販売台数は一般ユーザーの誤解を招く統計方法で算出されている
2017年以降、国内販売の総合1位はほぼ一貫してホンダN-BOXだったが、2020年9月には状況が変わった。トヨタ・ヤリスが2万2066台を登録して、N-BOXの1万8630台を上まわったからだ(データは日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会の発表)。
この経緯には注釈が必要になる。
似たような例はほかにもある。スバルのインプレッサとXVは、メーカーは両車を別のクルマとして扱うが、登録台数は合計して発表される。トヨタ・カローラの登録台数は、新型のカローラセダンとカローラツーリングのほかに、5ドアハッチバックのカローラスポーツ、継続生産型のカローラアクシオ&カローラフィールダーまで加えた数字だ。こうなるとカローラではなく、カローラシリーズと呼ぶ必要がある。場当たり的な算出で、自動車業界には通用しても、ユーザーがクルマを選ぶときの参考にはならない。
いまの日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は、昔と違って誰でも閲覧できるホームページを運営している。そこにこれらのデータを掲載しているのだから、もはや自動車業界向けとはいえない。一般ユーザーの誤解を招かない算出方法に改めるべきだ。
そこでトヨタに登録台数の内訳をたずねると、2020年9月におけるヤリスのみ(ヤリスクロスを除く)の台数は約1万4600台だという。
それでもヤリスの約1万4600台は好調といえる。軽自動車で2位のスズキ・スペーシア(1万5592台)には達しなかったが、国内販売の総合3位に位置付けられる。
グレード構成や販売店、ライバル車の弱体化が好調につながった
ここまでヤリスが好調に売れる背景には、複数の理由がある。まずはヤリス自体の商品力が高いことだ。後席は狭くて窮屈、荷室容量も不十分だが、外観には引き締まり感がともなってカッコイイ。
関心の高い安全装備も先進的で、右左折時に直進車両や横断歩道上の歩行者を検知して、衝突被害軽減ブレーキを作動させる機能も備わる。5ナンバーサイズのコンパクトカーではもっとも進んでいる。
運転感覚は、エンジンが直列3気筒だから1.5リッターでも少々騒がしいが、ハイブリッドは静かだ。販売比率も約半数がハイブリッドだから、質感を重視するユーザーがノイズと走りのなめらかさを理由に購入している面もある。
販売店では「直列3気筒1リッターも、街乗りが中心のお客様に人気が高い」という。ヤリスの1リッターエンジンは1.5リッターに比べて設計が古く、小さな排気量なのに動力性能だけでなく燃費数値も劣っている。
しかしヤリスでは、1リッターエンジンのグレードに、ベーシックなXだけでなく中級のGも用意した。1リッターエンジン車を廉価版と片付けず、求めやすさを重視する一般ユーザーも選べるように配慮している。これもヤリスが売れ行きを伸ばした理由だ。
そして2020年5月から、全国の販売店ですべてのトヨタ車を扱う体制に移行したことも影響した。ヤリスの発売時点では、東京地区を除くとネッツトヨタ店の専売だったから、販売している店舗数は約1400カ所だった。それがいまは4系列のすべてが扱うため、4600カ所に急増した。このほかヤリスはトヨタのコンパクトカーだから、レンタカーの需要も多い。
またライバル車の弱体化もある。日産ノートは発売から8年を経過して設計が古くなった。ホンダ・フィットの設計は新しいが、好調に売れる同価格帯のN-BOXにユーザーを奪われている。
ここまで売れ行きを伸ばしたなら、登録台数をヤリスクロスとは別に算出した方が、人気度のアピールもストレートに行えてメリットになるだろう。ヤリスクロスと合計したのでは、姑息な印象を受けてしまう。日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会ともに、販売データの算出方法を改める必要がある。

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