「橘玲」のニュース (117件)
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ひとは幸福になるために生きているけれど 幸福になるようにデザインされているわけではない [橘玲の日々刻々]
まずはきわめてシンプルな事実から語りはじめたいと思います。それは、あなたがいまここに存在することがひとつの奇跡ということです。とはいえこれは、哲学や宗教、あやしげなスピリチュアルの話ではありません。父...
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アメリカの「影の大統領」、ピーター・ティールの思想とは? [橘玲の世界投資見聞録]
ピーター・ティールはいまやシリコンバレーだけでなく、アメリカでもっとも注目される「思想的リーダー」の一人だ。ドイツ人ジャーナリスト、トーマス・ラッポルトによる『ピーター・ティール世界を手にした「反逆の...
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ニューヨークで生まれた「武器としての文化」が やがて権力に取り込まれディストピアになるまで [橘玲の世界投資見聞録]
今回は、ネイトー・トンプソンの『文化戦争やわらかいプロパガンダがあなたを支配する』を紹介したい。本書の原題は“CultureasWeaponTheArtofInfluenceinEverydayLif...
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「日本社会は大卒か非大卒かによって分断されている」 という"言ってはいけない事実" 【橘玲の日々刻々】
SSM(社会階層と社会移動全国調査SocialStratificationandSocialMobility)とSSP(階層と社会意識全国調査StratificationandSocialPsycho...
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遠くシベリアの地に眠る 国家に見捨てられたひとびとの墓 [橘玲の世界投資見聞録]
ハバロフスク市街から空港に向かって車で20分ほどのところに広大な墓地公園がある。「スターリン統治下の圧制に倒れた犠牲者」の墓碑が立つ入口には、生花や造花を売る店が並んでいる。そこから5分ほど歩いた鉄柵...
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[橘玲の世界投資見聞録] 現代の”ゴモラ”ナポリの街角で見たイタリアの闇
ナポリにもっとも似た町というと、間違いなくベトナムのホーチミンだ。もちろん、アジアにあるフランスの旧植民地とギリシア時代にまで遡るヨーロッパの古都では街並みがまったくちがうし、道路を走っているのもオー...
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億万長者になるなんて簡単だ! [橘玲の世界投資見聞録]
前回、モナコの富裕層について書いたが、それに関連して、欧米諸国や日本のようなゆたかな国では、ビリオネア(資産1000億円)は無理でもミリオネア(資産1億円)になるのはそれほど難しくない、という話を紹介...
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すべての市民がお互いを監視し評価する社会に突き進んでいる! 「信頼」獲得ゲームの行方とは? [橘玲の日々刻々]
ITジャーナリスト、レイチェル・ボッツマンは『シェア〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略』(NHK出版)で、UberやAirbnbなどのシェアリング・エコノミーの到来を予言し、「コラボ消費(Colla...
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アメリカのもっとも著名なリベラル知識人が唱える 「テクノロジーのスーパーノバ」時代に対する答えがバカげている [橘玲の世界投資見聞録]
アメリカのリベラル派の代表的な論客であるフリードマンは、トランプ大統領を生み出した背景に雇用環境の急速な変化があるとして、いつものような精力的な取材によってその現状と処方箋を探っていく。その結果、どの...
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もはや手遅れだが、日本が若年失業率対策をしてこなかったことが 40代、50代のひきこもりの大量発生や「8050問題」を引き起こしている 【橘玲の日々刻々】
先進国のなかでもヨーロッパの一部の国は若年失業率がきわめて高い。15~24歳の失業率ではスペイン53.2%、イタリア35.2%、フランス23.8%など驚くような数字が並んでいる(2012年)。若者の4...
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なぜ日本にはまっとうなリベラル政党がないのか? [橘玲の日々刻々]
安倍政権の特徴は好き嫌いがはっきり分かれることでしょう。「保守」「愛国」というイデオロギーを前面に押し出しているからで、自民党の福田政権や麻生政権、民主党の野田政権のような“無味無臭”とはかなり異なり...
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サッカーW杯観戦で観た予想外のロシア [橘玲の世界投資見聞録]
6月末から2週間ほど、ワールドカップに合わせてロシアに行ってきた。そこで感じたことをおいおい書いていきたいが、興奮が冷めないうちにまずは写真でワールドカップの様子を紹介したい。その前に、大会に合わせ期...
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日本の労働生産性が50年近くも 主要先進7カ国のなかで最下位である理由とは? [橘玲の日々刻々]
日本経済の大きな謎は、ひとびとが過労死するほど必死に働いているにもかかわらず、労働生産性が際立って低いことだ。公益財団法人日本生産性本部の報告書『労働生産性の国際比較2017年版』では、「2016年の...
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東海岸とは全く違うシリコンバレー特有のカルチャーとは? [橘玲の世界投資見聞録]
前回は社会学者スディール・ヴェンカテッシュの『社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた』を紹介した。この本のいちばんの魅力は、外部の人間が知ることのできないニューヨークの“アッパーグラウンド”、...
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"影響力"に重要なことは、技術よりも下準備だった [橘玲の日々刻々]
ヒトは徹底的に社会的な動物なので、あらゆる場面で他者(共同体)から影響を受けている。社会学者ロバート・チャルディーニはそれを証明するために、さまざまなセミナーに参加したり、セールスの現場に潜入したりし...
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ルワンダは治安よく気温も快適で都市化された "アフリカのシンガポール"だったが観光スポットは少ない 【橘玲の世界投資見聞録】
令和への改元にともなう「10連休」を利用してエチオピアとルワンダを訪れた。エチオピアについては前回書いたので、今回はルワンダの旅を紹介したい。[参考記事]●エチオピアを観光するなら「公認ガイド制度」を...
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金融立国イギリスの中心地・シティが ウォール街に対抗できる理由 [橘玲の世界投資見聞録]
日本経済の課題は、世界最強を誇った製造業が新興国から激しく追い上げられ、競争力を失ってしまったことだ。そこで製造業に代わる牽引役として、「金融立国」を目指すべきだというひともいる。そのとき必ず例に挙げ...
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エチオピアを観光するなら「公認ガイド制度」を活用して ぜんぶ任せておくと快適な旅行ができる! 【橘玲の世界投資見聞録】
改元にともなう「10連休」を利用してエチオピアとルワンダを訪れた。いずれもとても興味深い体験になったが、とりあえずは旅の経緯をざっと紹介しておこう。これから旅行しようと考えているひとにも役に立つはずだ...
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マリファナも売春も世界的には合法化の流れに [橘玲の日々刻々]
アムステルダムに泊まったとき、部屋に置いてあった観光客向けのガイドブックに仰天したことがあります。そこは一流ホテルだったにもかかわらず、ガイドブックには「売春の仕方」や「マリファナの買い方」が載ってい...
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山岳国家「ネパール」への観光。「生き神」「ポカラ」「エベレスト」など 知っておくと得する旅のアドバイス [橘玲の世界投資見聞録]
3月後半からのネパール旅行で出会った若者たちのことを書いたが、今回は備忘録代わりに旅のTIPS(ヒント)を紹介しよう。[参考記事]●最近日本でよく見かけるネパール人労働者たちはGDP世界172位の貧困...
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アメリカで20年前に巻き起った「愛国」論争は 今の日本とアメリカに様々な教訓を与えている [橘玲の世界投資見聞録]
「愛国」とはなにかが気になって、マーサ・C・ヌスバウム他の『国を愛するということ』を読んだ。これは1990年代半ばにアメリカのアカデミズムで起きた「愛国」論争の記録で、本稿はその備忘録だと思ってほしい...
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自販機で小銭を集める老女に 1万円を渡すことは効果的な慈善と言えるのか? [橘玲の日々刻々]
昨年の暮れ、いろいろ用事が立て込んで深夜3時過ぎに仕事場を出て、徒歩で15分ほどの自宅に向かって歩いているときのことだ。私の前を、分厚いオーバーの下に重ね着した小柄な老女がビニールバッグを抱えて歩いて...
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北欧は、「新自由主義(ネオリベ)型福祉国家」に変貌していた [橘玲の世界投資見聞録]
来年4月に予定されていた消費税率10%への増税を再延期したうえで、アベノミクスの是非を争点に7月10日に参院選が行なわれる。アベノミクスは「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「投資を喚起する成長戦略...
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今月のマネー誌をチェック!日経マネー 2020年1月号
日経マネー2020年01月号答えてくれた人日経BP社日経マネー編集長佐藤珠希さん1月号の第一特集は?会社員でも達成!老後資金1億円どんな人におススメ?老後のお金が不安な方、資産形成を始めたい方、1億円...
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「黒人は白人より学力が低い」と意識すると実際に成績が下がる 「ステレオタイプ脅威」を解消するには 相手の「ナラティブ(物語)」を変えることが重要 【橘玲の日々刻々】
「ステレオタイプ脅威Stereotypethreat」は近年の社会科学でもっとも注目されている概念のひとつで、「女は数学が苦手だ」「黒人は白人より学力が低い」などの社会的なステレオタイプ(偏見)を意識...
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アフリカ人による稀有な近代国家、ボツワナはどのように生まれたのか? [橘玲の世界投資見聞録]
ボツワナは南アフリカ、ナミビア、ジンバブエ、ザンビアに囲まれた人口200万人の小さな国だ。国民の約9割はツワナ人で、ボツワナとは「ツワナ人の国」のことだ。ジンバブエでヴィクトリアの滝を見たあと、旅行者...
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今、ホモ・サピエンスのアフリカ起源説など 人類史の常識が次々と覆されている [橘玲の世界投資見聞録]
30億ドル(約3300億円)の予算をかけたヒトゲノム計画が完了してわずか十数年で、全ゲノム解析のテクノロジーは驚くべき進歩をとげ、いまでは誰でもわずか数万円で自分のDNAを調べられるようになった。こう...
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[橘玲の日々刻々] 食糧危機はウソだった! 報道されない"不都合な真実"
すこし前の本だが、川島博之氏の『「作りすぎ」が日本の農業をダメにする』を紹介したい。川島氏はシステム分析の専門家で、食糧問題やエネルギー問題など、利害関係者の思惑によって議論が錯綜するやっかいな問題に...
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ロシアへの併合で活気づく「係争地」クリミアは クレジットカードもATMも使えなかった [橘玲の世界投資見聞録]
セバストポリやヤルタのある黒海のクミリア半島にはいちど行ってみたいと思っていたのだが、2014年のロシアへの編入をウクライナが認めず、係争地になったことで諦めていた。ところがロシアワールドカップに合わ...
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[橘玲の世界投資見聞録] 香港で目の当たりにした“プライベートバンクの終わり”
9月半ばに久しぶりに香港を訪ねた。デフレ不況の日本とちがって、相変わらず景気はよさそうだった。中国人の大金持ちが高級コンドミニアム(億ション)を買いまくっていて、不動産価格がものすごい勢いで上がってい...