「サクサク」「しとしと」どちらがお好み?
「サクサク」(上)と「しとしと」(中)どっちがお好き?<br>(下)日清の『どん兵衛』、普通サイズは「サクサク」、ミニサイズは「しとしと」、とサイズで違う
「あとのせ、サクサク!」インスタントの天ぷらそばのCM。半年ほど前、上戸彩ちゃんの『どん兵衛』のこのCMを見て、筆者はちょっと衝撃を受けた。
麺ができたあとで天ぷらを乗せるのが「サクサク」、お湯を入れる前からカップに天ぷらを入れておくのが「しとしと」としたときに、筆者は「しとしと」が大好き。みんなそうだと、ずっと思っていたのに。

周囲の20代〜40代の男女20名に「サクサク」「しとしと」どっちが好き? と聞いてみたところ、サクサク派11名、しとしと派9名と勢力は拮抗。サクサク派の意見は、大半が「食感がいい」というもの。一方、しとしと派は「汁に油分が出ておいしい」「汁の染みた天ぷらがいい」「汁の染み込んだ天ぷらを麺に絡めるとうまい」「汁を吸うと、具が大きくなったような気がする」と、様々な意見に分かれた。

メーカー側の意見はどうか。サクサク天ぷらの代表格『どん兵衛』の日清と、しとしと天ぷらの代表格『緑のたぬき』の東洋水産にお話を聞いてみた。

まずは日清から。あとのせサクサクのスタイルになったのは、1992年からだと言う。「当社の調査によれば、非常に多くのお客様が天ぷらにサクサク感を期待されております。ただ、しとしと感も好きという方もいらっしゃるので、どちらもお楽しみいただける『サクサク天ぷら』を採用しております」と、普通サイズの『どん兵衛』にはサクサクを採用。一方、同じ『どん兵衛』でも、ミニサイズの方は何故かしとしと天ぷら。

「ミニサイズは、おにぎりなどと一緒に食べる方が多いので、スープに近い形にしています」
なるほど! サイズによってスタイルを変えていたとは、気づきませんでした。

続いて、マルちゃん『緑のたぬき』の東洋水産に聞いてみた。こちらは1980年の発売開始以来、しとしとスタイルを続けている。まあ、「たぬき」と銘打つ以上、しとしとが必然的ではある。「お湯を注ぐ時に天ぷらを入れることにより、かつおだしが効いたおつゆが染み込んでベストマッチング! スープがコクを増して更においしさがアップします」やはり、つゆと天ぷらのコンビネーションにこだわりがありそう。ああ、何だかお腹が減ってきました……。

ちなみに、両者の天ぷらの重さを測ってみたところ、どちらも20gで同じ。余談になるが、調査した20名の中に3組の夫婦・カップルがいた。3組とも二人の好みがピタリ一致。好みが合うから一緒になったのか、一緒になったから好みが合うのか……「サクサクしとしと相性診断」なんていかがですか? 最後にちょっと脱線しました。
(R&S)
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