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開通までに16年、手掘り中山隧道の「今」を訪れる

私が酷使している、と友人からいじめられる愛車。車幅は1695mm。約1.7メートルあります。あんまり意識していませんが、私の身長よりあるんですね。へー。でも、割とコンパクトなほうだと思います。
細い道や、酷道なんていわれるような道でも、たいてい通り抜けてきました。あんまり凄い林道などはさすがに行きませんけれど、国道だったらたぶんダイジョウブなんじゃないかなぁ?

ところが、今からほんの8年前である平成10年まで幅1.4メートル制限の国道がありました。
新潟県を走る国道291号線の、広神村(現魚沼市)と山古志村(現長岡市)の間に、中山隧道(ずいどう)という、好事家にはよく知られたトンネルがあります。これこそが、幅1.4メートル、高さ1.5メートル(私でさえ頭がつかえる!)の、「手掘り」トンネルなのです。

現在では、大変立派な(新)中山トンネルがあり、車幅制限などはまったくありません。あっという間に山を越えてしまうわけですが、この(旧)中山隧道は、地元の有志が手で掘り続け、なんと16年もの歳月を経て開通した、血と汗と涙の結晶なのです。
この中山隧道は、現在でも保存され、入り口付近をコンクリートで固めた上で、歩行者ならば通行できるように整備されています。日本の土木工事上も大変重要な意味を持つトンネルであり、山古志村の人々からしてみれば、命のトンネルだったわけです。

私が訪れたとき、16年という途方も無い歳月を経て掘りぬいた生き証人とも言えるお年寄りが、トンネルの傍らに座っておられました。
山に囲まれた地域のため、病人が出たときなど、近隣の村まで運ぶのに、峠を越えねばならない。その峠越えをしている最中に亡くなってしまわれた方もいる。ならば、掘ろう。自分たちの手で。
まっすぐ掘りぬくために、糸を使い、水平を保ちながら掘った話。中央あたりで大出水に見舞われた話。酸素が足りなくなり、トロッコを使い酸素を循環させた話。田中角栄氏がやってきて、このトンネルの素晴らしさを理解し、国道にしようと言ったという話。
日付まで正確に思い出しながら、はきはきと繰り出されるお話は、そのどれもが生き生きとしていて、後世に残すべき話のように思われました。事実、このトンネルに関しては、『掘るまいか』という映画も作られています。

山古志村といえば、2年前の中越地震で大きな被害が出た村です。現在でもその爪あとは随所に見られます。今でも避難所生活を続けていらっしゃる方々もおられます。
お見舞いを申し上げるとともに、それほど大きな地震でもびくともしないトンネルを掘り抜いた村民のみなさまのメンタリティに、畏敬の念を抱きます。
(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)

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2006年10月28日のコネタ記事

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