.21→61.90%)で、前年度から1.31ポイント改善した。
赤字法人率の最小は、新潟県の61.72%(前年度62.64%)で、全国平均(64.18%)を2.4ポイント下回り、3年連続トップの佐賀県を抜いた。次いで、滋賀県61.88%(同62.07%)、石川県61.90%(同63.21%)、大阪府61.96%(同62.92%)、佐賀県62.20%(同60.93%)の順となった。
 赤字法人率のワーストは、徳島県の70.82%(同70.92%)で18年連続ワースト。以下、福島県68.88%(同68.42%)、香川県68.51%(同69.17%)、宮城県67.56%(同66.57%)、愛媛県67.27%(同67.32%)が続いた。
 東京商工リサーチが毎年発表する「社長の年齢」や「若手社長」動向調査の最新結果から、徳島県は社長の平均年齢が全国38位、40歳未満の若手社長比率が全国2位だった。

阿波商人の気質を受け継ぐ県民性や近畿圏との活発な交流が、若手経営者が新規参入しやすい土壌で、ポジティブな要素が多い経営環境にみえる。
 しかし、全国3位の高齢化率や人口増減率ワースト全国6位(2024年10月時点、総務省統計局公表の「人口推計」)に加え、ストロー現象による地域経済の低迷が、赤字法人率の18年連続ワーストに関係している可能性がある。

最新(2024年度)「赤字法人率」、過去最小の64.1% ワーストは18年連続の徳島県、最小は新潟県の61.7%
都道府県別 赤字法人率ランキング(降順)(昇順)

地区別 9地区中7地区で改善

 地区別では、9地区のうち、7地区で前年度より赤字法人率が改善した。赤字法人率が最も低いのは北陸の62.24%(前年度62.77%)と、3年連続で62%台を維持した。次いで、北海道62.54%(同63.19%)、近畿63.18%(同63.90%)、関東63.98%(同64.83%)の順。
 最も改善幅が大きかったのは関東で、赤字法人率が前年度から0.85ポイント改善した。
 一方、赤字法人率が最も高かったのは四国の68.13%(同68.17%)だった。

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地区別赤字法人率

産業別 情報通信業を除く9産業で改善

 産業別の赤字法人率では、最大が小売業の70.34%(前年度70.91%)だった。次いで、製造業の67.51%(同67.53%)、サービス業他の66.85%(同67.19%)の順となった。
 赤字法人率の悪化は、情報通信業の同0.49ポイント増(63.77→64.26%)のみだった。
 改善幅の最大は運輸業(63.89→61.79%)で、前年度から2.10ポイント大きく改善。次いで農・林・漁・鉱業(67.28→65.27%)で、前年度から2.01ポイント改善した。

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産業別赤字法人率

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