「橘玲」のニュース
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宮沢賢治も訪れた旧日本領・サハリンに 統治時代の面影はかろうじて残っているのみ [橘玲の世界投資見聞録]
プーチン大統領の鶴の一声で、ロシア・ワールドカップで発行されたFANIDの効力が年内いっぱいまで延長にされたため、それを利用して9月にサハリン(樺太)のユジノサハリンスク(豊原)に行ってきた。忘れない...
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コサックのアイデンティティは「ロシア正教」と「愛国」 ウクライナでの武力行使に深く関わる特異な集団 [橘玲の世界投資見聞録]
サッカー・ワールドカップに合わせてロシアを旅し、日本×ベルギー戦が行なわれたロストフ・ナ・ドヌを訪れた話は以前書いた。「ドヌ」は「ドン(川)の」という意味で、「ドン川沿いのロストフ」になる。ロシアには...
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累進課税はなぜ正当化できるのか? 日本で超累進課税が復活する可能性とは? [橘玲の世界投資見聞録]
国家を運営するためには国民から税を徴収しなければならない。ここまではすべてのひとが合意するだろうが、「どのような税制がもっとも公平なのか」となると、議論百出して罵詈雑言が飛び交うようになる。国民一人ひ...
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2015年までに世界の「絶対的貧困」を半減させるという 野心的なプロジェクトはその後どうなったのか? [橘玲の世界投資見聞録]
人類社会が新たな千年紀(ミレニアム)を迎えた2000年9月、ニューヨークの国連ミレニアム・サミットで、2015年までに世界の「絶対的貧困」を半減させるという野心的な「ミレニアム開発目標(Millenn...
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ロシアへの併合で活気づく「係争地」クリミアは クレジットカードもATMも使えなかった [橘玲の世界投資見聞録]
セバストポリやヤルタのある黒海のクミリア半島にはいちど行ってみたいと思っていたのだが、2014年のロシアへの編入をウクライナが認めず、係争地になったことで諦めていた。ところがロシアワールドカップに合わ...
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ロシア有数のリゾート地ソチが臨む 黒海という存在 [橘玲の世界投資見聞録]
トルコ、ブルガニア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、ジョージア(グルジア)の6カ国に囲まれた黒海はヨーロッパ・中東の歴史に重要な役割を果たしてきたが、地中海に比べて影が薄い印象は否めない。私もこれまで...
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サッカーW杯観戦で観た予想外のロシア [橘玲の世界投資見聞録]
6月末から2週間ほど、ワールドカップに合わせてロシアに行ってきた。そこで感じたことをおいおい書いていきたいが、興奮が冷めないうちにまずは写真でワールドカップの様子を紹介したい。その前に、大会に合わせ期...
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「身分差別」の日本的雇用の破壊後に 「金銭解雇の法制化」は可能か? 橘玲の日々刻々]
日本社会ではこれまで、保守もリベラルも含めほとんどのひとが、「年功序列・終身雇用の日本的雇用が日本人を幸福にしてきた」として、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)を「アメリカだけが一方的に得をする制...
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"影響力"に重要なことは、技術よりも下準備だった [橘玲の日々刻々]
ヒトは徹底的に社会的な動物なので、あらゆる場面で他者(共同体)から影響を受けている。社会学者ロバート・チャルディーニはそれを証明するために、さまざまなセミナーに参加したり、セールスの現場に潜入したりし...
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デンマークという高度化した福祉国家の徹底した「権力のコスパ」政策 [橘玲の世界投資見聞録]
「自分の人生を自由に選択できない社会では、自己責任を問うことはできない」おそらくすべてのひとがこの原則に同意するだろう。「奴隷が幸福になれないのは自己責任だ」などというひとは、すくなくともいまのリベラ...
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社会学の手法で解明した 超富裕層向けビジネスの内側 [橘玲の世界投資見聞録]
今回は、ブルック・ハリントン『ウェルス・マネージャー富裕層の金庫番世界トップ1%の資産防衛』(みすず書房)を紹介したい。原題は“CapitalwithoutBorders(国境なき資本)”で、よくある...
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アメリカの「影の大統領」、ピーター・ティールの思想とは? [橘玲の世界投資見聞録]
ピーター・ティールはいまやシリコンバレーだけでなく、アメリカでもっとも注目される「思想的リーダー」の一人だ。ドイツ人ジャーナリスト、トーマス・ラッポルトによる『ピーター・ティール世界を手にした「反逆の...
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山岳国家「ネパール」への観光。「生き神」「ポカラ」「エベレスト」など 知っておくと得する旅のアドバイス [橘玲の世界投資見聞録]
3月後半からのネパール旅行で出会った若者たちのことを書いたが、今回は備忘録代わりに旅のTIPS(ヒント)を紹介しよう。[参考記事]●最近日本でよく見かけるネパール人労働者たちはGDP世界172位の貧困...
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ニューヨークで生まれた「武器としての文化」が やがて権力に取り込まれディストピアになるまで [橘玲の世界投資見聞録]
今回は、ネイトー・トンプソンの『文化戦争やわらかいプロパガンダがあなたを支配する』を紹介したい。本書の原題は“CultureasWeaponTheArtofInfluenceinEverydayLif...
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最近日本でよく見かけるネパール人労働者たちは GDP世界172位の貧困国から来ている
3月後半から2週間ほどネパールを訪れ、カトマンドゥとポカラに行ってきた。忘れないうちに、旅の感想を書いておきたい。下はカトマンドゥのトリブバン国際空港から見た朝日。北京では同じような夕日を見たが、この...
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中国では、外界と隔離された超監視社会という 「異形の未来社会」が気づかぬうちに進行している [橘玲の日々刻々]
2015年3月に刊行した『橘玲の中国私論』が『言ってはいけない中国の真実』と改題して文庫化され、それに合わせて電子版も改定した。文庫化にあたって本文はほとんど修正する必要はなかったが、その代わり発売以...
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懲罰的な意味合いの強い日本と違う 幸福度世界第3位のデンマークの「自己責任」論 [橘玲の世界投資見聞録]
日本ではこのところずっと、「格差」と「自己責任」が議論になっている。社会学者・橋本健二氏は『新・日本の階級社会』のなかで、SSM調査(1955年以来、10年に一度、全国規模で無作為抽出によって実施され...
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愛国を謳うドイツのリベラルと愛国を嫌悪する日本のリベラル [橘玲の世界投資見聞録]
前回は、アメリカで1990年代半ばに起きた「愛国」をめぐる論争について書いた。論争の発端は、哲学者のリチャード・ローティが『ニューヨーク・タイムズ』紙に「非愛国的アカデミー“TheUnpatrioti...
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アメリカで20年前に巻き起った「愛国」論争は 今の日本とアメリカに様々な教訓を与えている [橘玲の世界投資見聞録]
「愛国」とはなにかが気になって、マーサ・C・ヌスバウム他の『国を愛するということ』を読んだ。これは1990年代半ばにアメリカのアカデミズムで起きた「愛国」論争の記録で、本稿はその備忘録だと思ってほしい...
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メキシコなどの麻薬カルテルを撲滅する 唯一の「経済学的」解決法は、麻薬を合法化すること [橘玲の世界投資見聞録]
2016年末にアメリカ・テキサス州のエル・パソから国境を越えてメキシコのシウダー・フアレスを訪れた。というよりも、私はただ国境を流れるリオ・グランデ(大きな川)の写真を撮りたかっただけで、いやいやメキ...
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「西部開拓」の名の下、インディアンへの民族浄化を行なった アメリカ創世記の負の歴史 [橘玲の世界投資見聞録]
アメリカ創世の神話には二つの大きな傷がある。ひとつはもちろん奴隷制で、もうひとつが「西部開拓」の名の下にインディアンの土地(と生命)を奪ったことだ。ハリウッドの西部劇では、白人の善良な開拓民を悪辣なイ...
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映画『捜索者』を観たときの強い違和感と陰惨な印象の正体 [橘玲の世界投資見聞録]
ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の西部劇のひとつに『捜索者』がある。原題は“TheSearchers”で、インディアンにさらわれた幼い姪を捜索する武骨な男をジョン・ウェインが演じている。『理...
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なぜアメリカ社会ではつねに黒人が「人種問題」になるのか [橘玲の世界投資見聞録]
トランプ米大統領がハイチやエルサルバドル、アフリカ諸国からの移民を「肥溜め(shithole)のような国から来た奴ら」と侮辱したことに抗議の声が広がっている。アフリカ諸国連合(AU)やハイチ政府はもち...
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アイデンティティ主義がもたらす さまざまな不愉快な出来事の原因と解決策 [橘玲の世界投資見聞録]
2075年、アメリカは環境破壊のためにフロリダをはじめとする沿岸地域が水没しつつあった。そのため化石燃料の使用を全面禁止する法案が成立したが、これに反発したジョージア、アラバマ、ミシシッピの南部三州が...
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マイクロクレジットは“奇跡”を起こしたのではなく 貧しい国に「当たり前の世界」を作り出した [橘玲の世界投資見聞録]
新薬の実験などに使われるRCT(ランダム化比較試験RandomizedControlledTrial)は、科学的にもっとも強力な証拠だとされている。無作為に選んだ患者グループに新薬と偽薬を与え、どちら...
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RCTにより明らかになった マイクロクレジットの“奇跡の物語”と不都合な真実 [橘玲の世界投資見聞録]
政策を考えるうえでは、「誰がなにをしたのか?」ではなく、「どれくらいのひとがそれをするのか?」を知ることの方が重要なことがよくある。人間は弱い生き物だから、悪いことだと知りながらも、ルールを破って目の...
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東海岸とは全く違うシリコンバレー特有のカルチャーとは? [橘玲の世界投資見聞録]
前回は社会学者スディール・ヴェンカテッシュの『社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた』を紹介した。この本のいちばんの魅力は、外部の人間が知ることのできないニューヨークの“アッパーグラウンド”、...
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気鋭の社会学者が見た ニューヨークの最底辺とセレブの意外な共通点と超えられない壁 [橘玲の世界投資見聞録]
スディール・ヴェンカテッシュはインドで生まれ、カリフォルニアで育ち、シカゴ大学で社会学を学んでいた。文化人類学や社会学にはエスノグラフィーという分野があり、文明と接触した経験のない伝統的社会(かつては...
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欧州の排外主義に対する経済学的な処方箋は 「移民への課税」と「二級市民化」だ
イギリスのEU離脱、トランプ大統領誕生、ヨーロッパで台頭する極右……などを論ずるときに、その背景にある格差の拡大に注目が集まるようになった。セルビア系アメリカ人の経済学者で、世界銀行の主任エコノミスト...
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デンマークの白人男性・モートンがイスラム教に改宗し、 やがてスパイとなった理由 [橘玲の世界投資見聞録]
アンナ・エレルの『ジハーディストのベールをかぶった私』は、フランス人の女性ジャーナリストがジハーディストとの結婚に憧れる若い(白人)女性に扮し、インターネット上でIS(イスラム国)幹部と接触を試みた稀...