ジグソーパズル流行事情
「ジグソーパズルPetit」。1ピースが1センチ程度と、うっかり無くしてしまいそうな小ささ。頭がデジタルに慣れてしまった昨今、アナログの難しさにしばしたじろぐ。
最近、パズルが熱いらしい。それもシンプルな「ジグソーパズル」がキてるというのだ。
そんな噂を聞きつけて早速、玩具売り場へと出かけてみた。

ジグソーパズルと言うと地味なイメージが強いが、玩具売り場の一角を見てみると「ジグソーパズルコーナー」が用意され、様々なジグソーパズルがズラリ勢揃い。

数あるパズルの中でも、目に付いたのは「ジグソーパズルPetit」と「3D球体パズル」の2点だ。
「ジグソーパズルPetit」とは、ポストカード程度の大きさのパズルのこと。この大きさでピース数は204、つまりピース自体が小さい。
日本最小サイズの大きさのため指ではなくピンセットを使って組み立てるという、パズルらしからぬ一品である。そして「3D球体パズル」。これはその名の通り球体型のパズルであり、平面の世界に生きてきたジグソーパズルに空間要素が加わった新時代のパズルなのだ。

これらのパズルを開発販売されているのは、様々な玩具を作り続ける株式会社やのまんさん。
早速お話を伺ってみたところ、やのまんさんが販売されているジグソーパズルの中でもやはりこの2つは人気なのだとか。
特に球体型は人気で、サッカー・地球・キャラクターなど柄も様々。中でも地球儀柄は、球体ジグソーパズルとしてのヤリコミ感も高く、あらゆる年代に受けている様子。


気になるのはかかる時間だが、60ピースのものは1時間程度で完成するということでパズル素人の人でも気軽にチャレンジできそう。
難しいパズルを求めているマニアの方には、数十時間かかる1500ピースもあり、まさに素人から玄人まで対応可能である。

これらのパズルのポイントは、なんと言っても「飾りやすい」という点だろう。最近の住宅事情から、あまり大きなパズルは飾りにくい。仕方がないので作っては崩し、最初から作るというパズルマニアも多いと聞く。
3D球体パズルの小さなものには紐が付いていて、クリスマスツリーの飾りにもなるのだとか。
それを想定した柄も用意されており、パズルは作って飾るという元の姿に戻ろうとしているのかもしれない。

玩具売り場でジグソーパズルに手を出す人をチェックしてみたところ、圧倒的に男性が多い。それもサラリーマンが多かった。
お店の方に聞いてみたところ、夏が近くなるとパズルの売り上げが上がるという。暑い日は外で遊ぶよりも家で静かにジグソーパズル、が最近のサラリーマン的休日の過ごし方なのか。

早速「ジグソーパズルPetit」を買ってみたところ、無くしてしまいそうなハラハラ感だ。
ここまで小さいとジグソーパズルの常識である「隅っこから埋めていく」攻め方にも難儀する。

考えてみれば最近の遊びといえばデジタルゲームが主流で、こんなアナログゲームは忘れられがち。
今年も夏は暑くなりそうだ。蒸し暑い日は無理に外出せず、家の中でジグソーパズルにチャレンジしてみては?
(のなかなおみ)
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