つい先日(2016年11月2日)34歳の誕生日を迎えたが、変わらぬどころかさらに磨きのかかった美貌で活躍し続けている深田恭子。
彼女のデビューは1996年なので、今年でもう芸歴20年ということになる。


そんな深田恭子の名前を一躍広め、最初のヒット作となったドラマが、1998年夏に放送されていた連続ドラマ「神様、もう少しだけ」だ(フジテレビ系)。

深田恭子の出世作となった『神様、もう少しだけ』


「神様、もう少しだけ」は、主演をつとめた金城武と深田恭子二人の出世作となったドラマである。
援助交際によってHIVに感染してしまうヒロインと、彼女がファンである音楽プロデューサーとの情熱的な愛を描いたセンセーショナルな作品だった。しかし、初回の18.2%からじわじわと視聴率を上げ、最終回は28.3%の視聴率を記録する大ヒットドラマとなったのだった。

ちなみに脚本を手掛けたのが、のちにフジテレビ系の「大奥」シリーズや、宮崎あおい主演のNHK朝ドラ「純情きらり」などの脚本を担当するヒットメーカー・浅野妙子である。

HIVに感染したヒロイン役だった深キョン


この作品の中で、たった1度だけのつもりで援助交際してしまったことでHIVに感染してしまうヒロインの女子高生を演じたのが、当時16歳だった深田恭子。当時の「イマドキ」なギャル風かつ初々しい魅力で、全12回を演じきった。
そして人気音楽プロデューサーを演じたのが金城武。
現在は香港や台湾などで活動しているようで日本のメディアで見かけなくなり、すっかりディーン・フジオカに取って代わられた感のある金城武だが、当時は月9ドラマのメインキャストに抜擢されるなど、知名度も人気も高めていく。

仲間由紀恵の知名度も上昇!


また、「神様、もう少しだけ」は仲間由紀恵の知名度も一気に上げるきっかけとなった作品でもあるということも忘れてはならない。
この作品では、宮沢りえと仲間由紀恵が姉妹役。金城演じる音楽プロデューサー・啓吾の亡くなった元恋人を演じたのが宮沢りえで、その妹であり啓吾がプロデュースしている女性歌手・カヲルを演じたのが仲間由紀恵だった。

2000年の「TRICK」主演でブレイクする少し前の仲間由紀恵。当時は歌手として活動していた真っ盛りの時期でもあり、カヲルは仲間由紀恵にとって最初の当たり役ともいえるかもしれない。

歴代で最も長いキスシーンも見所


HIVをテーマとして取り上げたテレビドラマというのは後にも先にもかなり珍しく、HIVのドラマといえば「神様、もう少しだけ」を挙げる人も多いだろう。

今ほどHIVに関する理解が進んでおらず、80年代後半の「エイズパニック」による偏見もまだ尾を引いていると思われる時代に、援助交際とHIVを結びつけているともとれるドラマ題材はリスキーでもあり、主演女優のオファーも難航したという。

「キスでHIVには感染しない」ということをアピールするため(口内が出血している等の場合、感染の可能性もある)、歴代で最も長いキスシーンが入っているのも見所のこのドラマ。
今観直してみると、深田恭子のみずみずしい演技も楽しめるので、是非チェックしてみてはいかがだろうか。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonより神様、もう少しだけ [DVD]