「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


東京・日本橋馬喰町で12月3日に開催された「第26回大江戸問屋祭り」に行ってきました。大江戸問屋祭りとは、普段一般の人が入れない問屋の世界に入れてしまう、そして安く商品が手に入る貴重で魅力的なお祭りです。


主催の「横山町馬喰町新道通り会」の方に、大江戸問屋祭りが始まったきっかけを伺いました。

「これまで問屋街は仕入れ業者(だけ)を対象としており、一般の方には門を閉ざしているような状態で、ここに問屋街があることを知らない方も数多くいました。そこで、問屋街のことをいろいろな方に知ってもらおう、もっとアピールしようと2005年から大江戸問屋祭りを始めました」

一般の人と問屋をつなぐ貴重なお祭りですね。

問屋目線「大江戸問屋祭り」の楽しみ方


そして今回、会場近くの問屋に15年以上勤めるTさんに、大江戸問屋祭りを賢く楽しむためのアドバイスをいただきました。

「どんなところでも入ってみて。いろんなお店が出ているので、たくさんの商品が見られます。ミセス専門店でもなかなか可愛い小物があったり、発見ができると思います」
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「周りの人たちの情報に耳を傾けて。
また、『早い者勝ち』と聞こえたら行ってみて」

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「使い方のわからない商品は買わないで。すごく安くても毎日使うのに『洗濯はできません』マークの商品などは、よく考えて」

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Tさんのアドバイスを踏まえ、いざ出発。

まるで原宿!?大盛況の問屋祭り


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会場となる通りです。

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


午前9時開始で、10時過ぎの時点で原宿の竹下通りを彷彿させるほどの人の数。これはたしかに冷静に買い物ができず、使い方のよくわからぬものもほいほい買ってしまいそう。
「バッグ1500円」、「500円詰め放題」、「バスタオル特価1枚380円!」などの声が元気よく飛び交います。
来場者は、ご年配の女性が多いです。
夫婦らしき姿も多く見かけました。3、40代夫婦や家族連れの方々も。一人で行ったアラサー筆者。目的商品を決めずに向かったのですが、並ぶ商品を見るうちに欲しいものが増え、ワクワクします。

さてこの人だかりの中、周りの人の会話に耳を傾けて得た情報は、「孫には買わない」、「来年も来たい」、「(電話で)○○さんウエストいくつ?」。ということでお得情報を得ることはできませんでした。
ただ実際行ってみて思ったのは、すれ違う人が持っている率の高い買い物袋の店に行くのもアリかも。


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アドバイスにあった「早い者勝ち」商品を発見したので購入。

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フェイスタオル12枚入 1600円(税込)/購入店…野島タオル

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別のお店でも「全品一点もの、早い者勝ち」に群がる人たちが。


婦人服を応用


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婦人服 2400円(税込)/購入店…ハマハウス

「ミセス専門店でも可愛い小物と出会えるかも」、「入っていいところは入ってみて」のアドバイスに従ったところ、婦人服店で良いもの発見。筆者の周りの、こういう模様が好きな男性用に買いました。

婦人服を中心に多数のお店が


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婦人服店が多かったです。ミセス系が目立ちますが、より若い人向けの商品もあります。

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


帽子 100円(税込)/購入店 …(有)三栄電機

お店の方が「若い人はこういうの買うよ」と。
お店の方の言う「若い人」から外れている筆者も買いました。何せ100円なもので。

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


バッグ 540円(税込)/購入店…大地株式会社

「安い」と言えばこちらのバッグ。若者向けブランド「セシルマクビー」だったことに帰宅してから気づきました。基本的に買い物中は混んでいて、いろいろ余裕はありません。

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男性も楽しめるはずです。
スーツ、ジャケット、ネクタイ、ベルト、Yシャツ、バッグなどが販売されていました。

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


バッグ 990円(税込)/購入店…HIRATSUKA

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アクセサリー店もありました。アクセサリーに関してはTさん、こんなワンポイントアドバイスを。
「洋服に比べて原価が安いアクセサリーは、そんなに安くないと思うものが良いものである」

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


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他にもこんなお店が。こちらほんの一部です。たくさんのお店が立ち並び、文字のとおりお祭り騒ぎ。




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景品付きのスタンプラリーもやっていて、買い物意欲がなお高まります。
主催の方によると、「恒例となっているスタンプラリー完走者への景品進呈は、次回も行うと思います」とのことです。

平和な賑わい&お得な買い物


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14時過ぎには、通りも落ち着き始めました。

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


しかし閉店間際には、再度この人だかり。貴重で楽しいお祭り。そりゃあ名残惜しいです。
筆者は午前8時過ぎに着き、終了の16時までいたのですが、驚くほど時間があっという間に過ぎました。物を買えた喜びはもちろんですが、普段行かないお店に行き、平和な賑わいの中にいられたことも楽しかった理由と言えます。

「大江戸問屋祭り」で普段入れない問屋の世界を体験してきた


さて、今回は計5点の買い物をし、合計金額5630円! なんたる特別価格!
Tさん「欲しければ、コートやカシミアのセーターなど、ほかで買うと高価な物を見つけられたら買うべき。でも欲しくない、あまり必要でないなら買わない方が……。安くてもそこそこの値段はするので、他の物に予算が回らなくなることも」とのことでコートの値段もチェックしたところ、3000円や1500円の商品も! 男性ものも1万円とか7000円とか…基本安いです。

次回は7月!


日本橋には粋な問屋街があることを、あらためて知りました。毎年7月の第1日曜日、12月の第1日曜日の年2回開催される大江戸問屋祭り。人が多いためぶつかりやすいのと、歩き疲れを少しでも防ぐべく、荷物は最小限で行くことをお勧めします。

(武井怜)