「橘玲」のニュース (126件)
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インドネシア・バリ島の非効率に見るアジアの思想 [橘玲の世界投資見聞録]
バリ島のデンパサール空港に飛行機が着陸すると、お揃いの青いシャツを着たタクシー運転手たちが一斉に到着ゲートに集まってたいへんな騒ぎになる。スーツケースを引きずりながらゲートから出てくる観光客に我先に声...
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「西部開拓」の名の下、インディアンへの民族浄化を行なった アメリカ創世記の負の歴史 [橘玲の世界投資見聞録]
アメリカ創世の神話には二つの大きな傷がある。ひとつはもちろん奴隷制で、もうひとつが「西部開拓」の名の下にインディアンの土地(と生命)を奪ったことだ。ハリウッドの西部劇では、白人の善良な開拓民を悪辣なイ...
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メキシコなどの麻薬カルテルを撲滅する 唯一の「経済学的」解決法は、麻薬を合法化すること [橘玲の世界投資見聞録]
2016年末にアメリカ・テキサス州のエル・パソから国境を越えてメキシコのシウダー・フアレスを訪れた。というよりも、私はただ国境を流れるリオ・グランデ(大きな川)の写真を撮りたかっただけで、いやいやメキ...
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ポルノ大国の先進国で「男子劣化」が深刻な問題になっている理由 [橘玲の日々刻々]
今回は、フィリップ・ジンバルドー、ニキータ・クーロンの『男子劣化社会』を紹介したい。原題は、イギリス版が『ManDisconnected:Howtechnologyhassabotagedwhatit...
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橘玲×藤沢数希 特別対談 「金融幻想の終わり」を語る!(2) 日本の金融ビジネスの現場
『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』などで、個人の資産運用に革命的な示唆を与えプライベートバンクの実情にも詳しい、作家・橘玲氏と『外資系金融の終わり』がベストセラーになっている、藤沢数希氏との初めて...
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橘玲×藤沢数希 特別対談 「金融幻想の終わり」を語る!(3) 40代半ばでリタイヤは当たり前の外資系金融
『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』などで、個人の資産運用に革命的な示唆を与えプライベートバンクの実情にも詳しい、作家・橘玲氏と『外資系金融の終わり』がベストセラーになっている、藤沢数希氏との初めて...
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[橘玲の日々刻々] 日本にブラック企業がはびこる理由
2008年12月末、東京・日比谷公園の一角に突如、巨大なテント村が姿を現わしました。これをきっかけに、マスメディアは派遣社員の過酷な労働環境を連日のように報道し、経済格差が大きな社会問題になっていきま...
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2015年までに世界の「絶対的貧困」を半減させるという 野心的なプロジェクトはその後どうなったのか? [橘玲の世界投資見聞録]
人類社会が新たな千年紀(ミレニアム)を迎えた2000年9月、ニューヨークの国連ミレニアム・サミットで、2015年までに世界の「絶対的貧困」を半減させるという野心的な「ミレニアム開発目標(Millenn...
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ヤフコメの調査から見えてきた 「嫌韓嫌中」など過度な投稿者たちの正体 [橘玲の日々刻々]
エスノグラフィーは「参与観察」とも訳される文化人類学の手法で、「フィールドワーク」の方が馴染みのあるひとも多いだろう。典型的な研究は、アフリカや中南米、南太平洋などの伝統的社会に長期間滞在して、学問的...
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ひとは幸福になるために生きているけれど 幸福になるようにデザインされているわけではない [橘玲の日々刻々]
まずはきわめてシンプルな事実から語りはじめたいと思います。それは、あなたがいまここに存在することがひとつの奇跡ということです。とはいえこれは、哲学や宗教、あやしげなスピリチュアルの話ではありません。父...
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アメリカの「影の大統領」、ピーター・ティールの思想とは? [橘玲の世界投資見聞録]
ピーター・ティールはいまやシリコンバレーだけでなく、アメリカでもっとも注目される「思想的リーダー」の一人だ。ドイツ人ジャーナリスト、トーマス・ラッポルトによる『ピーター・ティール世界を手にした「反逆の...
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ニューヨークで生まれた「武器としての文化」が やがて権力に取り込まれディストピアになるまで [橘玲の世界投資見聞録]
今回は、ネイトー・トンプソンの『文化戦争やわらかいプロパガンダがあなたを支配する』を紹介したい。本書の原題は“CultureasWeaponTheArtofInfluenceinEverydayLif...
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「日本社会は大卒か非大卒かによって分断されている」 という"言ってはいけない事実" 【橘玲の日々刻々】
SSM(社会階層と社会移動全国調査SocialStratificationandSocialMobility)とSSP(階層と社会意識全国調査StratificationandSocialPsycho...
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遠くシベリアの地に眠る 国家に見捨てられたひとびとの墓 [橘玲の世界投資見聞録]
ハバロフスク市街から空港に向かって車で20分ほどのところに広大な墓地公園がある。「スターリン統治下の圧制に倒れた犠牲者」の墓碑が立つ入口には、生花や造花を売る店が並んでいる。そこから5分ほど歩いた鉄柵...
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[橘玲の世界投資見聞録] 現代の”ゴモラ”ナポリの街角で見たイタリアの闇
ナポリにもっとも似た町というと、間違いなくベトナムのホーチミンだ。もちろん、アジアにあるフランスの旧植民地とギリシア時代にまで遡るヨーロッパの古都では街並みがまったくちがうし、道路を走っているのもオー...
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億万長者になるなんて簡単だ! [橘玲の世界投資見聞録]
前回、モナコの富裕層について書いたが、それに関連して、欧米諸国や日本のようなゆたかな国では、ビリオネア(資産1000億円)は無理でもミリオネア(資産1億円)になるのはそれほど難しくない、という話を紹介...
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すべての市民がお互いを監視し評価する社会に突き進んでいる! 「信頼」獲得ゲームの行方とは? [橘玲の日々刻々]
ITジャーナリスト、レイチェル・ボッツマンは『シェア〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略』(NHK出版)で、UberやAirbnbなどのシェアリング・エコノミーの到来を予言し、「コラボ消費(Colla...
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アメリカのもっとも著名なリベラル知識人が唱える 「テクノロジーのスーパーノバ」時代に対する答えがバカげている [橘玲の世界投資見聞録]
アメリカのリベラル派の代表的な論客であるフリードマンは、トランプ大統領を生み出した背景に雇用環境の急速な変化があるとして、いつものような精力的な取材によってその現状と処方箋を探っていく。その結果、どの...
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もはや手遅れだが、日本が若年失業率対策をしてこなかったことが 40代、50代のひきこもりの大量発生や「8050問題」を引き起こしている 【橘玲の日々刻々】
先進国のなかでもヨーロッパの一部の国は若年失業率がきわめて高い。15~24歳の失業率ではスペイン53.2%、イタリア35.2%、フランス23.8%など驚くような数字が並んでいる(2012年)。若者の4...
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なぜ日本にはまっとうなリベラル政党がないのか? [橘玲の日々刻々]
安倍政権の特徴は好き嫌いがはっきり分かれることでしょう。「保守」「愛国」というイデオロギーを前面に押し出しているからで、自民党の福田政権や麻生政権、民主党の野田政権のような“無味無臭”とはかなり異なり...
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サッカーW杯観戦で観た予想外のロシア [橘玲の世界投資見聞録]
6月末から2週間ほど、ワールドカップに合わせてロシアに行ってきた。そこで感じたことをおいおい書いていきたいが、興奮が冷めないうちにまずは写真でワールドカップの様子を紹介したい。その前に、大会に合わせ期...
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日本の労働生産性が50年近くも 主要先進7カ国のなかで最下位である理由とは? [橘玲の日々刻々]
日本経済の大きな謎は、ひとびとが過労死するほど必死に働いているにもかかわらず、労働生産性が際立って低いことだ。公益財団法人日本生産性本部の報告書『労働生産性の国際比較2017年版』では、「2016年の...
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東海岸とは全く違うシリコンバレー特有のカルチャーとは? [橘玲の世界投資見聞録]
前回は社会学者スディール・ヴェンカテッシュの『社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた』を紹介した。この本のいちばんの魅力は、外部の人間が知ることのできないニューヨークの“アッパーグラウンド”、...
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"影響力"に重要なことは、技術よりも下準備だった [橘玲の日々刻々]
ヒトは徹底的に社会的な動物なので、あらゆる場面で他者(共同体)から影響を受けている。社会学者ロバート・チャルディーニはそれを証明するために、さまざまなセミナーに参加したり、セールスの現場に潜入したりし...
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ルワンダは治安よく気温も快適で都市化された "アフリカのシンガポール"だったが観光スポットは少ない 【橘玲の世界投資見聞録】
令和への改元にともなう「10連休」を利用してエチオピアとルワンダを訪れた。エチオピアについては前回書いたので、今回はルワンダの旅を紹介したい。[参考記事]●エチオピアを観光するなら「公認ガイド制度」を...
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金融立国イギリスの中心地・シティが ウォール街に対抗できる理由 [橘玲の世界投資見聞録]
日本経済の課題は、世界最強を誇った製造業が新興国から激しく追い上げられ、競争力を失ってしまったことだ。そこで製造業に代わる牽引役として、「金融立国」を目指すべきだというひともいる。そのとき必ず例に挙げ...
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エチオピアを観光するなら「公認ガイド制度」を活用して ぜんぶ任せておくと快適な旅行ができる! 【橘玲の世界投資見聞録】
改元にともなう「10連休」を利用してエチオピアとルワンダを訪れた。いずれもとても興味深い体験になったが、とりあえずは旅の経緯をざっと紹介しておこう。これから旅行しようと考えているひとにも役に立つはずだ...
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マリファナも売春も世界的には合法化の流れに [橘玲の日々刻々]
アムステルダムに泊まったとき、部屋に置いてあった観光客向けのガイドブックに仰天したことがあります。そこは一流ホテルだったにもかかわらず、ガイドブックには「売春の仕方」や「マリファナの買い方」が載ってい...
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山岳国家「ネパール」への観光。「生き神」「ポカラ」「エベレスト」など 知っておくと得する旅のアドバイス [橘玲の世界投資見聞録]
3月後半からのネパール旅行で出会った若者たちのことを書いたが、今回は備忘録代わりに旅のTIPS(ヒント)を紹介しよう。[参考記事]●最近日本でよく見かけるネパール人労働者たちはGDP世界172位の貧困...
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アメリカで20年前に巻き起った「愛国」論争は 今の日本とアメリカに様々な教訓を与えている [橘玲の世界投資見聞録]
「愛国」とはなにかが気になって、マーサ・C・ヌスバウム他の『国を愛するということ』を読んだ。これは1990年代半ばにアメリカのアカデミズムで起きた「愛国」論争の記録で、本稿はその備忘録だと思ってほしい...