「……ア、ア……」 寂しげな声を漏らしながら、差し出された盃をゆっくりと持ち上げる。『千と千尋の神隠し』に登場する謎の存在・カオナシ。
劇中では差し出された砂金を飲み込み、あらゆるものを喰らい尽くす強欲な姿が印象的だが、投稿された動画に映るカオナシは一味違った。

このシュールすぎるNGシーンを捉えた動画は、Xへ投稿されると瞬く間に拡散され180万再生を突破。「ニセ硬貨発見器ですか?」「せめて500円玉寄越せって事ですか!?」と、コメント欄はカオナシへの愛あるイジりで溢れかえった。

100円玉を乗せると、パカッと口を開けて食べようとする。……はずだった。しかし、絶妙なバランスで100円玉が縁に残り、カオナシは虚空を咀嚼するだけ。まるで「100円ポッチじゃ食わねえよ」と言わんばかりの“選り好み”に、思わずツッコミを入れたくなる。

投稿したのは、フォトグラファーとして活躍する関一也さん(@kazuyaseki86)。この「100円玉拒絶事件」について、当時の心境を「何度やっても失敗したので、正直ムカつきました(笑)」と振り返る。

本来なら、重みで盃が傾き、カオナシがムシャムシャとコインを平らげるギミック。しかし、この個体は驚くほどに100円玉に対して「厳しい」のだという。「個体差があるみたいで、別のカオナシでは100円でもちゃんと入ったんですけどね……」

SNSの反応も凄まじい。
「端金(はしたがね)はいらないのか」「千(円)欲しい…」といった、作中のカオナシのキャラクター性と重ね合わせたコメントが目立った。中でも関さんのツボに入ったのは「ニセ硬貨発見器ですか??」という一言だそう。

カオナシといえば、劇中でも「手から何でも出す」一方で、一度暴走すれば「何でも飲み込む」二面性を持つキャラクター。今回の「受け取らない」という挙動は、ある意味で原作以上のインパクトを放っている。関さん自身も、貯金箱のカオナシが大食いするシーンの再現性の高さには惹かれていたが、まさか「食べない」ことでここまで注目を集めるとは予想外だったようだ。
さて、この“偏食”なカオナシに対して、今後どう立ち向かっていくのか。

「もう、あげないっ!!!……って言って、その100円は自販機に投入します」

そんな、愛のムチ(?)を宣言した関さん。魔法のように金銀財宝を出すことはできなくても、このカオナシは「笑い」という、何よりも代えがたい価値をSNSに届けてくれたようだ。

【Xの投稿】「ムカつくwww」硬貨を拒否するカオナシ貯金箱
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