中国メディアの環球時報は26日、部品コストの高騰などを背景に日本のゲーム業界が低迷に陥っていると報じた。

記事はまず、「このところ日本ゲーム業界の二大巨頭である任天堂とソニーの株価低迷が続いている」と記し、「人工知能(AI)データセンター需要の激増がもたらした『半導体インフレ』や世界のゲーム産業の調整局面などの影響を受け、日本の巨頭は収益への圧力と資本市場の信頼低下という二重の試練に直面している」と伝えた。

記事によると、大きな打撃となっているのが半導体メモリーの価格高騰だ。背景にはAI向け需要が激増したことで、スマートフォンやノートパソコン、自動車向けの半導体供給が圧迫されていることがある。サムスン電子やSKハイニックスなどのメモリー大手は生産拡大に向けた数十億ドル(10億ドルは約1600億円)規模の投資を約束しているが、新たな生産ラインが稼働するまでには最低でも1年はかかる。SKハイニックスの予測では、メモリー供給不足は少なくとも2030年まで続く見通しだ。

記事はまた、英フィナンシャル・タイムズの報道として「ゲーム機部品メーカーがデータセンター向けの供給で忙しく、需要が生産能力をはるかに上回る中、ゲーム機価格は上昇している」と伝え、ソニーの「PlayStation 5」の最上位モデルは現在900ドル(約14万4000円)に迫っており、アナリストから「次世代機は1000ドル(約16万円)を超えるのではないか」との見方が出ていることを紹介。任天堂の「Switch 2」の日本版価格が1万円値上げされ、5万9980円に引き上げられたことも伝えた。

記事はさらに、「ゲーム企業の株価低迷の要因はAIブームによる部品不足だけではない」とし、日本の株式市場で投資資金はAI・半導体関連企業に集中しているとの状況を伝えた。また、「生成AIがアニメやゲーム制作のコスト低減・効率向上に寄与する一方、従来のコンテンツ企業の競争力を弱めるかもしれない」という韓国・朝鮮日報の報道を紹介し、「AIがコンテンツ産業を変える可能性への懸念が関連企業の株価に圧力をもたらしている」とも指摘した。

現在、世界のゲーム業界全体も厳しい環境にあり、記事は「コロナ禍ではオンライン娯楽需要の拡大を背景に多くの資金がゲーム産業に流入したが、コンテンツの供給過剰や競争激化を招いた」との報道を紹介した上で、開発費の高騰や制作期間の長期化が業界の抱える問題の主な原因となっていることを伝えた。

また、市場はAI戦略を積極的に打ち出す企業を評価する傾向があるが、一部ゲームファンの間にはAIが人間の創造性を損なうことへの懸念やAIが生み出す平凡なコンテンツへの不満があるという。(翻訳・編集/野谷)

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