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レトロタウン下之一色の名古屋型銭湯

名古屋市中川区の下之一色町は、伊勢湾に続く新川に面していることからかつて猟師町として栄えたところ。今もその面影を色濃く残し、昔ながらの商店街や魚市場、大正ロマン風の銭湯などがあってレトロ散歩を楽しむにはうってつけのスポットとなっている。

しかしスポットなどという情報誌的用語はこの町にはそぐわない。そこは外部の人間が訪れる場所というよりは、地元の人たちが普通に暮らすところ、という印象であった。見かけるのは夕飯の材料を買う人、世間話をする老人たち、自転車で銭湯に向かうおばさん。平日だったせいか、観光客風の人間はわれわれしかいない。

カメラをぶらさげて雑貨屋さんに入ると、お店のおじさんが「写真が趣味?」と嬉しそうに笑って言う。

「ここは猟師さんが多かったから7軒も銭湯があるんだよ。今営業しているのは2軒しかないけど、エビス湯の人に頼めば中の写真、撮らせてくれるんじゃないかな」

ふと見ると、確かに狭いエリア内にぽこぽこと銭湯の煙突が見える。おじさんに教わった方向に向かって歩き始めると、すでに廃業してしまったエビス湯栄湯が現れた。

どちらもまるで横浜あたりに残された明治期の洋風建築のよう。栄湯近くにあった新元湯という銭湯も同様だった。アールデコ風の立派な銭湯を眺めていると、この町は猟師町として本当に栄えたのだな、と思う。

新元湯はお休みだったので、今回は栄湯にお邪魔してお湯を楽しむことに。このサイトによると名古屋型銭湯には、

・脱衣場と浴室の間に流しのあるタイルスペースがある
・モザイクタイル絵の富士山などさまざまなタイルワークがある(参考
・細かい浴槽がいくつもある

といった特徴があるらしいが、栄湯はまさにその通りのつくりだった。お客さんがいたので浴室部分の写真は撮れなかったが、白いタイルと紺のタイルで描かれたシックな模様が素晴らしかった。脱衣所ロッカーも抜群の雰囲気。

お風呂上り、外にでて酒屋さんでビールを買って歩きながら飲んでいたら、後ろからおばさんがやってきて「あんたら、ここのコじゃないね」という。東京から来たのだというと、どうやって名古屋まで帰るんだ、300円で名古屋駅前まで連れてってくれるバスがあるからそれに乗ったほうがいい、と教えてくれた。おばさんによると、ここらへんの人たちは家にお風呂があっても銭湯に行くんだという。確かに、あんなに素敵な銭湯なら通ってみたい、と私も思う。

親切にバス亭まで案内してくれたおばさんについて歩いていたら狭い路地にまた別の銭湯が現れた。こちらは完璧な和風建築である(現在は営業していない)。この多様性! 7軒すべてが営業していたころの下之一色で銭湯めぐりがしたかったとしみじみ思う。(エキサイトニュース編集部 みと)

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