「橘玲」のニュース (117件)
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イタリア・フリーメーソンと「陰謀論者ロベルト・カルヴィの運命」 [橘玲の世界投資見聞録]
「この世界は闇の権力によって支配されている」という考え方を陰謀論という。陰謀論の“主役”としてよく挙げられるのがフリーメーソンやユダヤ人(シオン賢者の議定書)で、ときには悪魔や宇宙人のこともある。オウ...
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バチカン市国「神の資金」を扱う闇の男たち -後編- [橘玲の世界投資見聞録]
1979年3月20日、政治情報誌を発刊する弁護士兼ジャーナリストのミーノ・ペコレッリが自宅前の駐車場の車の中で死んでいるのが発見された。口の中に拳銃が突っ込まれ、2発撃たれていた。「オルメタ(沈黙)の...
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「しーじゃとうっとぅ」は沖縄のヤンキーの絶対の掟であり、桎梏 【橘玲の日々刻々】
さまざまな社会調査で、日本の社会は大卒と非大卒(中卒・高校中退・高卒)の学歴によって分断されていることがわかってきた。だが私たちは(すくなくとも私は)、非大卒の世界をほとんど知ることなく、興味も持たず...
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モナコの花火大会にクルーザーで集うお金持ちは二流!? [橘玲の世界投資見聞録]
毎年7月から8月にかけて、モナコでは国際花火フェスティバルが開かれる。世界4カ国の代表が呼ばれて華やかさを競うFireworksの祭典で、コート・ダジュールにいるときにたまたまその話を知ったので、せっ...
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デンマークという高度化した福祉国家の徹底した「権力のコスパ」政策 [橘玲の世界投資見聞録]
「自分の人生を自由に選択できない社会では、自己責任を問うことはできない」おそらくすべてのひとがこの原則に同意するだろう。「奴隷が幸福になれないのは自己責任だ」などというひとは、すくなくともいまのリベラ...
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社会学の手法で解明した 超富裕層向けビジネスの内側 [橘玲の世界投資見聞録]
今回は、ブルック・ハリントン『ウェルス・マネージャー富裕層の金庫番世界トップ1%の資産防衛』(みすず書房)を紹介したい。原題は“CapitalwithoutBorders(国境なき資本)”で、よくある...
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イエス・キリストは実在したのか? [橘玲の世界投資見聞録]
年末になったので、今年読んだ本のなかで印象に残ったものを紹介したい。レザー・アスランは1972年にテヘランで生まれ、7歳のときにイラン革命で両親とともにアメリカに逃れた。「1980年代のアメリカで、ム...
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中国では、外界と隔離された超監視社会という 「異形の未来社会」が気づかぬうちに進行している [橘玲の日々刻々]
2015年3月に刊行した『橘玲の中国私論』が『言ってはいけない中国の真実』と改題して文庫化され、それに合わせて電子版も改定した。文庫化にあたって本文はほとんど修正する必要はなかったが、その代わり発売以...
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「イタリア的」な不思議は、 「カトリック」「カーニバル」「ユートピア」で説明できる [橘玲の世界投資見聞録]
ランベッリ氏は、『イタリア的考え方』(ちくま新書)、『イタリア的-「南」の魅力』(講談社選書メチエ)で、これまで日本ではほとんど語られることのなかったイタリア人の日常の不思議を解説している。今回はその...
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トロール(荒らし)や実況ポルノ、拒食症のピアサポートなど、 「自由」という糸でつながるネットの「闇(ダーク)」サイトの住人たち [橘玲の世界投資見聞録]
イギリスのジャーナリストで、シンクタンク「デモス(Demos)」のソーシャルメディア分析センター・ディレクターでもあるジェイミー・バートレットは、2007年から過激な社会的・政治的運動の研究を始め、ヨ...
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愛国を謳うドイツのリベラルと愛国を嫌悪する日本のリベラル [橘玲の世界投資見聞録]
前回は、アメリカで1990年代半ばに起きた「愛国」をめぐる論争について書いた。論争の発端は、哲学者のリチャード・ローティが『ニューヨーク・タイムズ』紙に「非愛国的アカデミー“TheUnpatrioti...
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なぜアメリカ社会ではつねに黒人が「人種問題」になるのか [橘玲の世界投資見聞録]
トランプ米大統領がハイチやエルサルバドル、アフリカ諸国からの移民を「肥溜め(shithole)のような国から来た奴ら」と侮辱したことに抗議の声が広がっている。アフリカ諸国連合(AU)やハイチ政府はもち...
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ジンバブエ、ムガベ大統領が“モンスター”になった理由とは? [橘玲の世界投資見聞録]
はじめての場所を訪れると、その国の歴史や文化、社会について知りたいと思うようになる。ジンバブエのことは「独裁者が超ハイパーインフレを引き起こした国」という程度の知識しかなかったのだが、調べてみると、そ...
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「学力は教育によって無限に開発できる」というのはフェイクニュース 一般知能は77%という高い遺伝率を誇る「遺伝的な宝くじ」である [橘玲の日々刻々]
知能についての(誰もが知っている)「不都合な真実」は、それが人生において大きな影響力を持つことだ。あらゆるデータが、社会的・経済的成功が一般知能(IQ)と強く相関することを示している。このことは近刊の...
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映画『捜索者』を観たときの強い違和感と陰惨な印象の正体 [橘玲の世界投資見聞録]
ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の西部劇のひとつに『捜索者』がある。原題は“TheSearchers”で、インディアンにさらわれた幼い姪を捜索する武骨な男をジョン・ウェインが演じている。『理...
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「アフリカからもっとも近い、“黒人のいない”リゾート」モーリシャス [橘玲の世界投資見聞録]
モーリシャスはインド洋に浮かぶ島だが、地図を見ればわかるようにアフリカ大陸に近い。私が訪れたのは昨年の12月半ば過ぎで、ヨハネスブルグから約4時間のフライトはクリスマスをこの島で過ごす白人の家族連れで...
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ジンバブエ、最悪の独裁といわれるムガベ政権と 欧米植民地主義の負の遺産 [橘玲の世界投資見聞録]
ヴィクトリアの滝はナイアガラ、イグアスと並ぶ世界三大瀑布のひとつで、ジンバブエとザンビアの国境を流れるザンベジ川の浸食によって生まれた。ほとんどの旅行者は、この滝を見物する以外の目的でジンバブエを(お...
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累進課税はなぜ正当化できるのか? 日本で超累進課税が復活する可能性とは? [橘玲の世界投資見聞録]
国家を運営するためには国民から税を徴収しなければならない。ここまではすべてのひとが合意するだろうが、「どのような税制がもっとも公平なのか」となると、議論百出して罵詈雑言が飛び交うようになる。国民一人ひ...
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ロシア有数のリゾート地ソチが臨む 黒海という存在 [橘玲の世界投資見聞録]
トルコ、ブルガニア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、ジョージア(グルジア)の6カ国に囲まれた黒海はヨーロッパ・中東の歴史に重要な役割を果たしてきたが、地中海に比べて影が薄い印象は否めない。私もこれまで...
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中国、鬼城(ゴーストタウン)観光のおススメBEST10とは? [橘玲の世界投資見聞録]
何回かに分けて中国の鬼城(ゴーストタウン)を紹介してきたが、最後に廃墟ファン(?)にお勧めの観光地をまとめてみよう。1オルドスもっとも強烈な印象を残したのは、やはり内モンゴル自治区のオルドス。夜は街全...
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ISが「神の名の下に無辜の市民を殺す」論理を イスラームは、完全否定できるのか? [橘玲の世界投資見聞録]
パリ市内でIS(イスラム国)による大規模なテロが起きたことから、イスラームに対する関心がふたたび高まっている。もっともこれはムスリムにとって歓迎すべきことではなく、(私を含む)一般人の関心は「なぜ神の...
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最近日本でよく見かけるネパール人労働者たちは GDP世界172位の貧困国から来ている
3月後半から2週間ほどネパールを訪れ、カトマンドゥとポカラに行ってきた。忘れないうちに、旅の感想を書いておきたい。下はカトマンドゥのトリブバン国際空港から見た朝日。北京では同じような夕日を見たが、この...
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どうしようもなく不便で理不尽なロシアを なぜロシア人は改善しないのか? [橘玲の世界投資見聞録]
ハバロフスクはアムール川とウスリー川の合流するシベリアの要衝で、夏でも夜になると気温は20度ちかくまで下がり、酷暑の日本から比べるとものすごく快適だ。日本海に面し、ロシア海軍の太平洋艦隊基地が置かれる...
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RCTにより明らかになった マイクロクレジットの“奇跡の物語”と不都合な真実 [橘玲の世界投資見聞録]
政策を考えるうえでは、「誰がなにをしたのか?」ではなく、「どれくらいのひとがそれをするのか?」を知ることの方が重要なことがよくある。人間は弱い生き物だから、悪いことだと知りながらも、ルールを破って目の...
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中国最大のゴーストタウン、鄭州の新都心計画 [橘玲の世界投資見聞録]
前回は中国の不動産バブルを象徴する街、内モンゴルのオルドスを紹介した。ルドスは世界遺産級の「鬼城」だが、この驚くべき不動産開発の失敗を中国経済の一般例とすることには異論がある。経済において地方政府の裁...
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アメリカで富裕層の脱税ほう助を行なっていた スイス・プライベートバンカーの告白
ブラッドレー・C・バーケンフェルドの『堕天使バンカースイス銀行の黒い真実』は、スイスの大手金融機関UBSの元プライベートバンカ-で、スイスのプライベートバンクがアメリカ国内で組織的な脱税幇助を行なって...
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日本から"廃墟都市"見学をするなら 中国・天津の浜海新区へ [橘玲の世界投資見聞録]
中国の鬼城(ゴーストタウン)を見学するなら、日本の旅行者がもっとも足を運びやすいのが天津だろう。典型的な鬼城は内陸部の新開発区にあるので、北京や上海で飛行機を乗り継がなくてはならない。そのうえ公共交通...