「橘玲」のニュース (125件)
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北欧は、「新自由主義(ネオリベ)型福祉国家」に変貌していた [橘玲の世界投資見聞録]
来年4月に予定されていた消費税率10%への増税を再延期したうえで、アベノミクスの是非を争点に7月10日に参院選が行なわれる。アベノミクスは「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「投資を喚起する成長戦略...
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今月のマネー誌をチェック!日経マネー 2020年1月号
日経マネー2020年01月号答えてくれた人日経BP社日経マネー編集長佐藤珠希さん1月号の第一特集は?会社員でも達成!老後資金1億円どんな人におススメ?老後のお金が不安な方、資産形成を始めたい方、1億円...
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「黒人は白人より学力が低い」と意識すると実際に成績が下がる 「ステレオタイプ脅威」を解消するには 相手の「ナラティブ(物語)」を変えることが重要 【橘玲の日々刻々】
「ステレオタイプ脅威Stereotypethreat」は近年の社会科学でもっとも注目されている概念のひとつで、「女は数学が苦手だ」「黒人は白人より学力が低い」などの社会的なステレオタイプ(偏見)を意識...
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アフリカ人による稀有な近代国家、ボツワナはどのように生まれたのか? [橘玲の世界投資見聞録]
ボツワナは南アフリカ、ナミビア、ジンバブエ、ザンビアに囲まれた人口200万人の小さな国だ。国民の約9割はツワナ人で、ボツワナとは「ツワナ人の国」のことだ。ジンバブエでヴィクトリアの滝を見たあと、旅行者...
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今、ホモ・サピエンスのアフリカ起源説など 人類史の常識が次々と覆されている [橘玲の世界投資見聞録]
30億ドル(約3300億円)の予算をかけたヒトゲノム計画が完了してわずか十数年で、全ゲノム解析のテクノロジーは驚くべき進歩をとげ、いまでは誰でもわずか数万円で自分のDNAを調べられるようになった。こう...
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[橘玲の日々刻々] 食糧危機はウソだった! 報道されない"不都合な真実"
すこし前の本だが、川島博之氏の『「作りすぎ」が日本の農業をダメにする』を紹介したい。川島氏はシステム分析の専門家で、食糧問題やエネルギー問題など、利害関係者の思惑によって議論が錯綜するやっかいな問題に...
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ロシアへの併合で活気づく「係争地」クリミアは クレジットカードもATMも使えなかった [橘玲の世界投資見聞録]
セバストポリやヤルタのある黒海のクミリア半島にはいちど行ってみたいと思っていたのだが、2014年のロシアへの編入をウクライナが認めず、係争地になったことで諦めていた。ところがロシアワールドカップに合わ...
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[橘玲の世界投資見聞録] 香港で目の当たりにした“プライベートバンクの終わり”
9月半ばに久しぶりに香港を訪ねた。デフレ不況の日本とちがって、相変わらず景気はよさそうだった。中国人の大金持ちが高級コンドミニアム(億ション)を買いまくっていて、不動産価格がものすごい勢いで上がってい...
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[橘玲の世界投資見聞録] 華僑の国シンガポールにチャイナタウンがある謎
シンガポールをはじめて訪れたとき、なぜチャイナタウンがあるのか不思議だった。その頃は、香港とシンガポールは同じようなところだと思っていた。香港に住んでいるのはほとんどが広東人で、彼らはみんな“中国人”...
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作家・橘玲×増原義剛対談 改正貸金業法は失敗だった! ポピュリズムに毒された政治の敗北
「多重債務者救済」「弱者救済」を旗印に、改正貸金業法が完全施行され、2年が経過した今、約500万人の健全な利用者の多くが行き場を失っているという。当時、法律立法に携わった元自民党・金融調査会小委員会委...
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[橘玲の世界投資見聞録] 台湾・金門島と中国・厦門、それぞれのアイデンティティ
金門島は、中国・福建省の港町アモイからわずか2キロほどしか離れていない。日本統治時代の台湾とは、台湾本島と澎湖島のことで、金門島や(同じく福建省の沿岸にある)馬祖島は含まれていなかった。だが国共内戦に...
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先進国で強まる課税逃れ防止策の強化とタックスヘイヴン [橘玲の世界投資見聞録]
2015年7月に出国税の適用が始まり、国外財産調書の申告漏れや虚偽記載にも罰則が科せられるようになった。こうした規制強化は日本だけのことではなく、アメリカやヨーロッパなどOECDに加盟する先進国はどこ...
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バチカン市国「神の資金」を扱う闇の男たち -前編- [橘玲の世界投資見聞録]
前回、ロンドンの中心部にある金融街シティが中世から続く“自治権”を有し、「国家のなかのもうひとつの国家」になっていることを紹介した。同様にヨーロッパには、複雑な歴史的経緯のなかで「主権」や「自治権」と...
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日本人には理解できない中国人の「郷党意識」の功罪 [橘玲の世界投資見聞録]
岡田武史氏が、中国スーパーリーグ杭州緑城の監督を今期かぎりで退任した。1年目は16チーム中11位(9勝9分け12敗)、今期は12位(8勝10分け12敗)という成績だったにもかかわらず、選手やサポーター...
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映画『ゴッドファーザーPART3』に描かれたバチカン・スキャンダル [橘玲の世界投資見聞録]
ここまで何回かバチカン銀行と“神の銀行家”ロベルト・カルヴィの死をめぐる複雑怪奇な金融スキャンダルについて述べてきたが、最後に、この事件を題材にした映画や小説などを紹介してみたい。[参考記事]●バチカ...
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アイデンティティ主義がもたらす さまざまな不愉快な出来事の原因と解決策 [橘玲の世界投資見聞録]
2075年、アメリカは環境破壊のためにフロリダをはじめとする沿岸地域が水没しつつあった。そのため化石燃料の使用を全面禁止する法案が成立したが、これに反発したジョージア、アラバマ、ミシシッピの南部三州が...
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宮沢賢治も訪れた旧日本領・サハリンに 統治時代の面影はかろうじて残っているのみ [橘玲の世界投資見聞録]
プーチン大統領の鶴の一声で、ロシア・ワールドカップで発行されたFANIDの効力が年内いっぱいまで延長にされたため、それを利用して9月にサハリン(樺太)のユジノサハリンスク(豊原)に行ってきた。忘れない...
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最後発の日本と違い、大航海時代から始まった植民地支配を いまさら「反省・謝罪」をしない欧州・フランスの事情 [橘玲の世界投資見聞録]
前回の記事を掲載したあとに、ベルギーでIS(イスラム国)による同時テロが発生し、空港と地下鉄で30人以上が死亡する惨事となった。世界でもっとも安全なはずのヨーロッパでテロが頻発するようになった理由はさ...
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ヨーロッパだけでなくアメリカにも賛同者がいる ホロコースト否定論の根拠とは? [橘玲の世界投資見聞録]
アメリカのホロコースト研究者デボラ・E・リップシュタットは、ホロコースト否定論者の系譜を研究した『ホロコーストの真実』(恒友出版)でイギリスの歴史家、デイヴィッド・アーヴィングの名誉を棄損したとして訴...
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映画『否定と肯定』でわかった ホロコースト否定論者と戦うことの難しさ [橘玲の世界投資見聞録]
2017年に日本で公開されたイギリス・アメリカ合作映画『否定と肯定』は、イギリスの歴史学者デイヴィッド・アーヴィングから訴えられたアメリカのホロコースト研究者デボラ・E・リップシュタットと弁護士たちの...
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アウシュヴィッツを強調することは ホロコーストを矮小化すること [橘玲の世界投資見聞録]
ポーランド、クラクフ郊外のアウシュヴィッツ、ベルリン郊外のザクセンハウゼン、ミュンヘン郊外のダッハウ、プラハ郊外のテレジーンの強制収容所を訪れて、ホロコーストについてはなんとなくわかったつもりになって...
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「甘いものを食べながら聞いた言葉は甘く感じる」 恋愛やビジネスに使える最新脳科学 [橘玲の日々刻々]
今回はちょっと趣向を変えて、すぐに役立つ知識をお教えしましょう。「あたたかな気持ち」「高い地位」などの言葉を私たちは当たり前のように使っています。「蜜のような甘い言葉」は、愛の囁きの比喩として、誰でも...
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ソニーはいかにして凋落したのか? 日本企業の「タコツボ化」の考察 [橘玲の日々刻々]
ベトナムを訪れるようになったのは2000年代のはじめだが、当時でも外国人旅行者が泊まる高級ホテルには液晶テレビが据えつけられていた。メーカーはLGかサムスンで、日本製のテレビはホーチミンでもハノイでも...
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コサックのアイデンティティは「ロシア正教」と「愛国」 ウクライナでの武力行使に深く関わる特異な集団 [橘玲の世界投資見聞録]
サッカー・ワールドカップに合わせてロシアを旅し、日本×ベルギー戦が行なわれたロストフ・ナ・ドヌを訪れた話は以前書いた。「ドヌ」は「ドン(川)の」という意味で、「ドン川沿いのロストフ」になる。ロシアには...
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モロッコの砂漠でであったほんものの「ノマド」 [橘玲の世界投資見聞録]
ずいぶんむかしの話だが、私が大学生の頃はポストモダンというのが流行っていて、みんなが「スキゾ」とか「パラノ」とか呪文のように繰り返していた。「スキゾ」はスキゾイド(統合失調症)、「パラノ」はパラノイア...
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極右もみんなリベラルになった社会で 「保守派」の役割を考える [橘玲の世界投資見聞録]
前回、「世界でいちばん幸福な国」デンマークの“右傾化”について書いた。デンマーク国会で、難民申請者の所持金や財産のうち1万クローネ(約17万円)相当を超える分を政府が押収し、難民保護費に充当するという...
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リベラル化した欧州で「リベラルでないもの」に 分類されたイスラームを排除する論理 [橘玲の世界投資見聞録]
今回はフランスの人類学者エマニュエル・トッドの『シャルリとは誰か?』(文春新書)を参考に、移民問題で混乱するヨーロッパについて考えてみたい。トッドはいま、この本によって「多くの侮辱」を受け、フランス国...
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ヨーロッパの若い女性がISに渡ろうとする理由とその末路 [橘玲の世界投資見聞録]
イラク領土内においては、イラク軍、クルド軍、米軍の共同作戦によるIS(イスラム国)支配地の奪還作戦がほぼ完了し、世界の注目はクルドの独立問題に移っている。だがISが残したさまざまな傷跡は、いまもほとん...
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[橘玲の世界投資見聞録] インドネシア・東南アジアにはびこる“汚職”という文化
新興国では常に汚職が問題になる。東南アジアでも、シンガポール以外のすべての国で贈収賄が当然のように行なわれている。ここでインドネシアを取り上げるのは、スハルト独裁政権の崩壊(1998年)と民主化によっ...
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欧州の排外主義に対する経済学的な処方箋は 「移民への課税」と「二級市民化」だ
イギリスのEU離脱、トランプ大統領誕生、ヨーロッパで台頭する極右……などを論ずるときに、その背景にある格差の拡大に注目が集まるようになった。セルビア系アメリカ人の経済学者で、世界銀行の主任エコノミスト...