台湾メディアの中時新聞網は20日、「日本の就職氷河期世代は一生不運なのか?」との記事を掲載した。
記事は、英誌エコノミストの報道を引用。
その上で、「1980年代のバブル絶頂期、日本企業は人材獲得に躍起になり、大学生は引く手あまただった。しかし、1990年代初頭にバブルが崩壊すると、日本企業は柔軟ではない雇用制度の影響で既存の正社員を大規模に解雇することが難しかったため、その代わりに新卒採用を大幅に削減した」と振り返った。
そして、「大学卒業生の求人数と求職者数の比率は、ピーク時には3倍近くあったが、2000年には1倍を下回るまで低下した。追い打ちをかけるように、氷河期世代そのものの人口も多く、就職競争をさらに激化させた。正社員としての仕事を得られなかった卒業生の多くは、派遣社員や契約社員、その他の非正規雇用へと移らざるを得なかった」と続けた。
記事は、「日本の労働市場には長年にわたり、正規と非正規の明確な二重構造が存在している」と言及。正社員はより充実した福利厚生や雇用保障、勤続年数に応じた昇給制度などの恩恵を受ける一方、非正規社員は同様の仕事をしていても賃金が低いことが多く、景気が悪化した際には真っ先に解雇されやすいとした。
また、「フリーター」という言葉もこの時期に広く使われるようになったとしたほか、親と同居し成人後も家庭に依存して生活する「パラサイト・シングル」や、長期間にわたって社会から孤立する「引きこもり」の問題も徐々に注目されるようになったと説明。現在、企業による賃上げが進んでいるものの、若い人材の確保を目的とした初任給引き上げが中心で、40~50代となった就職氷河期世代は賃金上昇の恩恵を受けにくく、若い頃に生じた所得格差を取り戻すことが難しい状況にあるとした。
さらに、「日本の年金給付額は職歴上の収入と連動しているため、何十年にもわたる低賃金は最終的に退職後に受け取れる年金額にも反映される」としたほか、就職氷河期世代では持ち家を所有していない人も多く、高齢になった際の住居確保も社会的な課題となる可能性があると伝えた。
記事は、就職氷河期世代が今後、高齢化するにつれ、低年金や生活保護への依存が増えれば、社会保障制度や財政への負担が大きくなることも懸念されていると指摘。「若い頃は就職できず、中年になっても賃金が上がらず、老後には年金まで少なくなる」という就職氷河期世代の問題は一時的な就職難ではなく、一つの世代が抱える人生の不利が高齢者の貧困や財政危機へと拡大するのをどう防ぐかという問題だと結んだ。(翻訳・編集/北田)











