輝くような長い毛にあどけない表情のペルシャ猫。セレブ感のある愛らしい容姿に、王者の風格を漂わせている猫です。
ただ、実際に飼いたい!となると「値段もかなりするのでは…」というのが気になる点ではないでしょうか?
そこで、ペルシャ猫を買う前に予習しておきたい価格相場やチンチラとの値段の違いなどを調べました。
ほかにかかる初期費用や生涯費用についても触れていきますので、猫との生活のシミュレーションに役立ててくださいね。
目次
ペルシャの子猫と成猫の値段や販売価格の相場はいくら?
それでは、さっそくペルシャ猫の価格相場を見ていきましょう。調べた結果は下の表のようになっています。
ペットショップ価格 | ブリーダー・キャッテリー価格 | |
---|---|---|
子猫 | 10万円~30万円 | 10万円~40万円 |
成猫 | 5万円~15万円 | 7万円~20万円 |
世界で変わらない人気を誇っているペルシャ猫は、日本でも入手しやすいメジャーな品種。ペットショップでもブリーダーでも買うことができます。
しかし、場所によって販売されている価格帯には少し違いが見られます。ペルシャに限らず、猫の値段はさまざまな条件によって上下するからです。
値段に影響する条件には、次のようなものがあります。
- 猫の容姿
- 猫の血統
- 猫の月齢
- 猫の販売場所
猫の値段は、毛の色合いや目の色、顔立ち、体型などが優れているものだとより高くなります。特にペルシャ猫は容姿に個性が表れやすい猫、つまり値段の差も出やすい猫なんです。
高価格となりがちなのは、毛が真っ白で鼻の短いペルシャ特有の顔立ちをしている猫。血統の良いブリードタイプだと相場より更に値段も上がって、40万円~50万円となることも。
ただ、誰にも引き取られないまま月齢を重ねていくと、ペットショップでもブリーダーでも値段は段々と下がっていきます。
猫の条件が同じだと、仕入れて販売しているペットショップよりブリーダーの方が安価です。
ただし、ブリーダー・キャッテリーだと値段の高い血統種のペルシャ猫を扱うことが多いので、結果的に値段の幅が下から上まで広くなるようです。
ペルシャ猫を買うならブリーダー、ペットショップ?それとも里親?
では、ペルシャ猫を買うのはどこがよいのでしょうか?単に価格相場を見ただけではちょっと判断しにくいですね。それにペルシャ猫の場合、里親という選択もできます。
販売場所それぞれのメリット・デメリットを説明していきます。
優れたペルシャ猫を安心して買えるブリーダー
町でよく見かけるペットショップと違い、ブリーダーは自分で探す必要があります。ですが、人気種のペルシャ猫を扱うブリーダーは多く、探すのにそれほど苦労しないはずです。
ブリーダーでペルシャ猫を買うメリットはこちらです。
- 血統のよいペルシャ猫が多い
- 親の容姿や育った場所を確認できる
- ペルシャのプロに相談できる
ペルシャ猫には遺伝的にかかりやすい病気がありますが、知識と良心を持ったペルシャ猫専門のブリーダーなら、健康にも十分配慮をしながら血統種を育てているはず。
訪ねていった際には、親の容姿や環境もチェックできるでしょう。後々、品種ならではの悩みや心配事を相談できるのも心強いですね。
では、デメリットの方も確認しておきましょう。
- ほかの品種の選択肢は消える
- 猫の用品を売っていない
- 見学や引き取りに手間がかかる
一般的な店舗とは違うので、多くの品種と見比べたり猫の用品を購入したりすることはできません。
また、絶対数の多いペットショップと比較すると、やはり遠方となりがち。事前の連絡も忘れてはならないポイントです。
そして、残念ながら良心的でないブリーダーも稀にいますから、しっかりとコミュニケーションを取って相手を見極めてくださいね。
ペットショップなら忙しい人も利用しやすい
目的がなくても気軽に立ち寄れるのがペットショップ。行ったことがある店舗をいくつか思い出せる人もいるのではないでしょうか。
ペルシャ猫をペットショップから引き取るメリットはこちらです。
- 気が向いた日時に見に行ける
- 猫を連れ帰るまで時間がかからない
- さまざまな猫用品が一度に購入可能
往復の時間や買い物の時間、グッズの品揃えなど、さまざまな面の便利さで勝っているのがペットショップです。
クレジットカードを使える店舗も多いはず。普段仕事や家事に忙しい人でも、少し時間が空いた折にペルシャ猫を購入できます。
一方、デメリットは以下の3つ。
- ペルシャ猫の数が少ない
- 猫に詳しいスタッフばかりではない
- 健康面でのリスクが考えられる
ペットショップでは、限られたスペースに多くの猫や犬、あるいはほかの動物も並んでいます。
必然的にペルシャ猫に割り当てられる場所もわずか。多数のペルシャ猫の中から好みのタイプを選べるわけではありません。
それに、ほかの動物もいる環境や親の情報が不明である点で、健康面のリスクは少し高くなるでしょう。
容姿や年齢に希望がないなら里親で引き取れる
なんらかの事情で飼い主さんの手元を離れることとなった猫。それを飼える人に引き渡そうというのが里親制度です。
里親でペルシャ猫を引き取るメリットには、以下のような点があります。
- 出費がかなり抑えられる
- 事情のある猫に手を差し伸べられる
- しつけが済ませてある
里親だとペルシャ猫そのものにかかる料金はありません。ワクチン接種や去勢・避妊手術をするにしても、全部で2万~4万円程度の支払いで憧れのペルシャ猫と暮らせるのです。
ただ、里親にも次のようなデメリットがあります。
- 血統種でない可能性がある
- 募集の多くはペルシャの成猫
- 引き取り側としての条件がある
里親募集されているペルシャ猫が自分の思い描いている毛色や年齢とは違っている可能性は、大いにあります。
逆に、ペルシャ猫の容姿や血統書、年齢にそれほど強い希望がない人には適している方法です。
希望に合ったペルシャ猫を飼うならブリーダーがおすすめ!
ペルシャ猫は、3つのうちどの方法でも入手しやすい猫です。ただ、ここまで見てきたように、健康や血統の面で信頼できるという意味ではブリーダーの購入がおすすめです。
ネットを利用すれば色や柄のさまざまなペルシャ猫が一度に比べられるので、好みの容姿のペルシャ猫も選びやすいと思います。
また、ペットショップには何よりも便利さ、里親には支払いの面と、それぞれ違う長所があります。生活スタイルや予算によっては、こちらの入手方法を選ぶとよいでしょう。
ペルシャ猫の中ではチンチラが特に高い⁉︎人気のシルバーやゴールデンの値段は?
ペルシャ猫の中でも特に人気が高いのが、エレガントな雰囲気をまとっているチンチラです。
チンチラは毛先の狭い範囲に色が付いている猫
ペルシャ猫は、色柄が豊富!ソリッド(単色)やタビー(縞模様)、シェーデッド(毛の途中から色が付いている)など、多くの種類がいます。
中でもチンチラは、毛先のごく狭い範囲に黒味がかった色が付いているタイプ。淡いグラデーションが輝いてみえる猫です。
ホワイトをベースにしたチンチラをシルバー、茶色ベースのチンチラをゴールデンと呼んでいます。
目の色はブルーかグリーンで、アイラインがくっきりと入っているのもチンチラの特徴です。
チンチラの値段はペルシャ猫の中でも高め!
チンチラの値段は、やはりペルシャ猫全体の価格相場からすると高めになります。シルバーやゴールデンの値段の目安としては、これくらいです。
ペットショップ価格 | ブリーダー・キャッテリー価格 |
---|---|
20万円~30万円 | 20万円~40万円 |
希望する人が多い人気のタイプだからこそ、値段も高くなってしまうんですね。
でも、流通しているチンチラの数はそれなりに多いので、容姿や値段に納得のいくまで探し求めることも可能です。
猫の月齢や店舗のイベントなどタイミングが良ければ、意外に安く購入できるかもしれませんよ。
ペルシャ猫を迎え入れる時に必要なものとその値段!
猫との生活が間近となってきたら、ほかにも準備しておくものがあります。ペルシャ猫の値段の分だけお金を用意しておいたのでは、間に合わなくなるかもしれません!
フードやグッズなどの値段をこちらの表で確認しておきましょう。
必要なもの | 価格 |
---|---|
キャットフード | 3,000円 |
餌と水の容器 | 500円 |
猫のトイレ | 2,000円 |
トイレの砂 | 700円 |
爪とぎ・爪きり | 1,000円 |
おもちゃ | 500円 |
ベッド | 2,000円 |
ブラシ | 2,000円 |
キャリーバッグ | 3,000円 |
ケージ | 10,000円 |
消臭アイテム | 1000円 |
キャットタワー | 10,000円 |
合計 | 35,700円 |
以上の合計とペルシャ猫の生体代を合わせたものが初期費用です。ペルシャ猫の平均価格23万円をプラスすると、このようになります。
猫が来てすぐ必要となるのが食事やトイレ用品。餌の容器は浅いものがおすすめです。鼻の短いペルシャ猫でもストレスなく食事できます。
また、早めに猫用のブラシを用意しておき、長くてキレイなペルシャ猫の毛を維持してあげましょう。
ペルシャ猫は運動にあまり意欲のある方ではありませんが、かといってまったく動かないと肥満になってしまいます。
様子を見ながら、低い構造のキャットタワーやおもちゃなどを揃えてあげてください。
猫の避妊・去勢手術、ワクチン接種や処置費用はどれくらい?
飼い始めたペルシャ猫に必要な費用はまだあります。避妊・去勢手術やワクチン接種など、病院にかかるお金です。
特に初年度に必要な病院費用がこちらとなります。
病院代 | 費用 |
---|---|
初診料 | 1,200円 |
検査・処置費用・薬代など | 3,000円 |
混合ワクチン接種 3種~7種 | 6,000円~8,500円 |
去勢手術 | 15,000円 |
避妊手術 | 25,000円 |
少し負担に感じるかもしれませんが、ワクチン接種はペルシャ猫の病気感染を防ぐために必要なこと。
保険の適用されない猫がもし感染症にかかってしまったら、それこそ思いがけない額の出費となってしまいます。
また、子猫を産ませる予定がないなら、よい時期に避妊・去勢手術を受けることをおすすめします。
ペルシャ猫の初めての発情期は比較的遅いようですが、発情期となればいつもと違う鳴き声や行動が家族みんなにストレスをもたらしかねません。
そうなる前に、早めに心を決めておきたいものです。
ペルシャ猫と暮らすために必要な年間費用はこれ!
引き取った当初だけでなく、翌年も次の年もペルシャ猫のためにお金を支払う必要があります。具体的には、次のようなものが考えられます。
まず1年分を計算してみましょう。
継続して必要なもの | 1年間の費用 | 詳細 |
---|---|---|
餌代 | 36,000円 | 3,000円 / 月 |
おやつ代 | 12,000円 | 1,000円 / 月 |
砂代 | 16,800円 | 700円 / 月 |
爪とぎ代 | 6,000円 | 500円 / 月 |
おもちゃ代 | 6,000円 | 500円 / 月 |
病院代 ※1 | 6,000円 | 3,000円 / 回 |
ノミ・ダニ予防薬 | 10,000円 | 1,000円 / 月 |
ワクチン代 | 6,000円 | 6,000円 / 年 |
健康診断代 | 5,000円 | 5,000円 / 年 |
合計 | 103,800円 | - |
※1 病院代は年に2回行ったと仮定しています。
もし旅行など行った際にはペットを預けるペットホテル代として6,000円(2泊3日)ほどかかります。
誰でもすぐに思い当たるのがフードやトイレグッズ。衛生の面では、爪とぎグッズやノミ・ダニ予防薬も欠かせません。
ペルシャ猫がイキイキ過ごすためには、おもちゃやおやつだって大切なアイテムです。愛猫が喜べば、飼い主さんの心も満たされるはず。
また、年に1回のワクチン接種を忘れず受けるようにしましょう。
ペルシャ猫には、腎臓疾患や眼病、皮膚病などかかりやすい病気がいくつかあるので、検診を合わせて受けるようにしておくと安心です。
ペルシャ猫と暮らすために必要な生涯費用は!
どちらかといえばペルシャ猫は長寿。
一緒に長く暮らしていけそうですが、その分予算も組んでおかなければいけません。平均寿命の15年~20年間世話をしていくとして、かかる生涯費用はこちら!
ここまで見てきた初期費用に病院費用、年間費用×(15年~20年)を加えると、これだけかかることになるのです。具体的な数字を入れると、このような計算に。
265,700円+(25,200円~37,700円)+[103,800円×(15~20年)]=1,847,900円~2,379,400円
軽い気持ちで飼い始めてしまうと、じんわりとした負担に悩まされることになってしまいます。
猫にしわ寄せが行くことのないよう、今後かかる費用のことも想定してから購入を決めてくださいね。
フワリとした長毛が愛らしいペルシャ猫は、複数の入手方法の中から自分の条件に合ったものが選べます。
中でも、希望に合うペルシャ猫を引き取れるという点では、ブリーダーからの入手がおすすめです。信頼できる相手を見つければ、健康や血統の面でも安心できます。
実際ペルシャ猫を飼ってみれば、現実的なお金が継続して必要となります。その合計額はなんと184万円以上!
ペルシャ猫ともども幸せでいられるよう、ぜひしっかりと予算を組んでおきたいものです。