今注目のアプリ、書籍をレビュー

34

「西郷どん」30話。視聴率を崖っぷちに追い詰めた原因はなにか

2018年8月19日 09時45分 ライター情報:木俣冬
大河ドラマ「西郷どん」(原作:林真理子 脚本:中園ミホ/毎週日曜 NHK 総合テレビ午後8時 BSプレミアム 午後6時) 
第30回「怪人 岩倉具視」8月12日(日)放送  演出:野田雄介

天下に反幕の狼煙を


29話で三度目の結婚した話にはまったくふれず、まるで別の話のように、一橋慶喜(松田翔太)と袂を分かった西郷吉之助(鈴木亮平)と“ヤモリ”こと岩倉具視(笑福亭鶴瓶)が手を組んで幕府を倒そうとするスリリングな30話。
それがお盆休み中の日曜日だったこともあってか、視聴率は10.3%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)とこれまでの最低を記録してしまった。
笑福亭鶴瓶が煮ても焼いても食えない曲者の公家を軽妙に演じることで、深刻な話を深刻になり過ぎずに見せてよかったと思うのだが、それが逆に真面目な話なのにふざけているみたいな誤解を与えてしまったのだろうか。あまりにも笑福亭鶴瓶劇場になり過ぎたか。

鈴木亮平は「幕府は潰さにゃならん」と言うときの覚悟、大それたことを言っていることを自覚している感じもよくでていて、すごくがんばっていると思うのだが、突如現れたひとりの怪人に流れを一気に変えられてしまったのは、いい人というか上品過ぎるというか、人に気を使って譲ってしまうところがあるんじゃないか。
そこもこのドラマの西郷さんの良さなのだろうけれど。

そう。30話で最も印象に残ったのは、「いよいよ倒幕に向けて動き始めました」とナレーション(西田敏行)の言葉をはじめとして、
「幕府を潰そうと」
「幕府を潰す」
「幕府はいらんものとお考えですか?」(吉)
「幕府は潰さにゃならんち思っちょいもす」(吉)
「幕府はもう潰さにゃならんち思っちょいもす」(吉)
「幕府にあらがう大きな力を作ることができる」(吉)
「幕府の政をいっさい奪い取る」
「幕府を倒すこともやむなし」(吉)
「天下に反幕の狼煙をあげねばならないち」(吉)
「倒幕の動きをいっそう高めていくことに」

1話45分のなかで、こんなにも反・幕府の台詞が出てきた。(吉)は吉之助の台詞。
一時期「命を賭けて」が多用されていたが、それ以上の頻度である。「命を賭けて倒幕」とか言ったら凄い。
吉之助の仕事が理想の国家を作るための「倒幕」なのだから当然とはいえ、この不穏な響きを日曜の8時に
楽しむ時代ではいまはないのかもしれない。民のための革命だから我々庶民にとって不穏な響きは浪漫にも聞こえるはずなのだけれど。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

「「西郷どん」30話。視聴率を崖っぷちに追い詰めた原因はなにか」のコメント一覧 34

  • 匿名さん 通報

    維新の立役者は慶喜。彼が幕府という組織ににこだわらずに大政奉還したのが大きい。

    19
  • 匿名さん 通報

    木俣冬さんって素人? あらすじ書くだけで、役者の拙さは指摘しないし、視聴率の低さの理由も書けてない。

    18
  • 匿名さん 通報

    笑福亭鶴瓶が、笑福亭鶴瓶をやってるようにしか見えなかった❗

    16
  • 匿名さん 通報

    西郷はアホにはアホにうつり、大物には大物にうつる。 つくったやつら、演じているやつらが、アホ丸出しだから、低視聴率になったのか?

    13
  • 匿名さん 通報

    最新の歴史を無視した、つまんない捏造伝記だからだろ。

    11
コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!