福山雅治が主演を務める連続テレビドラマ『集団左遷!!』(TBS系)の第1話が21日に放送され、平均視聴率が13.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。好スタートを切ったが、ドラマの出来栄えについては「おもしろくなかった」と批判的な声もあがっているようだ。



 このドラマは、廃店候補の銀行の支店長になった男が、行員たちのがんばりに後押しされ、理不尽な巨大組織に立ち向かっていくというストーリーだ。福山演じる三友銀行員の片岡洋が蒲田支店長に昇進するも、そこは廃店候補のひとつ。12年前に合併した大昭銀行の本店だった蒲田支店を廃店に追い込むため、人事担当常務取締役・横山輝生(三上博史)から「何もするな」「がんばるな」と念押しされるも、サラリーマンの“性”として生き残るために奮闘していく様子をコミカルに描いていくようだ。

 第1話では、支店長として出勤初日に融資先の社長・米山貢次(平山浩行)が資金を持って夜逃げするという問題が勃発。本店の意向に沿ってこのままやり過ごすべきか悩んだものの、結局は担当者の若手行員・平正樹(井之脇海)と米山社長の行方を追い、無事に資金を回収した。
 
 しかし、そのことが原因で本店から「がんばるな」と釘を刺されてしまった片岡。
そのうえ、部下の滝川晃司(神木隆之介)が担当する融資先の会社・鶴田工房の資金を全額回収するように命じられた。だが、鶴田工房から資金を全額回収すると間違いなく会社は潰れてしまう。迷った片岡だったが、滝川の姿を見てがんばることを決意。

 廃店候補の支店長が集められた横山との会食の席で「働いている人間の気持ちはどうでもいいのか」と食ってかかると、「お願いです。私にがんばらせていただけませんか」「もしノルマを達成できたら蒲田支店を廃店にしないでいただけないでしょうか」と土下座。そして、「そこまで言うならどうぞ好きにしてください」という言葉を横山から引き出し、ノルマ不達成のときには片岡の身分の保証はできないという条件のもと、蒲田支店の命運をかけてがんばることを決めたのだった。


 あらすじだけを見ると、蒲田支店の再起をかけた熱いドラマのように思えるが、実際は福山の顔芸がふんだんに盛り込まれたコメディテイスト。とはいえ、制作側がコメディの要素を盛り込もうと考えているかというと、怪しいところだ。

 というのもネット上では「福山の演技が下手すぎてびっくり」「福山って大根役者だな~。演技がわざとらしすぎる」「演技が下手なせいでもはやコントだな」「大げさな顔芸が恥ずかしいし寒くて見てられない」とかなり酷評の声があがっているよう。もはや、福山の演技のせいでドラマがコメディに見えてしまっていると言ったほうが正しいのかもしれない。

 本作には、三上や神木のほかに副支店長役で香川照之、三友銀行頭取役で市村正親とそうそうたる俳優たちが名を連ねている。
そのため、福山の大げさすぎる演技がかなり目立ってしまっているのだ。「主演の一人だけ演技が下手ってどうなの? 力入りすぎじゃない」「この歳で演技が下手ってもう終わってるな」「やりすぎてただのキモいおっさん」と主演失格の烙印ともとれるコメントも多く見受けられ、「いいのはルックスだけだな」と揶揄する声まであがっている始末。

 どのドラマでも「初回はとりあえず見た」という人が多いため、本当の評価は2話目以降で判明しそうだが、果たして福山の主演は吉と出るのか凶と出るのか……。次回以降から見る人は、ぜひ福山の“顔芸”にも注目してみてほしいところだ。
(文=絢友ヨシカ/ライター)